再開朝鮮戦争 日本の受難   作:ヤマト2015

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凡そ三年ぶりの更新ですが…
続きを読みたいと言う感想が来てましたのでなんとか仕上げました…


第4話

雪風艦橋

 

水測員『敵潜よりアクティブソナー検知!続けて魚雷発射管注水音!!』

 

水測員からの報告を聞くや岬艦長はすぐに回避行動を指示する。

 

岬「取舵、回避行動!マスカー起動させて!デコイ用意!」

 

雪風の両舷からマスカーが放出され自らの音をかき消す。その間にも右舷に装備されたデコイ発射装置にデコイが装填される。

デコイの装填が完了の報告から少し遅れ、水測員のオペレーターから敵潜の魚雷発射音を捉えた。

 

水測員『敵潜水艦、魚雷発射!1、2…2本!敵潜魚雷2本発射しました!』

 

岬「デコイ発射して、それと円状に旋回!とーりかーじいっぱーい!」

 

知床「取舵いっぱーい!」

 

知床 操舵主が復唱し、雪風が自らの航跡で円を描く様に航行する。

 

自らの航跡に乗り音を紛れさせる。

 

知床「回避行動なら負けないんだから!」

 

戦闘の緊張故か操舵主の知床が思わず叫んだ。

知床の回避操艦の良さは嘘ではない。

演習で命中すると言われた対艦ミサイルを回避したこともあるくらいだ。

その反動なのか突撃などの操艦は及び腰になってしまうのがたまに傷であるが…

 

水測員『敵魚雷、1本デコイに向かいます。残る1本は本艦に向かってきます。11時の方向、距離およそ900メートル!』

 

岬「総員衝撃に備えて!」

 

岬艦長の声に乗組員が一斉に対ショック姿勢をとる。

その間にも水測員が魚雷との距離を告げる。

そして…

 

左舷見張り員「魚雷、本艦左舷舷側15メートルを通過!」

 

水測員『本艦後方60メートルで沈降しました!』

 

魚雷の回避に成功するも、それに安堵する間もなく次の報告が入り込む。

 

水測員『敵潜水艦、増速!艦隊の方に向かい…えっ!?嘘!?』

 

岬「どうしたの!?」

 

水測員の驚愕の声に岬は思わず聞き返す。

 

水測員「敵潜水艦、速度50ノットを超えます!」

 

宗谷「な!?、そんなバカな!もう一度確認を」

 

万里小路『間違いではありませんわ!あの潜水艦はそれほどの速力を発揮できます!今は説明している時間がありませんが艦長!対応をお願いします!』

 

宗谷の声を遮って万里小路が通信越しに叫んだ。普段の彼女からは想像出来ないほどその声は焦ってるように聞こえる。

 

岬「メイちゃん短魚雷かアスロックは発射出来る!?」

 

岬は砲雷長の西崎 愛芽(にしざき めい)三等海佐(26)に訪ねるが…

 

西崎「駄目!敵潜が速すぎて魚雷が追い付けないよ~!」

 

こちらからは敵潜を止める術は無いと悟った岬はマイクを手にし叫んだ。

 

岬「晴風より旗艦大和へ!敵潜水艦がそちらへ向かってます!対応を!!」

 

 

旗艦大和CIC

 

オペレーター「雪風より通信!敵潜水艦は雪風に雷撃!これを回避するも進路をこちらに向けて進撃中!なお敵潜は50ノットの速力を発揮可能とのことです!」

 

東郷「全艦対潜、対魚雷戦闘!!ジグザグ航行開始!!」

 

オペレーターからの報告を受けた東郷は直ぐ様全艦に対潜戦闘を下命、同時に回避行動も行うように指示した。

 

秋山「一体、何者なのでしょうか?…あの潜水艦は…」

 

東郷「分からん。だが敵と言うことだけは確かだ。」

 

 

???

 

聴音手「敵艦隊!ジグザグ行動に入りました!」

 

森「一番、二番、ノイズ魚雷装填。三番、四番SC魚雷装填。」

 

森艦長の命令で直ぐ様魚雷が装填され発射体勢に移行する。水雷長の言葉どおり一分もかかっていない。

 

森「一番二番、発射!聴音、ノイズ爆発10秒前に敵艦の位置知らせ!」

 

聴音手「了解!」

 

魚雷発射菅からノイズ魚雷が発射され日本艦隊へと向かう。

当然この音は雪風は元より第一艦隊全艦にキャッチされ共有されていた。

 

 

雪風艦橋

 

水測員『敵潜水艦より魚雷発射音確認!』

 

納沙「潜水艦乗りとしてど素人か!それともなにか!?ウチらの首がそんなに欲しいゆうんか!?」

 

