シエスタに、カイネの服やら、フリアエの服とかを着せ替えます。
書いてて、表現が難しいですね…。
惚れ薬を飲むのは、ルイズです。
ちょっと、性的な表現があります…。胸を揉むという程度のものですが…。注意。
なんで、こんなことになっただろう?
っと、トゥは思った。
「トゥ、いいわね、これからは、私だけを見て。いいわね!」
「えっ? ルイズのこと見てるよ?」
「そうじゃなくって、もう! 分かってよォ!」
ポカポカとルイズに叩かれ、トゥは困った。
ルイズの後ろの方には、あちゃーっという感じで額を押さえている巻き毛の金髪の少女。そしてポカンとしているギーシュがいた。
時は、少し遡る。
「シエスタ、シエスタ。」
「トゥさん、どうしたんですか?」
「これ着てみて。」
「なんですかこれ?」
「この間のストールのお返し。思い出して作ってみたの。」
「そんな、お返しなんていいですよ…。」
「いいからいいから、着てみて。」
「は、はい。」
頬をほんのり染めたシエスタが脱衣所へ行って、トゥから渡された服を着替えに行った。
「あの…、すみません。これどうやって着たらいいんでしょう?」
「じゃあ着替え手伝うね。」
そう言ってトゥは、シエスタと脱衣所に入った。
そして。
「わあ、サイズぴったりでよかった!」
「あ、ああ、あの…これ、下着じゃなんですか?」
シエスタは、胸を両腕で隠すようにしながら恥かしそうに赤面した。
透けそうなほど薄いネグリジェのような上は、下着が見えそうで見えないギリギリの長さで、シエスタの発育のいい胸の谷間はさらされ、右足にはなぜか包帯。ハイヒール。
「えーと…、かいねの服だったっけ?」
「なんでこんな格好なんですかー!」
「うーん、でも素朴な感じのシエスタには、ちょっと刺激的すぎたかな。着替えようか。」
「もう、真面目にしてくださいよぉ。」
「じゃあ、次はね。」
「まだあるんですか?」
「これは、そんなに恥ずかしくないはずだよ。」
そう言って着替えさせた格好は。
白い質素な感じのドレスに、腰に鋼の装飾がある、どこか神聖さを感じさせる格好だった。
「ああ、これは、そんなに…。」
「でも、これもなんか違うなー。じゃあ、次ー。」
「ええー、まだあるんですか!?」
「これ、私の姉さんが着てた服。」
「あれ? これ胸が開いてませんか!? お腹も出ませんか!?」
「そうだよ?」
「ちょっと、恥ずかしいです!」
「着てくれない?」
「う……。」
トゥの顔に、シエスタは迷った。
「何してんのよ…。」
そこへ、ルイズが声を低くして言った。
「あっ、ルイズー。どうしたの?」
「何をしてるのよ、あんたは!」
「えっ、何って…着せ替え?」
「さっきから見ていれば、変な服ばっかりメイドに着せて何してんのよ!」
「この間、シエスタからストール貰ったからそのお返しにって思って、服作ったの。色々できたから試着。」
「だからってなんで変な服ばっかりなのよ!? あんたの趣味!?」
「違うよー。誰かが着てた服と、姉さんが着てた服だよ。」
「誰かって、だれよ?」
「誰かだよ。」
「わけわかんないこと言ってんじゃないわよ! そ、そそ、そんなに着せ替えしたいなら、私ですればいいじゃない!」
ルイズが叫んだ。
「えっ?」
「だから! 私が着てあげるって言ってんの!」
ルイズは、顔を赤くさせて叫ぶ。
「えっ…、でも…。」
「いいから着せなさい!」
「…分かった。」
なぜかそうなって、ルイズに着せてみたのだが…。
「……。」
「スカスカだね。」
さっきシエスタに着せようとしたゼロの服は、スレンダーなルイズでは、スカスカになってしまう。主に胸が…。あと腰と尻のサイズも足りない。
「トゥ…、笑ったでしょ?」
「笑ってないよ?」
「じゃあ、その口元のにやけはなに?」
「えっ?」
トゥは、言われて自分の頬に手を置いた。
「笑ったでしょ!」
「笑ってないよ!」
「笑った!」
ルイズは、素早く脱衣所に入り、手早く服を着替えると、トゥに杖を向けて来た。
「な、なに?」
「お、お仕置きよ!」
「えー?」
「お仕置きだったら、お仕置き!」
「なんで!」
トゥもさすがに耐えかねて声を上げた。
「ルイズ、変だよ! 急に犬の格好させたり、笑ってないのに急に怒ったりして…分かんないよぉ!」
「逆らうんじゃないわよ!」
「イヤ!」
「いいからそこに直りなさい!」
「イヤ!」
「逃げるんじゃないわよ!」
こうしてトゥとルイズの追いかけっこになった。
身体能力でルイズがトゥに敵うはずがなく、トゥはすぐに巻いた。
「ルイズ…。どうしたんだろう?」
そう呟きながら、トボトボと歩いてたら、寮の一室からルイズが誰かに突き飛ばされるように部屋から出てきて、トゥを見た。
そしたら急に、ルイズは、泣きだし。
それに驚いて止まったトゥに近づくなりポカポカと叩いて、ベソベソと泣いて。
