ヴァー君(12歳、堕天の狗神 ―SLASHDØG―後)とアリア(15歳)のお話です
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少女の日常
少年の
今日綴るのは少女の日常、平穏な、よくある一日のお話。
少女、アリア・エーベルヴァインの朝は早い。
PiPiPi!というアラーム音と共に起床し、身だしなみを整え、厨房に立つ。
「今日は何を作ろうかな……うん、和食にしよう。メニューはご飯に豆腐のお味噌汁、鮭の塩焼き、ほうれん草のお浸しね」
早速準備を進めていると、
「おはよう、アリア」
ヴァーリが起きてきた。
「おはよう、ヴァー君」
三年前から、ヴァーリとアリアは同じ家に住んでいる。
アリアが中学校に通うことになった折、家がなかったら怪しまれる。
ということで、人間界にも家を作ったのだ
「はい、ご飯出来たよ」
「ああ、では」
「「いただきます」」
「「ごちそうさまでした」」
「あ、ヴァー君、私日直でこれから直ぐに学校行かなきゃ駄目だから、洗い物しておいてね」
「ああ。アリア、俺は今日、帰りが遅いから先に寝てもらっても構わない」
「オッケー。じゃ、行ってきます、ヴァー君!」
「いってらっしゃい、アリア」
————中学校にて
「ねぇアリアー」
「どうかしたの?
この少女は
アリアの親友で、テニス部の元部長だ。
「アリアは進路どうするの?」
「私は高校に通うつもり。瀬那は?」
「ウチも高校かなー。どこの高校?ウチは駒王なんだよね」
「あそこのテニス部強いもんね。私は坂嶺高校に行くつもり」
「坂嶺かー、アリア頭良いもんね」
坂嶺高校とは、周辺でも屈指の学力を持つ私立高校だ。
因みにアリアの成績は学年1位である。
是非もないネ!
「そういえば、ヴァーリ君?だったよね?彼氏君とは上手く行ってるの?」
ニヤニヤしながら聞いてくる瀬那に対して、アリアは
「ヴァー君?ヴァー君は彼氏じゃなくて弟みたいなものだよ?」
「へぇー」
「何ニヤニヤしてるのよ」
「なら狙っちゃおうかなー、ヴァーリ君」
「……なんであんな格好つけで皮肉屋で可愛くないヴァー君を?」
「ルックスはいいじゃない」
「————ヴァーリ君をルックスだけで決めつけるなら私はそれを許すわけにはいかないかな」
「なんだかんだ言ってヴァー君が大好きなんじゃない」
「弟みたいなものだもの」
「本当に?」
「本当よ」
「(無自覚か!しかもヴァーリ君の方はあんなにあからさまに好意を抱いてるのに。気づいてないあたりアリアらしいけど……ヴァーリ君が可愛そうに見えてきたわね)」
と、まぁ、そんな感じで一日を過ごし、
「ただいまー。さて、お風呂の準備でもしよう」
いつも通り家に帰って家事をこなす。
夜十二時、いつもなら寝てるであろう時間に、アリアは起きていた。
「遅いなぁ……」
と、欠伸をしていると、
「ただいま」
ヴァーリが帰ってきた。
「おかえり」
二コリ、と微笑むアリアに面食らったヴァーリは、嬉しさを滲ませた声で皮肉を放つが、
「……寝ていていい、と言ったんだがね」
「そうしちゃうとヴァー君も私も寂しいでしょ?」
純粋で無自覚な殺し文句に、何も言えなくなってしまう。
「……卑怯だな」
ボソリ、と呟いた声はアリアには届かず。
「どうしたの?ヴァー君」
アリアはただ疑問符を浮かべるしかなかった。
「何でもないよ。アリア、しかし、俺が居ないと寂しいとはね」
と、ニヤニヤと笑うヴァーリに、
「そうだよ、悪い!?」
「いや、全く?そうかそうか、寂しいのか」
「……明日の夕飯は野菜一色にしてやる」
「勘弁してくれ」
と、ひとしきり下らない会話を続けていると、なんとなく二人は笑ってしまい、怒りが吹き飛んでしまったので
「ご飯にしましょう、ヴァー君」
「ああ、そうしよう」
「なんで早く起こしてくれなかったの!?」
「だから寝ていて良いと言っただろう!?」
次の日、自分達が寝坊するとも知らずに