航海長の納沙 幸子三等海佐が低い芝居がかった声で叫ぶ。実際、敵潜の行動は速力を差し引いても潜水艦の行動とは思えないからだ。

 

オペレーター「駆逐艦霧島より通信!《これよりデコイを発射する、各艦注意せよ》とのことです!」

 

 

イージス巡洋艦「霧島」CIC

 

霧島艦長の山南 修(やまなみ おさむ)一等海佐(48)はCICのディスプレイをみながら違和感を感じていた。

根拠のようなものはなく、言うなれば勘と言っても良い。しかし、その違和感を今は振り払った。

 

山南「左舷デコイ、…ってぇ!」

 

ドンッと鈍い音をたててデコイが発射され、艦隊の進路とは逆の方向へ向かう。そして…

 

オペレーター「敵魚雷、デコイに食い付きました!」

 

よしっ!食いついた!

山南がそう思った直後…

 

水測員「うわぁぁぁぁぁっ!!!」

 

水測員が突如叫び声をあげた。イヤホンを外して耳を押さえている。

 

山南「状況報告!」

 

オペレーター「魚雷が爆発!しかし音が尋常ではありません!ソナーにも異常発生!現在敵潜の位置をロストしました!僚艦の殆ども同様にソナーが使用不能です!」

 

しまった!最初の魚雷は囮か!!心のなかで山南は己の判断の遅さを呪ったが顔には出さず直ぐに次の行動へと移る。

 

山南「ソナー復旧急げ!回避行動はこのまま続行!」

 

くそっ!奴ら最初から俺達の耳を奪うのが狙いだったのか…!

 

 

雪風CIC

 

水測員「きゃっ!」

 

雪風の方でも魚雷の爆発は探知していた。しかしこちらは艦隊とは離れていたためなのか、はたまた偶然海中の環境が違ったのか水測員の耳がやられる程ではなかった。それでも短時間は耳が使い物になりそうもなかったが…

 

岬『状況報告!』

 

水測員「敵魚雷が爆発しました!しかし音が…!」

 

万里小路「わたくしが変わります!」

 

直ぐに万里小路がソナーを交代する。

 

万里小路「現在敵潜は爆発音によって完全にロストしました。パッシブの方も同じく聴音不能です!」

 

ソナーが使えないのであれば水上艦は潜水艦に対して無力である。岬の顔が悔しさを滲ませながら指示を出す。

 

岬『……リンちゃん、不規則に舵を切って回避行動を、万里小路さん、無茶は承知だけどそのまま聴音をお願い……』

 

知床『は、はい!』

 

万里小路「承知いたしました。」

 

 

 

???

 

聴音手「敵艦の未来予測位置特定出来ました。データを水雷長に送ります。」

 

水雷長「データ受け取った……艦長、いつでもやれます!!」

 

聴音手からのデータを受け取った水雷長がデータを素早く入力する。

部下の完璧とも言える仕事に内心満足した森は僅かに頬を歪め、命令を下した。

 

森「三番、四番発射!」

 

森「急速潜航、深度300、最大戦速!魚雷の命中時間と同時に無音航行へ!」

 

魚雷が発射されると同時に艦長は直ぐに離脱を指示した。

 

流石の日帝もこの魚雷の能力には驚きを隠せないだろうな…

 

日帝の艦隊が我が魚雷の性能に驚くことを確信した森は普段は見せない笑みを浮かべたのだった。

 

 

雪風CIC

 

未だに水中の雑音が収まらないなかで万里小路はその音を捉えた。

万里小路「魚雷発射音を確認しました!」

 

直ぐ様ディスプレイに魚雷が表示される…がしかし

 

万里小路「敵魚雷の速度が尋常ではありません!速すぎます!」

 

発射された敵魚雷の速度は普段想定されるそれとは大きく違っていた。もはやミサイルと言っても良い。

この時ようやくCICへ移動した岬もその光景を目にしていた。が、考えるよりも先に体が反応した。

 

岬「敵魚雷の進路の割り出し急いで!!」

 

言うやいなやまたもマイクを手に叫んだ。

 

岬『雪風より旗艦大和へ敵潜が超高速の魚雷を発射!対応急いでください!』

 

 

旗艦大和CIC

 

大和でもソナーは一時的に機能を停止しており、復旧を急いでいた所に雪風からの通信が入った。しかし、いかんせん魚雷の速度が速すぎた。このため艦隊司令の東郷が出来ることはもはや限られていた。

 

東郷「全艦衝撃に備え!!」

 

彼が叫んだ直後、魚雷は森艦長が狙った獲物の横腹をえぐりその力を解放した。

 

魚雷が命中した艦は………

 

 

 

 

 

 

続く…………




凄い久しぶりに書いたので誤字とかありましたらよろしくお願いします。
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