再開朝鮮戦争 日本の受難   作:ヤマト2015

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長らくお待たせいたしました。
日韓紛争の続編の始まりです。
本作が初めての人は前作を読んでから読むことをオススメします。
まさかこれを書いてる最中にリアルでこんな事態になるとは思っても見ませんでしたね…


第1話

10月17日

 

日本第一艦隊旗艦 大和CIC

 

緩みかけた緊張がオペレーターからの報告で再度固まったような感覚を東郷は感じた。

 

オペレーター「統合幕僚幹部より緊急入電!『北朝鮮軍南侵ス、全軍警戒セヨ』以上が主文になります。現在詳細情報を収集中です。」

 

東郷「まったく、北の将軍様は危ない火遊びがお好きなようだな、ようやく一段落つけると思ったところでこれか…」

 

秋山「冗談を言ってる場合ではありません‼いったいどういうことです⁉北朝鮮軍が韓国へ進攻なんて…」

 

普段声を荒らげることのない秋山が叫ぶように問いただしている光景を見ても今起こっている事態がよほどのインパクトがあるということが分かるだろう。

 

東郷「落ち着け秋山、今はまず情報を集めることに専念しろ。対策はそれからだ。」

 

その中にあっても東郷は最初こそ驚きの顔を一瞬見せたものの声を荒らげることなく部下をなだめた。

韓国と対馬を巡る紛争に勝利し、政府による交渉を進めようしていた矢先に北朝鮮の軍事進攻という予想外のことが起きたのだ。大抵の者達は驚くのも無理はないだろう。

 

東郷「全艦、各方面からの情報を急ぎ収集させろ、韓国軍捕虜の移送が終了次第、総員配置だ。」

 

矢継早に東郷は指示をだし、部下達が素早く応じ作業に入る。その様は、まるでここ数日の疲れを微塵も感じさせぬ程キビキビとしたものであった。

 

 

 

 

対馬沖 日本第三艦隊 旗艦「加賀」CIC

 

南雲「あの三男坊、やってくれたね…」

騒がしくなったCICの司令官席で南雲はそう呟いた。

すでに各方面への情報収集を命じておりCIC内はちょっとした祭事のように騒がしくなっていた。

 

副官「ええ、それも相手が最も混乱しやすいときを見計らって仕掛けてきてます。おそらく韓国の大統領府は今頃、パニック状態でしょうね。」

 

 

南雲「副官、どう思うよ?この軍事侵攻で北朝鮮が得る利益はあると思うかい?」

 

南雲の疑問に副官は数秒間考えた後、口を開いた。

 

副官「どうでしょう…確かに祖国統一という大義名分があるとはいえ、それにしてもリスクが高過ぎます。韓国へ侵攻すればアメリカが黙っていませんし、何より同盟国の中国もそれを承知しないでしょう。最悪中国から見放されるということもあり得ます。同盟国とは言っても2016年以降北朝鮮と中国の関係は悪化の一途をたどっていますから。」

 

2016年、北朝鮮は一年を通して日本海側へ弾道弾ミサイルを連続発射し、世界各国から経済制裁を強化されていた。

あまりの多さにさすがの中国も制裁をおっとり刀ながら制裁を強化した。これに北朝鮮が反発し両国の関係が悪化。更に言えば翌年の2017年の初頭に国家元首の金正雲(キム セイウン)の異母兄の暗殺事件をきっかけに中国のみならず長年の友好国のマレーシアやベトナムとも関係が悪化。遂には国交断交というじたいにまで発展し、北朝鮮の外貨獲得に大きな影響を及ぼしたのである。

 

南雲「となると、ひょっとしてこれは一部の軍の暴走ってことはないかい?そう考えるとこの突拍子の無さも説明がつくんだけど…」

 

確証はないがそれが一番現実的なようにも思えた。

 

副官「結論を出すのは早計かと、ともかく今は情報を収集しつつ、司令部の命令を待ちましょう。」

 

南雲「それもそうだね。」

 

その言葉を最後に南雲たちは各々の仕事に取り掛かった。

 

 

 

 

対馬沖海中深度100メートル 潜水艦雲龍

 

田中「…マジかよ…」

 

指令所のモニターに表示された文脈を見た田中の第一声がそれであった。

雲龍は現在、補給を行うため補給艦との会合地点へ向けて航行していた。

 

副長「…艦長…どうしますか…?」

 

驚きのあまり自艦の状態を忘れてしまった副長が思わずそのような質問をしてしまった。

 

田中「どうするもこうするも、俺達もこの艦も腹ペコなんだ。予定通り補給艦との会合地点に向かうぞ!」

 

 

副長「りょ、了解。予定通り補給艦と合流する。針路および速度そのまま。」

 

操舵主「針路および速度そのまま。ヨーソロー。」

 

田中「お前らも今のうちに飯食っとけ。これから長丁場になるぞ。」

 

そう言って田中は艦の指揮を副長に任すと食堂へと足を動かしていった。

 

彼は普段、幹部との会議をするとき以外は一般兵と同じ食堂で食べるようにしていた。

彼にとって士官食はうまいのだが堅苦しく苦手なのだ。

最初は乗組員達も違和感があったが今では当たり前のように誰も気にとめなくなった。

 

田中(ど~も嫌な予感がすんな…このタイプの予感は外れた試しがねぇんだよな…)

 

悲しいかなこの予感は遠からず当たることになるのをこのときの彼は知るよしもなかった。




以前よりもさらに亀更新となりますが、よろしくお願いいたします。
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