Fate 〜旅路の果てには何がある〜   作:つなかん@缶詰め

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アニキ登場。


炎上都市 冬木 3

 

 

 俺達はその後敵に襲われていた女性(オルガマリーというらしい)を助け、現状の説明をしていた。ついでにディルムッドは今黒子を隠している。どうやら彼の黒子は女性を魅了するらしく、それにオルガマリーがかかってしまうからだ。でも何故か星野には効かないのは何故だろうか?マスターだからか?今はそれは置いておこう。

 

 

「なるほど。だいたい理解しました。では現状戦えるのはサーヴァントが3人、マスターが1人と。・・・なんでマスターが前出て戦えるのよ」

 

「そんなもんだと思って気にしないでくれ」

 

「いや、気になるわよ!まぁいいわ。それにしても、まさかあなたがマスターになるとはね」

 

「俺ですか?生き残っているのが俺と星野しかいないんだから仕方ないですよ」

 

「はぁ、なんで私の講義中に寝るようなやつが・・・」

 

「えっ、何か言いました?」

 

「何でもないわよ!」

 

 ずいぶんと賑やかになったもんだ。どうやら彼女は立香達の組織、カルデアの所長らしく、優秀な魔術師なんだと。でも何故だがマスター適正がなく、マスターにはなれなかった。

 それにさっきからの言動でもわかるように、かなりのビビりである。

 

(はぁ・・・)

 

 仲間が増えるはいいが、守らなきゃならないものが増えるのはやめて欲しい。俺だってどこまで守れるかわかったもんじゃない。自分の手が届く範囲は守ってやるつもりだが。

 

「それじゃあ、これからの方針は引き続きこの街の探索ってことでいいわね?」

 

「俺はそれで構わないよ」

 

「俺もです」

 

「私も」

 

 さて、方針も決まったことだしまた移動するとしよう。

 

 

 

 それから幾度か敵と交戦を繰り返しながら進んでいった。敵と出会う度にオルガマリーは悲鳴を上げていたが・・・。さらにしばらく行って、俺達は他の誰かが交戦しているのを発見した。

 みた限り、片方の青い髪をした杖をもっているサーヴァントはどうやらまともなようだ。シャドウサーヴァントを割りと苦戦することなくいなしているのをみると、けっこう強い英霊みたいだ。

 

「みた感じあのサーヴァントは正常みたいだ」

 

「そうみたいね」

 

「で、どうするんだ?手助けするか?」

 

「そうだな。今は情報が欲しい。ここでひとつ手を貸しておくとしよう」

 

「わかりました。黒式、ここはあなたたちに任せます。大勢で行っても邪魔でしょう」

 

「頼んだぜ、黒式」

 

「了解した。行こうか、スカサハ」

 

「うーむ、あのサーヴァントはもしかして・・・」

 

「どうした?」

 

「いや、何でもない。行こうか」

 

 スカサハはあのサーヴァントに見覚えがあるようだが、またケルトの英霊だろうか?そんなことは今は関係ないな。

 

 

 

「おーい、そこのサーヴァントさん。手を貸そう」

 

「ん?おぉ、そいつは助かるぜ。こいつら面倒っくてな・・・って、げっ!師匠!?」

 

「ああ、やはりお主かセタンタ」

 

「なんで師匠がここに・・・。てか幼名で呼ぶんじゃねぇよ!」

 

「やれやれ、こんなやつらに手間取るとは。お主弛んでおるんじゃないか?キャスターで呼ばれたからといって、言い訳にはならんぞ。あとで鍛え直してやる」

 

「まじかよ・・・。はぁ、ところでそっちはマスターかい?英霊と同じような感じがするが」

 

「ああ、俺がスカサハのマスターだ。んで、あっちの方にいるのが仲間」

 

「そうか。んじゃま、こいつらとっとて片付けますかね!」

 

 どうやら彼はスカサハの弟子のようだ。というかスカサハの弟子でセタンタといったら、もはや彼だろう。クー・フーリン。ゲイ・ボルグの使い手であり、光の御子の異名をもつ、ケルトの大英雄だ。

 本来はランサーのはずだが、彼にはキャスターとしての才能もあったのだろう。そもそもランサーで召喚されていたらこんなやつらに苦戦はしないな。

 

 

 

 その後ちょちょいと敵を倒し、クー・フーリンを連れて、仲間と合流した。そのついでに霊脈というとことで、召喚サークルなるものを設置しカルデアとの通信が復活したようだ。通信ではロマニという人物が何か色々言っていたが、割愛。

 

「俺はクー・フーリン。一応今回の聖杯戦争の生き残りだ」

 

『クー・フーリンだって!?クー・フーリンと言えばケルト神話の大英雄じゃないか!何より・・・』

 

「はい、ドクターは少し黙っていてください」

 

「こほんっ・・・。あなたはこの聖杯戦争の生き残りなのよね?なら、どうしてこのように変異してしまったかわかる?」

 

「そうだな。俺達の聖杯戦争は一夜のうちに別物へと変わっていた。残ったのは俺達サーヴァントだけ。そんでもって、真っ先にセイバーのやろうが戦闘を再開し、アーチャー、ランサー、ライダー、バーサーカー、アサシンがやられた」

 

