龍崎はその巨体からは想像できない速さで野太刀を切り込んでくる。
「避けてばかりじゃ勝てねえべ!」
「野太刀は一撃でもくらったら致命傷じゃからの」
「太刀もおんなじだべ」
翁は喋りながらも龍崎の攻撃を全て避けている。
「どれそろそろ反撃と行こうかの」
そう言うと龍崎の攻撃を避けつつ後退していくと先程まで自分がいた所の地面が斬れている事に気づく。
「コンクリートじゃよな?この地面」
「そうだべ」
「ワザマエじゃな」
「褒めれでねぇ照れるでねえが」
(戦いにくいのぉ)
翁はそう思いながら太刀を鞘にしまい居合の形をとる。
「太刀で居合?聞いたことねえべ」
太刀には居合術はあるがそれは小太刀という太刀での場合であり、それより長くなると居合は困難をきわめる。
「まあいいべ、どこからでもかかってくるべ!」
龍崎はそういい野太刀を構える。
「月ノ型-月輪-」
翁は小さくそういい、左足を踏む込つつ鞘から太刀を抜くようにし、そして鞘を自分の後方に投げるようにとり龍崎を切り上げるようにし放つが
「ぬぅ!」
龍崎は紙一重で居合をかわす。居合の欠点はよけられた場合大きな隙ができることである。そのため龍崎はカウンターを仕掛けようとするが
「!?」
翁は空中にジャンプすることによりそのまま回転し、龍崎に2撃目を放つ。
「ぬぉぉぉぉ!!」
龍崎は野太刀で2撃目をガードするも居合の威力と遠心力により増した破壊力は野太刀を使ってガードしたとは言え正面からまともに食らったため数m飛ぶ。
「まさか2撃目も防がれるとはのぉ」
「わいもビックリしたでぇ、まさか2撃目がくるとは思わなかったべ」
龍崎は野太刀を杖がわりのようにして立ち上がる。
「わいもちっとばかし本気出すとするべ」
「今まで本気じゃなかったのじゃな」
「そうだべ」
龍崎は野太刀を上段に構え、
「落雷!」
そう言い翁との距離を一気につめ振り落とす。しかし翁は難なくそれを後ろに下がり避ける…が
「大車輪!」
龍崎は野太刀を地面に衝突する前に、全ての重心を野太刀の剣先に集中させ体を丸めるようにして前に回転するようにし、翁に迫る
「ッ!」
それを下がりながら避けるが翁の月輪とは違い3、4、5、6撃と攻撃をしてくる。さらに回数が増すごとに威力がましてくる。
「しまっ!」
「もらったべ!」
翁は下がりすぎたため後ろに建物の壁が現れ下がれなくなる。
そして龍崎の野太刀が翁を捉えた、そしてそのまま翁を斬った
が、振り下ろした先には翁はいなかった。
「消えたべ?」
龍崎はそう言い野太刀を地面にさす…と
「月ノ型-朧月-」
「!?」
後ろから声が聞こえ振り向くと全身から黒い靄の様なものを出して太刀を龍崎の腹部めがけて切り込んでくる翁の姿だった。
「ぬぅぅ!」
野太刀を今とってもガードが間に合わない事と回避が間に合わない事を瞬時に悟った龍崎は、手の甲にある籠手で、ガードではなく裏拳で太刀を叩き落とそうとする
「ぬ!?」
しかし太刀は一瞬霧の様に分散し、龍崎の腹部付近で再び集結し太刀に変わる。
「ぬがぁぁぁ!!」
翁の太刀が龍崎の腹部に直撃するもどうやら服の下に防具を着ていたらしく、出血はしなかったが衝撃で3m近く飛ぶ。
「今ので斬られておけば楽に逝けたのにのぉ」
「ぬぅ…せめて死ぬなら給料分は働くのがわいだ」
「それにしてその靄のようなものはなんだべ?」
「吾輩も自分の秘密を言うほど口は軽くないぞ」
龍崎は目立つ外傷はしてないものの自分の巨体が飛ぶほどの攻撃を2度も受けたためかなりのダメージがはいっているようだ。
(まずいべ…野太刀までは少し距離があるで、取りに行くうちに斬られてしまうで)
龍崎がこの状況をどう打開するか考えていると翁が太刀を右足の後ろの方に刃の部分が行くようにし太ももの所あたりに鍔が来るようにして構え、刃は地面を見ている。
「月夜ノ型-朧月夜-」
そう言ったかと思うと先程まで翁の体から微量に発生していた靄の様なものが、翁と龍崎の周りを囲む様に放出され、すぐに周りは夜の様に暗くなる。
(どういう事だべ!?急に周りが暗くなったべ!?)
