この素晴らしいスターオンライン2!   作:カザミノコフ

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第0章 この素晴らしい世界に安藤を!
ACT1 THIS WONDERFUL WORLD AND YOU #1


 ――さむい。

 

 最初に感じたのは全身に感じる外気の冷たさ、次に感じたのは背中に感じる大地の冷たさ。目を開けると目の前に広がるのは雲一つ無い快晴の空、首を左右に振れば目の前に広がるのは白一色の雪景色。

 

 ……ん? ()()? 違和感に気付いて装備の確認をする……どうやら此処に降り立った(?)時に保護機能の一部がエラーで停止してしまっていたらしい。システムチェック、確認、完了、停止中の機能の再起動開始……よし、温度調整機能等に異常は無さそうで一安心だ。

 

 それにしても、此処は何処だろう? ナベリウスの凍土にしては様子が……感じるフォトンの質が違う。というかもはやこれは違和感などという生易しいものではない。これほどまでに悪意を、ダーカーの存在を感じない事など今まで一度も無かった。

 もしや此処は壊世区域……否、在り得ない。壊世区域であったならば尚の事ダーカーの気配が色濃いはずだ……壊世のダーカーの気配は並のダーカーの比ではない、何よりあそこは()()()()()だ。となると、まさか未開の惑星か?

 

 現在地座標は……No data。キャンプシップへ連絡……反応なし、アークスシップとの通信も当然圏外か。テレパイプも反応しない。どうやら自分は本格的に迷子らしい……だが幸いレーダーマップが生きている為生体反応等は感知出来ている。

 ならばアークスとしてやる事は一つ、この惑星の調査を開始するとしよう。まずはこの惑星に知的生命が居るかどうかの確認からだ――

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ――見知らぬ土地に放り出されてかれこれ二時間ほど。探索の結果、最初に向かった方向と逆方向に大型の人工物――恐らく街と思われる物が高台から確認出来たので、現在そちらへ向けて移動中だ。ちなみに最初に進んだ先にあったのは……エネミーの巣だった。

 

 いや、エネミーと言っても一応は二足歩行をして集団行動をしていた為、遭遇した直後は念のため、そう念のため意思疎通も試みたのだ、試みたのだが……相手は問答無用とばかりに敵意むき出しで襲い掛かってきた。

 相手の戦い方は単純な全員突撃、それも大した戦闘能力が無いにも関わらずこれだ。知性を殆ど感じないこの有様では飢えた獣と大差無い、そんなモノにみすみすやられるつもりも無かったので共生(?)しているらしい近くに居た大型の獣型エネミーも合わせて殲滅させて貰った。

 

 そのついでに素材になりそうなモノを物色してみたのだが、獣型エネミーの牙が良さそうだったのでそれを拾ってきた。確かフランカが新しい包丁を欲しがっていたし丁度良……いや、この程度の硬度では恐らく2日、いや1日もかからず折れるか。

 この前もボスクラス、それも個体レベルスーパーハード級のエネミー素材の包丁が駄目になった、という話をしながら研究開発部の研究員が泣いていたのを聞いてしまったばかりだった……

 それにしても、包丁を強化してまな板を駄目にし、まな板を強化して包丁を駄目にする、を繰り返す無限ループ……一体彼女の料理はどこに向かっているのだろうか? とりあえずこれは情報部の解析班にでもまわしておこう。

 

 さて、あまりにも道中エネミーと遭遇しない為余計な思考に没頭しながら移動していたのだが、ようやく到着したようだ。近くで見るとなかなかに立派な壁だな、エネミーの侵入を防ぐ為であれば当然と言えば当然か。

 肝心の文明レベルは地球――東京やラスベガスよりは低いようだが、これが遺跡でなければ知的生命体の存在も期待出来そうだ。さて、外周に沿って移動すれば入り口に辿り着ける筈だが……良かった、人が居た。

 

 どうやらこの惑星の住人は自分達と同じ人型のようだ。問題は自動翻訳機能だが、アークスシップと通信圏外である以上翻訳データベースの更新は不可能、既存のデータベースで翻訳可能だと良いのだが……っと、門の守衛もこちらに気付いたようだ。

 

「ここは駆け出し冒険者の街、アクセルの街だ。ここらじゃ見ない顔だな、旅人かい?」

 

 どうやら翻訳に成功したようだ。既存のデータベースで翻訳可能な言語で助かった。さて、どう答えたものか……事情を説明しようにも肝心の本隊との通信が不可能なのだ、下手な事は言わない方がいいだろう。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

⇒α.あぁ、辺境(宙域)から来た者だ。

 

⇒β.駆け出し冒険者?

 




《ラッピーでも判る!PSO2を知らない人の為のトピックス》

アークス……オラクル(=惑星航行船団)内で編成された調査及び戦闘部隊。組織・個人共にアークスと呼ばれる。

フォトン……自然に漂うエネルギーの類、これを扱える者がアークスになれる。オラクルでも扱えない人はそれなりに居る。何か色々と出来る何でもありのトンデモエネルギー、大体の超現象はフォトンのおかげで万事解決。

アークスシップ……全長約70Kmほどの巨大宇宙船、アークスはこのアークスシップを拠点としている。同型のアークスシップが少なくとも100隻以上存在している模様。

ダーカー……ありとあらゆるものを侵食し食らい尽くす存在。フォトンの力で浄化可能=フォトンを扱える者のみがダーカーを浄化出来る、それ以外の者が倒せば当然侵食されていく。侵食された者の末路は新たなダーカーである。アークスの敵で全宇宙の敵。

ナベリウス……惑星ナベリウス、緑で覆われた森林エリア・氷で覆われた凍土エリア・謎の遺跡群が野晒しになっている遺跡エリアの3つがある。近年、異常現象により壊世区域という危険エリアが出現した(=アルティメットクエスト)。

フランカ……アークスシップの料理人。調理器具及び調理機材の損耗速度がマッハなお方。EP4で念願の自分の店、フランカ’sカフェをオープンした。彼女のお店にはクエストに役立つアイテム、金策・経験値稼ぎ用オーダー等が色々とあるのでお世話になる機会は結構多い。
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