読者の皆さんへ、前回投稿した#8 ダディ・イズ・マム・バイ・インベンションにおいて重大な誤表記インシデントが発生した事をご報告いたします、内容は二点です。
まず、前回登場したニンジャ「ピック・ポケット」ですが彼の「・」は忍殺本編においてリアルニンジャやヤモト・コキ=サンなど極一部で例外的に使用されるのみでサンシタなピックポケットにはふさわしく無いとケジメされました、指摘して下さった読者の方に篤く御礼申し上げます。
そしてネコ・ニンジャ「ベータラ」彼の名前は出典元により「ベータラ」「ヴェータラ」「
ヴェータラー」等あり緊急脳内ミーティングにおいて今後「ヴェータラ」の表記に変更する事が決定しました、ご理解の程よろしくお願いします、なお誤表記は既に修正済です。
ちなみに私の友人が、その姿は色黒で背が高く、ラクダのような首、象のような顔、牡牛のような脚、梟のような目、ロバのような耳を持つ異形で、ブータ(亡霊)とともに墓場を跳梁する悪霊のような存在だとWikipediaに書いてあるとボブめいて主張したが自分が見た出典元ではネコだった、これは誰が悪いのか?結論から言えば誰も悪くない!Wiki編集者も出典元のサイト主も悪くない!当然私も悪くない!……姿が違うというのは多様性と言うことでご理解下さい
なお、異議を主張し続けた友人は正しい対処によって静かになりましたのでごあんしんください◆以上です◆
◆NINJA SLAYER◆with◆サザエさん◆
◆更新な◆
ヴェータラは抉り取ったピックポケットの眼球を無造作に放り捨てると、ピックポケットの頭上から飛び降りた、傍らで顔面を押さえ踞《うずくま》るピックポケットに『どうする?ピックポケット=サン、まだやるかい?』皮肉めいた笑みを浮かべ問いかけた。
「グワーッ!グワーッ!」右目を押さえ悶絶するピックポケット、指の間から鮮血が止めどなく溢れる、彼の胸中に込み上げる感情は何であろうか、畏怖?恐怖?否!ピックポケットの残された左目を見よ!その目は世界の全てを呪うが如く狂気めいて血走る!
ピックポケットのカラテのワザマエはサンシタレベル、傷は実際重篤で速やかに処置しなけれはオタッシャ重点、ヴェータラは己の勝利を確信する、だが……だがその判断は余りにもウカツ!
その狂気に満ちた眼光はヴェータラの立ち位置からは窺う事はできない、もし彼がその眼光を目にしたのならば即座にカイシャクしただろう。
((チクショウ!チクショウ!舐めやがって!クソッ!クソッ!クソッ!))ピックポケットのニューロンに憤怒、そして憎悪が満ちる。
ピックポケットは実際サンシタでカラテは未熟、ユニーク・ジツを持っている訳でも全身を重サイバネ化した訳でもズンビー化した訳でも無い、だがニンジャなのだ!ニンジャ同士のイクサなのだ!
永きに渡るニンジャの歴史はすなわちイクサの歴史と言っても過言では無い、そしてその中には力量差を瞬間の状況判断や機転、事前の準備といったいわゆるフーリンカザンによって覆した事例は幾つも存在する、そして油断した者、慢心した者が勝てる程ニンジャのイクサは甘くは無い!
そしてヴェータラは知らなかった、追い詰められヤバレカバレになった者の取る行動がいかに危険かを。
極限のイクサの中ピックポケットのニューロンにニンジャアドレナリンが迸る!爆発する様な感情はそのままに思考がクリアになり集中力が研ぎ澄まされる、全身の痛みはいつの間にか消えていた。
局面を打開すべく周囲の状況把握に努める、依頼を達成しつつ自分が無事に脱出し目の前のクソネコに一泡吹かせるには………沈思黙考し残された左目で周囲を見回す。
オチャノマはショージや壁に穴が空き、チャブ・テーブルはひっくり返り上に乗っていた鍋や食器はあちこちに散乱、そして床にはイソノ家の人びとが気を失いマグロめいて倒れている。
ピックポケットのニューロンに悪魔めいた邪悪な発想が浮かぶ、そして前方回転跳躍!ヴェータラの一瞬の隙を突き部屋の隅に跳ぶ、そして立ち上がったその左手に掴まれているのはナ……ナムサン!タラオではないか!
『なっ…!テメエェェ……!』込み上げる怒り、そして後悔、だが全て遅いイクサの流れは180度変わってしまったのだ、タラオの命はピックポケットの手の内にある。
「さんざん舐めた真似しやがって……エェ?……スッゾコラァ……」タラオの首根っこを掴みヴェータラに見せつける。
((クソッタレ!……なんてウカツ!バカ!間抜け!))ヴェータラは自らを罵る、ミヤモト・マサシがこの場に居たのなら「調子に乗っている奴から負ける」と嘆息交じりに語る事だろう。
「イヤーッ!」ピックポケットがスリケンを投擲!狙いは………タマゴ割り機だ!命中!スリケンが機体を貫通、バチバチと火花が飛び散る。
「…タマ…タマタマゴを割り?割りワリママママースドードドスエェー!」LEDが激しく点滅!そして爆発!
((……まずは1つ))最低限の仕事はした、結果的にはタマゴ割り機の回収は出来なかった為インセンティブは若干下がるが任務を失敗するより余程マシである、後はイソノ家の連中を始末するのみだ、その為には確保した人質を活用しクソネコを痛め付け、殺す、彼は冷静だ!
