今回は恋愛アニメ等にありがちなアレがあります
次回は…クリスマスかな?(適当)
「…んみゅう?」
起きたらしく、かわいい声を出して目をうっすらと開くお嬢様
「起きられましたか、おはようございます…というよりは、こんばんはですかね」
そう、今は夜
団子屋の営業も終わり、お嬢様が起きるのをここで待っていた
「…なんで蒼夜がここにいるのよ」
「なんでって…お嬢様が気絶されたんで看病してたからですし、第一ここは俺の住んでるところです」
「…そうだったわね」
気絶する前のことを思い出したのか、納得するお嬢様
上半身だけ起こしたお嬢様は周りをきょろきょろ見渡すと、なぜかおもむろに腰を上げる
「どうされました?」
「いや、もう夜だし衣玖のことだから心配してるだろうから帰ろうかなって」
衣玖…たしかお嬢様の連れの人だったか
そうなるとやはり戻らせたほうがいいのだろうか
「ですが、さっきまで眠られてたんですし体調の方は大丈夫なんですか?」
そう、お嬢様はさっきまで気絶していたのだ
起きてすぐならば判断力などが
「多分大丈夫よ。じゃあ帰るわね」
こちらが心配しているにも関わらず、すぐに帰ろうとするお嬢様
しかしそこに思わぬ横やりを入れられることになる
「まあ待ちなさいな」
「お母さん!?」
お母さんが居間の出口をふさぐように立つ
なぜ今ここにいるのか
あ、『居間』と『今』をかけたわけじゃないから、そこは勘違いしないでくれ
「年頃の女の子がこんな夜道を帰るなんて言わないの。今日は泊まって行っていいわよ」
「なっ、そんな」
「あ、いいの?」
「えっ」
俺が困惑している間にお嬢様は泊まることが決まったようだ
「お嬢様も、衣玖さんが心配してるんじゃないんですか!?」
「衣玖のことはいいわよ。空気読んでくれるし」
「…はい?」
「だから、空気を読んでくれるから大丈夫なの」
「…はぁ」
理解できないが一応返事はしておく
その困惑の理解の声を聞いた母は苦笑しながらも次の言葉を発する
「その衣玖さん…? がよくて、あなたがいいのなら泊まっていきなさいな」
「じゃあ泊まっていくわ」
嬉しそうな声を出して首を縦に振るお嬢様
仕方なく納得しようと思ったそのとき、一つの疑問が頭をよぎった
「…なぁお母さん、一つ思ったんだけどさ」
「ん、何?}
「部屋は…どうする?」
そう、部屋は母が寝る部屋と俺が寝る部屋の二つしかない
そして今いる居間は母が寝る部屋でもある
俺の部屋はその奥にある部屋である
お嬢様を泊める部屋なんて…
「そんなことなの? それならもう決まってるわよ」
ありました。決まってました
でもどこに決まっているのだろうか
「それじゃあさっそく案内するから、えーと…名前は?」
「天子よ」
「そう、天子ちゃんね。じゃあ天子ちゃんと蒼夜は、肩を並べて目を
なぜ俺まで目を瞑らなければいけないのか
なぜお嬢様と肩を並べなければいけないのか
というか、そもそもなぜそんなことをしなければいけないのか
疑問を口にしようとするが、母の視線が痛いほど突き刺さる
早く言う通りにしろ、そう言いたいのだろう
疑問を声にすることは叶わず、仕方なく目を瞑る
お母さんに背中を押されつつ、俺とお嬢様は前進する
…いや、これは直進?
居間から直進で、なおかつ俺が向いていた方向は…
そこで気づき、目を開ける
お母さんのやりたいことを察し、何か言ってやろうと後ろを振り向くと、そこには笑顔のお母さんが
そして一言
「早く孫を見せてね」
扉を閉められる
お母さんの発言の内容を理解するのに数秒
「何言っとんじゃああぁぁぁぁ!!」
理解してすぐに扉に手を掛けるが開かない
鍵はないが、何かが引っかかっている感覚
…何してくれてるんだ
お嬢様の顔色を窺おうと後ろを向く
そこには暗闇の中に光る緋色の剣が
「ちょっ、お嬢様、お願いですからその剣を仕舞ってください!」
「え? 明かり代わりに出してるだけよ?」
「いや、火事になるでしょう!?」
「ああ、別に燃えないわよ。武器にもなるし明かりにもなるしいいものでしょ?」
「…お嬢様がそういうのであれば信じましょう」
そうは言うが半信半疑である
見るからに炎が出そうな色をしているのだから無理もないだろう
「で、どうするの?」
「…母のいたずらでしょうし、開けてくれるのを待ちましょうか」
「何ならこれで…」
「やめてください!」
お嬢様が剣を振るものだから、思わず手を掴もうとする
しかし、明るくなったとは言えど明かりは一つ
上手くつかむことができず手が空を切る
そのまま重心が崩れ、お嬢様の方向に倒れてしまう
「いたた…」
床に手をつき、何とかことなきを得た
しかし緋色に光る剣が無くなったのか部屋は再び真っ暗になっていた
「お嬢様、大丈夫ですか?」
「…よくそんなことが言えるわね」
怒気を孕んだ声が鼓膜を揺らす
声からすると俺の下にお嬢様がいるようだ
…下?
「…早く手をどけなさいよ」
再びお嬢様の声が聞こえる
しかし、その声より少し床が隆起しているように感じることに気が向く
隆起している床の正体を掴もうと、手を動かして何なのかを分かろうと試みる
「…んっ」
すると、聞いたことのあるような声が聞こえる
確かお嬢様の声だったような…
そこで気づく
しかし気づいたときにはもう遅かった
「ねぇ蒼夜、私を押し倒すだけじゃなくて胸を揉むっていい度胸してるじゃない」
ああ、これは死んだ
天国か地獄にいるお父さん、最期は女性の胸を触って死にます
一つ言わせてほしい
控えめながらも少し膨らんだ胸、良かったです
展開が早い(矛盾)
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