更新がとても遅れました。
申し訳ありませんでした……。
日にちを起きすぎたせいか、文が変になっている知れません。
「……。そういえば、どうしてここの廊下には扉が沢山あるんだ?」
永琳と分かれて数分。この永遠亭の廊下を暫く歩いているのだが、扉があまりにも多すぎる。
「決まってるでしょ。姫様を隠すためよ。」
先程まで優曇華が仕掛けていた術の1つらしい。仕組みはよく分からないが、それぞれの扉は小さな紙らしきもので封じられている。
「さて。ここが姫様が隠れている場所よ。……くれぐれも不敬の無いように。」
「ああ。約束するよ。」
疑心暗鬼の目を暫く向けた優曇華は、目の前の1つの扉を開ける。
「姫様〜。お客様を連れてきましたよ。」
「失礼します。」
優曇華が封印を解いたらしく、扉が開いた。2人はその扉の中へ入っていく。
「あら。今夜にお客様とは珍しい。」
その中では1人で窓から景色を眺めていた少女が。
「実は諸事情がありまして、こちらで面倒を見てたのですが、術のせいで帰れなくなりまして……。」
「それで私の暇の相手をしてくれるのね?」
「そういう事です。それでは、私はこれで失礼しますね。」
優曇華はそう言いすぐに出ていってしまった。
「初めまして。俺は藤村大樹と言います。」
「私は輝夜。よろしくね。」
そう言い輝夜は微笑む。今まで会ってきた人(?)達は大体は少女で、綺麗だったが……。この輝夜という少女はレベルが違う。
ん?『輝夜』『お姫様』……?
「突然ですけど、輝夜さんってあの『かぐや姫』の?」
こんなに美しい女性で、名前が輝夜、お姫様ときたら安易に連想してしまう。
「そうらしいわね。ただ私自身はその物語を読んだことが無いけれど、噂で聞いた事があるわ。」
竹で生まれ、その美しさから沢山の男に求婚され、結局誰1人と結婚せず、最後には月へ帰ってしまう。あの竹取物語の登場人物が存在していたとは。
「でも月に帰ったのですよね?」
「それは間違っている。私はあの時、永琳と共に月の都の迎えを拒んで、ここに隠れ住んでいたわ。」
とんでもない事実をさらっと輝夜は言う。
「何故輝夜さんは月から追放されたの? 少し前に永琳さんから聞いたけど。」
「そうねえ。暇つぶしに、私の昔話でもしましょうか。貴方はそれでいいかしら?。」
「大丈夫です。では、お願います。」
輝夜から出た自身の過去は、外の世界の竹取物語とだいたい同じであった。竹の中からこの世に来て、翁達に育てられる。その容姿から多くの人間に求婚されるものの、全て断った。5人の貴族にはそれぞれ5つの難題を出した。ついにはその時の帝にさえも。結局は月から使者が送られ、元に住んでいた月に帰るように見せかけた。
物語と話が違うのは、終わりと始まりだ。
「帰るふりって、どういう事です?」
「ええ、文字通りよ。たまたま使者の1人が永琳だったから、協力して追い払ったの。」
「それで地球に居たままだったんですか。」
ええ、と輝夜は応える。
「……という事は、お2人は1000歳越え―月の都の人間は長生きですね。」
「月の方が寿命は確かに長い。でも、私達に寿命という概念は無いのよ?」
「それって……。」
「だって、私と永琳は不老不死だもの。」
そっかー。フロウフシかー。……不老不死だって?