龍崎は何がおこったかわからず周りを見渡していると全方向から殺気を感じ始める。
そして上を見たときそこには翁の太刀があった。その野太刀はなぜか月を彷彿とさせる様に光って見え靄が重なり、そして周りの暗さも相まってまさしく朧月夜そのものだった。
「…」
龍崎は思わずその光景に見とれてしまった。そして翁の太刀が今度は龍崎の首に斬り込んできた。
(時間は給料分かせいだべ…最後にあれが見れて逝けるならいいでな)
龍崎はそう思い目をつぶる
が、なぜか斬られた感触がない。龍崎が目を開けると太刀の刃は、龍崎の首から数10cmの所で止まっていた。
「?」
龍崎が不審に思っていると靄の様なものが晴れ目の前には太刀で龍崎の首めがけて斬り込もうとしている翁と、もう1人その間に割って入るかのようにして太刀を親指と人差し指で挟んで止めている者がいた。
「翁、あなた敵を倒す前は情報を聞き出せって言ってるわよね?」
「そうじゃが…なぜお主がここにおるのじゃ?」
「木曽のワガママよ」
「なにかあったのかの?」
「簡単に言うと、木曽が「今回面白くなりそうだから暇つぶしにいこうぜ」って事で最初は陛下、あの人が説得してたらしいけど結局折れて木曽のストッパーとして親衛隊数人で来たってわけ」
「そのストッパーがここに居ていいのかの?」
「大丈夫でしょ、あっちには時雨と加古さんに霧島さんも居るから」
「時雨はいいとして…他の2名はストッパーよりブースターになりそうなんじゃが…」
「まぁ、なんとかなるんじゃない?」
「そうだといいんじゃが…」
「それよりあなた何時まで刃むけてるのよ」
「あぁ、すまないの天津風」
そう言うと天津風は途中で拾ってきた鞘を翁に投げ渡す。そして翁はそれをキャッチし太刀を鞘におさめる。
「それじゃあなたこの男拘束しましょう」
「そうじゃな」
2人はそんな会話をして天津風がエレベーターに使われているワイヤーを小型化し、しなやかに改良したワイヤーを取り出すと龍崎が
「わいは戦いに負けたんや!そんな物で拘束しなくても逃げも隠れもせえへんで!」
龍崎は大きな声でそう言いその場に手を組みあぐらをして座る。
「嘘は言ってないようじゃぞ」
「そのようね」
天津風はワイヤーをしまう。
「それじゃ吾輩は般若と怪土のあt「馬鹿じゃないの!?」…」
翁は言おうとした事を遮るようにして天津風は言う。
「あなた、あの技使ったんでしょ?今行っても足でまといになるだけよ?」
「…そうじゃな」
「全くあなたは…あの2人はよほどの事がない限り死なないわよ」
「すまんの…吾輩もここでこやつを見張るとするかの」
(しかしこの龍崎と言う男コンクリートを豆腐の様に斬るとはのぉ…)
この時2人は知らなかった。今怪土が熾烈を極める戦いに身をとうしている事に…。
天津風 服装:ナチスの親衛隊の服を白色に変え、腕章の所が菊花紋章になってい る。帽子のマークも同じく菊花紋章に変わっている。
ちょっとネタバレ?かも知れませんが親衛隊は超強いです。
昨日ですね帰ってきてなんとなく部屋を少し掃除してたら、クローゼットから20世紀少年が全巻ダンボールから出てきて懐かしいなと思いながら見てました。掃除?結局ほとんどしませんでしたね。