「つまり、今残っているのはあなたと、そのセイバーだけってことね」

 

「ああ。そして恐らくあんたらが探しているのは大聖杯で間違いないはずだ」

 

「大聖杯?」

 

「この街の心臓部だ。そこにセイバーとアーチャーのやろうがいる」

 

「なるほどね。お互いの利害は一致しているってわけね。あなたはこの聖杯戦争の幕引きを、私達はその大聖杯を回収して、特異点を修復する」

 

「そうだ。そこで、だ。ここはいっちょ手を組むとしないか?俺1人じゃ、せいぜいアーチャーは倒せてもセイバーは無理だ」

 

「かのクー・フーリンでも倒せないほどの強敵なのか?セイバーは」

 

「あんたらでも人目みたらわかるぜ。それほどにあいつは有名だからな。というわけで、俺はその盾の嬢ちゃんのマスターと仮契約させてもらうぜ」

 

「え、俺でいいのか?」

 

「あんたが一番危なっかしそうだからな。そっちの嬢ちゃんにはランサーが付いてるから大丈夫だろ。んでそこのサーヴァントマスターは師匠がいるし、何よりあんた自身がつえー」

 

「かの光の御子にそう言っていただけるとは、光栄です。私の命に変えても我がマスターはお守りいたします」

 

「あ、ありがとう、ランサー」

 

「俺はそんなんでもないよ。少し戦えるくらいさ」

 

「へっ、どうだか。まぁいいさ。それに盾の嬢ちゃんは宝具が使えねーみたいだからな。ついでに鍛えてやるよ」

 

「お、お願いします!」

 

「話しはまとまったわね。それではまず、マシュが宝具を使用できるようになるために特訓します。そしてその後最終目標である大聖杯を目指しましょう」

 

「「「「了解」」」」

 

 

 

 その後大聖杯があるという洞窟に向かう道すがら、クー・フーリンがマシュの宝具を目覚めさせるために宝具をぶっぱしたりしていた。

 

「おら、気合い入れねーと死ぬぜ、嬢ちゃん!」

 

「私が先輩を守らないと・・・!ああああああぁぁぁぁ!!」

 

 てな感じでかなり危なかったが、無事マシュは宝具を使用することができるようになった。マシュの宝具は人を守る宝具。その力で立香が死なないように是非守って欲しい。

 

 弟子がマシュを鍛えるのをみてうずうずしたのか、今度はスカサハがクー・フーリンをしごきにいった。何故かディルムッドも一緒になって。いやはやケルトの人たちは強いね。クー・フーリンは心底嫌そうな顔をしていたが、ディルムッドは嬉しそうにしごきを受けていた。

 

 マシュも宝具を使えるようになったわけだし、今日のところは休息をとることになった。みんな戦闘で疲れているだろうし休みも必要だろう。

 

 

 

 交代で見張りをすることになり、今は俺のばん。俺はスカサハと二人であたりの見張りをしていた。

 

「なぁマスターよ。お主は私を殺すことができるか?」

 

「何故そんなことを聞く?」

 

「いや、なに。強いて言うならそれが私の願いのようなものだからだよ」

 

「ふむ」

 

「私は神や亡霊を殺し過ぎた。そのせいで自分で死ぬことすらできなくなってしまってな。それがこの様だ」

 

「で、スカサハは死を望むのか?」

 

「そうだな。ただ死ぬのはつまらないからな。もし死ぬなら、私を越える者の手によって」

 

「ならどうして俺に聞く?俺では力不足じゃないか?」

 

「何故だろうな。お主ならもしかして、と思ってしまう。それにまだお主の本気をみたわけではないからな。決めつけるには早いさ」

 

「たしかに、やってみないとわからんな」

 

「ふふ。無理だ、とは言わないのだな?」

 

「さてな」

 

「・・・私は生きすぎた。何千年という時間は1人で生きるには長い」

 

「・・・俺も、ずっと1人で戦ってきた。色々な戦場を歩き続けた。スカサハほど長くはないがな」

 

「お主は・・・」

 

「俺が一緒にいよう。可能な限り。なにせ俺は君のマスターだからな」

 

「・・・。はは!そうかそうか!ならまずは私を越えることだな。そうすれば一緒に生きるのも悪くない」

 

「そうか。そいつは頑張らないとな」

 

「さて、ずいぶん辛気臭いことを話してしまったな。これもサーヴァントとして呼ばれたせいか。まぁいい、我々も明日に備えるとしよう」

 

「そうだな」

 

 

 そうして、夜はふけていった。

 

 

 

 

 

 

  ー幕間・ディルムッドの黒子ー

 

「あ、あら?」

 

「どうしたのですか、所長?」

 

「何だかランサーの顔を見ていると、ドキドキしてくるわ・・・」

 

「はっ!申し訳ありません。私の黒子は女性を魅了してしまう性質がありまして」

 

「ああ、ランサー・・・」

 

「いけません!このままでは所長が堕とされてしまいます!」

 

「ラ、ランサー!その黒子を隠して!」

 

「了解です」

 

 というわけで、ひとまずディルムッドの黒子をどう隠そうか悩んだ末、今は包帯のようなものを巻いて隠している。

 恐るべしイケメン、ディルムッド。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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