クソネコを殺せば後はやりたい放題だ、ピックポケットの視線がワカメに向かい口元に好色な笑みが浮かぶ((……サヨナラする前に前後するのもイイな、いっその事アジトに連れて帰るのもありかも……ウィヒッ!役得!役得!))ナムアミダブツ!彼は冷静だ!
静寂の中、バイクの音のみが耳に響く。
ヴェータラのニューロンにはニンジャ判断力によって既に最適解が出ていた、血の通わぬ機械めいた冷徹な答えである、((……タラオを見捨てピックポケットを殺すべし、このままでは自分は死にイソノ家全員が殺される、小を捨て大をとるべし))
適切な答えだ、これ以上無い適切な答えだ、現状自分には打つ手は無い、自分が飛び掛かると同時にピックポケットはタラオを縊《くび》り殺すであろう、連続トライアングルリープでトップスピードに乗れば奴は反応できないがその隙が無い。
では他の手段は……自分のジツを使えばピックポケットの隙を突ける……だが自分のユニーク・ジツに発動迄に隙が出来る、1秒から2秒程度だがニンジャ同士のイクサでは致命的な隙である。
やはりタラオを見捨てるしか無いのか……だが…ヴェータラのニューロンにタラオが産まれた日の事が思い出される。
初孫の誕生を喜ぶナミヘイとフネ、ナミヘイは孫の話を一日中続けイササカ先生をゲンナリさせ、フネは気の早い事に進学や就職、結婚の心配をイササカ先生の奥さんで親友のオケイ=サンに語っていた、早く赤ちゃんに野球を教えたいとはしゃぐカツオ、オバサンになると聞いてショックを受けるワカメ。
初めての出産に珍しく気弱になるサザエ、そんな彼女の手を取り励ますマスオ……あの日以来騒がしかったイソノ家は更に騒がしくなった、子供3人の笑い声、それに連れられ一緒に笑うナミヘイ、フネ、サザエ、マスオ……本当に騒がしい、おちおち昼寝もできない……だが心地の良い空間だ。
……タラオにもしもの事があれば、死ななくとも重篤な怪我をしてしまえば失われてしまうのだ、あの心地の良い一時が!イソノ家の人びとは心から笑える事は二度と無いだろう。
ヴェータラの思考は既にニンジャの思考では無い、感傷にまみれた只のネコの思考である、この瞬間はニンジャ、ヴェータラではなくイソノ家の飼いネコ、タマに戻っていた。
((オレは……オレは…『グワーッ!』思考は脇腹への衝撃で中断される、「…ッゾコァ!」ピックポケットのケリ・キックが炸裂したのだ、ヴェータラの体がサッカーボールめいて飛び壁に叩きつけられる。
「よそ見とは余裕だな、ソマシャッテコラー!」ヴェータラににじり寄るピックポケット、顔には凶悪な笑みが浮かぶ。
((オレは諦めない、死なない!タラオは助け出す!家族の誰も死なせない!))覚悟は決まった、後はひたすら耐えて一瞬の好機を待つのみ、ヴェータラは全身にカラテを漲《みなぎ》らせる。
「ザッケンナコラー!」「スッゾコラー!」「ナマッコラー!」威圧的なヤクザスラングを発しケリ・キックやストンピングを次々に繰り出すピックポケット、「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」耐えるヴェータラ。
「スッゾスッゾスッゾコラー!」威圧的なヤクザスラングを発しケリ・キックやストンピングを次々に繰り出すピックポケット、「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」耐えるヴェータラ。
「スッゾ!スッゾ!スッゾ!スッゾ!コラー!」威圧的なヤクザスラングを発しケリ・キックやストンピングを次々に繰り出すピックポケット、「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」耐えるヴェータラ。
カラテを体に漲らせ攻撃を耐えるヴェータラ、攻撃をギリギリで見切り直撃を避ける、だがダメージは確実に蓄積している!
((クッ!このままでは……))ダメージが無視できないレベルで蓄積している、骨は何本か折れ呼吸をする度に激しい痛みが襲う、このままではジツを繰り出す前に爆発四散する恐れがある!
ヴェータラはジツの行使を決意する、その時である!
イソノ家に向かって爆走する一台の配達バイク!車体には疾走感溢れる書体で「ミ」「カ」「ワ」「ヤ」「!」ライダーとしてプライドを傷つけられたサブチャンがリベンジマッチを挑みに来たのか!
いや違う!ライダーが着ているのはミカワヤの作業着では無い!彼が着ているのは赤黒!赤黒のニンジャ装束だ!バイクは更に加速!だがこのままでは塀にぶつかる!アブナイ!
だがバイクは衝突しなかった!塀の直前で大跳躍!「Wassyoi!」イソノ家の庭に見事着地、ワザマエ!
月明かりが赤黒のニンジャ装束と威圧的なミンチョ体が刻まれた「忍」「殺」のメンポを照らす、そのニンジャはヴェータラとピックポケットに静かな口調で、しかし全身が凍りつく様な殺気を漂わせアイサツをする。
「ドーモ、初めましてニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーの眼光がニンジャ達を見据えた。
#10 ダディ・イズ・マム・バイ・インベンションに続く
◆感◆読んでいただきありがとうございます、感想コメントや評価、お気にいり登録が頂ければモチベが上り作品によいえいきょうがあるとおもう◆謝◆
◆お知らせ◆今回投稿分で今エピは完結とアナウンスしましたが次回まで持ち越しとなりました、お詫び申し上げます