「どうして私だけを見てくれないの!」
っと、叫ぶのである。
それから部屋から、ギーシュと巻き毛の少女が出てきてこの状況を見て、上記の反応をしたのだった。
***
隣にぴたりとルイズを引っ付けた状態のトゥは事情を聞いた。
何が部屋の中で起こったのか。そしてルイズの異変について。
「…惚れ薬よ…。」
「ほれぐすり?」
「読んで字のごとくさ。見た相手を好きになる薬だ。」
巻き毛の少女モンモランシーが白状し、ギーシュが説明した。
「モンモランシーが僕に飲ませようとしたんだけど、誤ってルイズが飲んでしまったんだ。」
「えー。」
「ルイズは君を探して走っていたらしいけど、喉が渇いてその…惚れ薬が仕込まれたワインを、飲んでしまったんだ…。何があったんだい?」
「よく分からないの…。」
トゥは、ギーシュ達に説明した。
「それは、ルイズがおかしいな。」
「だよね。」
「ごめんね、トゥ…酷いことばっかしちゃって…。」
隣にいるルイズが謝ってきた。
「だって、シエスタシエスタって…、あのメイドのことばっかりなんだもん…。私というものがありながら…。」
「おや!? トゥ君、君という人は、まさかルイズと!?」
「違うよ。」
ギョッとして赤面したギーシュの言葉を、トゥはすぐに否定した。
「ギーシュ…。」
「ち、違うよ、モンモランシー! 僕には君だけさ!」
ギーシュとモンモランシーの痴話げんかを脇に、トゥは、自分の腕にしがみついて離れないルイズを見た。
ルイズは、うっとりとした目でトゥを見上げている。
これは完全に恋をしている眼だ。それは分かった。
けれど…。
「嘘なんだよね…。」
「嘘じゃないもん。」
「違うよ…。それは薬の所為なんだよ?」
「違うもん。」
ルイズは、スリスリとトゥにすり寄りながら言った。
「トゥの肌って、モチモチしてて、柔らかくて気持ちいい…。」
「そう?」
「ずっと触っていたい…。」
「いいよ。触ってていいよ。」
「本当! 嬉しい!」
トゥの許しを得るなり、パアッと顔を輝かせたルイズは、トゥの肌に触りまくった。
特に胸の感触が気に入ったのか、両手でトゥの胸をもみだした。
「る、ルイズぅ…。」
「胸、柔らかい…。」
「あ、ァん…。」
なんだか怪しい空気になりつつある状況に、ギーシュとモンモランシーも赤面して、二人を凝視した。
「あん、ダメ…、ルイズ…。」
「手に吸いつくような柔らかさだね。羨ましいなぁ…。」
「ルイズだって…、スベスベで気持ちいいよ?」
「ううん…、私、こんな胸ないもん…。」
「ルイズは、細くってスラーってしてて綺麗だよ?」
「もう、そんなこと言って…、これ以上好きになっちゃったらどうするの?」
「ふ、ふ、ふふふ、二人とも…、お、おおおお、落ち着きたまえ!」
ギーシュがプスプスと赤面しながら二人を止めようと動いた。
「そ、そうよ! ルイズの好きは惚れ薬のせいよ! だから本気じゃないのよ! だからピンクの空気を醸し出すのやめなさい!」
モンモランシーも赤面して止めにかかった。
さすがにこのままじゃヤベエっと初心な二人でも理解し必死に止めた。
「そうだ、モンモランシー! 解除薬を! あれさえあれば元に戻るんだから!」
「そ、それは…。」
急にモンモランシーが縮こまった。
モンモランシーが言うには、惚れ薬を作るために秘薬を使い切ってしまい、解除薬が作れないらしい。
その秘薬は値段が高く、とてもじゃないが払えないとのこと。
「これは困ったな…。」
「何がないの?」
ギーシュにより我に返ったトゥが、ルイズを押し止めながら言った。
「水の精霊の涙という秘薬よ。」
「それってどこにあるの?」
「ガリアの国境付近のラグドリアン湖に…、って君、まさか…。」
「私が取りに行くよ。」
「いや、水の精霊はとても気難しいんだ、いくら君でも…。」
「そうよ、それに惚れ薬の効果は無限じゃないわ。」
「どれくらいかかかるの?」
「…一か月…長くて…一年かも…。」
「長くない?」
「…ええ……、一年以上はかかる可能性もあるわ…。」
「長くない?」
「けど、どうしようもないのよ。」
「モンモランシー。これは、僕らが招いたことだ。僕らが責任をもって解決しよう。」
「何を言っているのギーシュ!」
「惚れ薬は、禁制の品だ。もしバレたら君は牢屋の中だぞ? バレる前に解決すべきじゃないのかい?」
「…っ……、分かったわよ!」
モンモランシーは、やけくそ気味に言った。
こうしてラグドリアン湖へ、向かうことになった。
シエスタに、色々と着せ替えしてみたのは、面白いかな?っと思ったからです。原作でもセーラー服着てたし。でもカイネの服は無しだったかな…。
やきもちで空回りするルイズと、ルイズの気持ちが分からないトゥ。
ルイズの体型じゃあ、ゼロの服は合わないかな…。スタイル良くないと着こなせそうにない。
胸を揉むって、R15ですかね?
次回は、水の精霊と一戦かも。