天人お嬢様に恋をした   作:橘 聖

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一ヶ月以上空いてしまいました
体育祭の練習や部活により、執筆時間があまりとれませんでした
申し訳ありません

そして1000字ちょっとという薄っぺらい話
さらに東方要素ほぼ皆無というね
…余計申し訳ない

天子を出せるのはいつになるだろう
天子待ちの方には申し訳ない


6話目 妖怪

激戦後、俺は机につっぷしていた

俺、もう疲れたよ…

軒先の暖簾を外し、今年の山場を乗り切ったことによる安堵の息を母と共についていた

 

結局去年の三十本の客は来ましたよ、ええ

横にいた銀髪の従者みたいな人は止めようとしてたみたいだけど、無意味でした

なんで無意味だとわかるのか、だって?

だって今日は五十本頼んできたんだよ

なにその数。女性とは思えないような食欲だったからな、あれ

 

周りの客はみんな外見と量のギャップで唖然としていた

その中の客の一人から、大食漢の女性の二つ名を聞いた

その名も『ピンクの悪魔』らしい

 

ふらっと飲食店に入ってきた女性かと思いきや、食べた物はどこに行ったのかと疑問になるほど食べていく、という話が飲食店間で話されている

なぜこっちにはそういう話がされていないのかはわからないが、まあいい

ちなみにその話にはもう一つ、『ピンクの悪魔』の横には苦虫を噛み潰したような顔で財布の中を見る銀髪の女の子が目撃されている、という話もついてくる。

それが俺の見た二人だったのだろう

 

ただ聞いた話と俺の見た様子は一つ違うところがあった

俺が見た銀髪の女の子は苦虫を噛み潰したような顔はしておらず、何かを悟ったような表情で『ピンクの悪魔』の食事風景を見ていた

まあ…察せるな、ご愁傷さま

 

『ピンクの悪魔』については様々な話が飛び交っている

曰く、「人間ではない」

曰く、「あの女性の胃に底は無い」

曰く、「あの豊満な胸に飛び込みたい」

 

最後の話はともかく、一つ目は食欲により人外認定

二つ目も食欲による底なしの胃疑惑

要するに、あいつ食い意地半端ないからやべぇよ、ということだろうか

 

…だが一つ目が本当でもおかしくは無い

この里は人妖が行き交うこともあり、この里を護っているのも妖怪である

まあ、正確には半人半妖だがこの際は置いておこう

 

もちろん妖怪の中には優しいやつがいることも知っている

だが、心の底から信用することはできない

もしかすると油断しきっている人間の寝首を掻きに来るかもしれない

 

博麗の巫女こと霊夢は妖怪退治を生業としているが、それでも人間を襲う妖怪は後を絶えない

人間がおいしいのか、いたぶるのが好きなのかはわからない

だが、俺の父はどうあれ妖怪によって殺された

見た人によると相当(むご)い死体だったらしい

 

俺はそれから妖怪を恨むようになった

もちろん妖怪も生きるために人間を食べるのなら仕方のないことである

現に俺らは家畜や魚を殺して食べて生きている

それにとやかく言うのはお(かど)違いだろう

 

だが、俺の父はおそらく弄ばれた

おそらく、と言うのは俺が直接見ていないから

さっきの話で死体を見てきた人から教えてもらったことだが、四肢がもぎとられて上半身と下半身がさようならしていたらしい

これを弄んだと言わずに何と言おうか

 

失礼、長くなった

要するに友好妖怪は信じきれないし、他の妖怪は恨んでいる

だけど捕食のために人間を殺すのなら何も言えないが、俺の父は惨殺された

ということだ

 

『ピンクの悪魔』というかその連れはちゃんとお金を払っていたのでルールは守る方の妖怪ではあると思うが、それでも信用はしきれない

もちろん妖怪を信用する人もいるが、少なくとも俺は違う

 

というか正直来てほしくない

妖怪云々(うんぬん)より食べる量がやばいから

…来年も来るんだろうなぁ

 

 

 

一人で机に突っ伏したままブツブツと呟く男と、それを見て引く母の姿がそこにあった




次回更新未定なり
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