「不老不死って、確かに『竹取物語』に出てくるけど!まさか送った当の本人が不老不死だとは……。」
別れを惜しむ帝に、かぐや姫は不老不死の薬を贈ったという。しかし、かぐや姫がいない世の中で不死など意味がない。といった帝は、最後には富士山で燃やしてしまう。
「あら。そんな事まで知っているなんて。本当に私は有名らしいわね。」
「まあ、外の世界では有名ですからね。」
「私が月から追い出されたのも、私が禁忌である不死に手を出したからよ。」
竹取物語の始まりは、竹林で翁が居るシーンからなので、かぐや姫が月から追放されるシーンはなかった。
「不死が欲しかったのですか?」
「違うわ。その逆、地球に行きたかったからよ。」
輝夜は楽しそうに笑う。
「だって月はつまらないもの。時だけが経っていく。」
「そうかなあ。俺は月に行ってみたいですよ。面白そうだと思います。」
……月にMSが埋まってたりしたら、楽しそうだなあ。
「あまりオススメはしないわね。地球の人を穢れてると蔑んで、娯楽もあまり面白くないわ。」
輝夜はぷくっと膨れる。穢れとは何の事やらわからないが、月に行くのは止めておこう。
「話を少し戻しますけど……不老不死はいけない事なのですか?」
「月ではそう決まっているのよ。不死と言う誘惑に負けたとか言われるわ。私はそんなのはついで。地球は本当に楽しいわ。」
「隠れ住んでいるのに、ですか。」
確か永琳が最初にそう言っていた気がする。
「それは月の追っ手から逃れる為。もうじきその心配は無くなるでしょう。」
輝夜は窓から月を眺める。その月は外に出ている偽りの月とは違い――本当の満月だ。
「私の話はあらかた終わったわ。次は貴方が話して。」
「俺ですか!? 20年も生きてないですよ?」
「長さは気にしない。質が大切よ。」
うーん、俺の話かあ……。とりあえず、外の世界についてでも話をしてみようか。
「私の予感が当たったわ。」
封印されていたはずの部屋の扉が、誰かに開かれる。輝夜と大樹はその扉と先程の会話の方に視線を向ける。大樹には聞き覚えのある声だ。
「当たりのようね。だから私の勘を信じた方がいいでしょ、紫?」
「そうねえ。次からそうさせて貰おうかしら?」
入ってきたのは霊夢と紫だった。……要するに、優曇華と永琳は突破されてしまったのかもしれない。
「あら。まさか大樹がここに居るとは。久しぶりね。」
その言葉と同時に相変わらずの威圧感が出ている。流石は妖怪の賢者、おっかない……。
「久しぶりですね紫さん。……もしかして霊夢と異変解決か何かですかね?」
「ちょっと、何であんたが此処に? ……前々から思っていたけど、あんた怪しいわね。」
霊夢から疑いの目を向けられた。
「そんな、いきなり疑うなよ霊夢。俺はたまたまここで手当をして貰ったんだ。ほら、あの吸血鬼に。」
その場凌ぎとという訳では無いが、霊夢に事の成り行きを説明する。
「だからあのレミなんとかは威勢がよかったのね。」
「そうそう。……だから、その、目をやめていただきたいなーと。」
霊夢は呆れた様な素振りをする。
「まあいいわ。どうせまとめて退治するのみよ。」
「人の話を聞いていたのか!?」
「あんた、人じゃないでしょうが。」
こんなしょうもないやり取りをしていると、遠くで見ていた紫が笑い出す。あ、あの人絶対に俺の事情分かってるけど面白いから放置しているな……。
「お客様かしら? 今日は賑やかねえ。」
先程から変わらず、輝夜は何というか、マイペースだ。
「あら。あんたが異変の真犯人ね。月を返してもらうわよ?」
「何のことやら。」
「霊夢、早いところ片付けるわよ。」
「分かってるわよ。」
2人は戦闘モードに入ったのか、スペルカードを構える。どうやらここで一戦やるらしい。
「いいでしょう。それじゃあ私達も対抗しましょう。」
輝夜はやる気満々のようだ。永琳か、将又永遠亭の誰かと組んで弾幕ごっこをやるみたいだ。
巻き込まれたくないので、大樹は部屋から出ようとする。すると輝夜は大樹の袖を掴む。
「さっき戦おうって言ったばかりじゃない。どこに逃げようとしているの?」
「へ? 輝夜さんと、永琳さんかまた別の誰かと一緒に弾幕ごっこするのでは?」
「何言ってるのよ。イナバも永琳もやられてしまったから、残っているのは私と貴方だけよ?」
どうやら輝夜の言う『私達』に大樹は含まれていたらしい。……全く、困ったな。
正直な所、あの2人には敵いそうに無いので、今すぐ巻き込まれないよう逃げたいが。ここでおいとましたら、人としていけない気がする……。
「と言っても輝夜さん。俺は何も出来ませんよ?」
「大丈夫よ。何とかなるわ。」
このポジティブ思考には困ったものである。
ここまでご覧くださってありがとうございます。
次回からも、恐らく遅れるのが予想されるので、次回更新は未定とさせていただきます┏○ペコ