IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜   作:proto

116 / 149
本話を、読む前に三浦大知さんのエキサイトをバックグラウンドで聴けるようにすることを推奨させていただきます。


第106話 告げられし Truth!

パラドクスにやられた2人は、一夏の元へ来ていた。一夏の表情は2人には見えてなかった。そして、特に要求されたわけでもないのに2人とも正座だった。

「そんな訳で、仮面ライダーパラドクスに負け、ガシャットも取られてしまいました。」

「一夏、ごめんなさい。」

そう言う2人に対して一夏は、2人に近づいていく。この間2人は瞼を落とした。全てを拒絶するかのように。だが2人の予想に反した結果が待っていた。2人は温かいものに包まれるような感触を味わった。そう、2人を優しく抱きしめていた一夏だった。そして、

「………2人とも………無事で…よかった。」

2人の頬に一粒の雫が伝わる。釣られ泣きと言うのだろうか。2人は涙腺が崩壊したかのように、泣き叫んだ。一夏の優しさが2人を包み続ける。だが、無慈悲にも緊急通報が鳴り響く。

「それじゃあ、行ってきます。ついでにそのパラドクスとやらが現れたらガシャットを奪い返しますよ。」

と、颯爽と現場へと向かった。

 

 

現場に着くと、モータスバグスターが居た。

「さっさとクリアしてやる。」

『マイティブラザーズ XX!』

「変身!」

『ダブルガッシャット!ガッチャ〜ン!レベルアップ!2人でビクトリー!X!』

「だ〜い 変身!」

『ガッチャ〜ン!ダブルアップ!マイティマイティブラザーズ!(ヘイ!)ダブルエーックス!』

「よっしゃ!行くぜ、俺!」

「えぇ、行きましょう、僕!」

と、そこへ現れたのはパラドクスとやらではなく、ゲンムだった。

「そのガシャットは不正なものだよ。データを削除させてもらうよ、いっくん。」

「「束(さん)。」」

「ほら、モータス。さっさとあいつ(L側)の相手をしろ。私はこっち(R側)の相手をする。」

「おいおい、束。随分と目線が高いな?」

「何を言ってるんだい?バグスターなど私の計画の駒に過ぎない。駒を駒のように扱わずにどうするのさ。」

「おい。俺たちバグスターは、お前ら人間の駒じゃない!」

「いいや、駒さ。人が生み出した、0と1と行動ルーチンで動く駒に過ぎないんだよ!」

「お前は完璧に俺の心を滾らせた!」

と、ここまで置いてきぼりのエグゼイド達は

「さっさと、バグスター倒すか。」

「そうですね。そうしましょう。」

『ガシャコンキースラッシャー!ダブルガッシャット!キメワザ!』

R側がキースラッシャーを出し、マイティブラザーズXXガシャットをスロットに装填。すると、エネルギーのキースラッシャーがL側に現れる。

『マイティブラザーズ!クリティカル フィニッシュ!』

エグゼイドは、2人でクロススラッシュを放つ。すると、余所見してたのかモロ食らったモータスはあっけなく消えた。

「さて。そっちは……って、なんか不味そうだな。」

「そうですね。町に被害がないように、ステージ変えときましょう。」

『ステージ セレクト!』

 

廃鉱の近くのようなステージに移動。それを待って居たかのように2人は動いた。

『ガシャコンスパロー!ス・パーン!』

スパローを切り離し鎌にしたゲンムは、不思議な走り方でパラドクスに近づくと、片方の鎌を振り下ろし、片方は横から薙ぎ払う。だが、パラドクスは軽く避けパズル操作をする。

『マッスル化!』『伸縮化!』『高速化!』

その攻撃は某海賊王を目指す人のようになって居た。しっかりとゲンムを捉え何発も高速で叩き込んで居た。ゲンムが吹き飛ぶが、効いてない様子だった。

「私は不死身のゾンビだよ?そんな、緩い攻撃で勝てると思ってるのか?」

「だったら。こうするまで!」

再び、エナジーアイテムをいじる。

『マッスル化!』『マッスル化!』『マッスル化!』

そして、右腰のデュアルを取りギアを一回転させる。

『ノックアウトファイター!The strongest fist! "Round 1" Rock & Fire!』

「大変身。」

「デュアル アップ! Explosion Hit! KNOCK OUT FIGHTER!」

ノックアウトファイターは相手を叩きのめすまで戦う格闘ゲーム。そのパワーは現状のライダーの中ではトップと言えよう。更に、マッスル化のエナジーアイテムで×3だ。これだけでも、ゲンムでも食らえばひとたまりもないだろう。しかし、パラドクスは更に攻撃力を上げる。ギアデュアルのギアを一度たん真ん中に戻し、再度ノックアウトファイター側に回転。

『キメワザ!』

それを、右腰のホルダーにセットする。

『ノックアウト!クリティカル スマッシュ!』

その拳には炎が宿る。それをマッスル化×3と言う狂強化で、ゲンムにクリーンヒットさせる。流石がゲンムも変身解除に追い込まれる。決着がつき、ステージが戻る。すると、そこには簪や楯無が居た。そして、変身解除したことで頭痛に襲われるも、なんとか耐える一夏。

 

 

ボロボロの束は、不敵な笑みを浮かべる。

「以前君は、『織斑一夏は俺が倒す』と言ったな。GM(ゲームマスター)に逆らった罰だ。その望みを……断つゥ。いっくん!きみはねぇ、実は適合手術を受けずに、エグゼイドに変身したんだ!」

「え?それってどう言う?」

 

 

 

 

さて、皆さん。お待ちかね、BGMの準備はいいか?

 

 

 

 

 

 

 

「そう、いっくん、いや……織斑一夏ァ!何故君が適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか

何故ガシャットを生み出せたのか

何故変身後に頭が痛むのくわァ! 「それ以上言わないで!」

その答えはただ一つ… 「やめなさい!」

アハァー…♡

織斑一夏ァ!君が世界で初めて…バグスターウイルスに感染した男だからだぁぁぁぁ!!

アーハハハハハハハハハアーハハハハハハハハハ!!!

「僕が……ゲーム病……?そんな馬鹿な!だって僕はこんなにもピンピンして……まさか、本当に。……う、うわぁぁぁぁ!!」

「一夏ぁ!」「一夏くん!」

発症する一夏の体からは大量のバグスターウイルスが放出される。簪と楯無は一夏の名を叫ぶ。そんな2人に対し、笑い続ける束とその胸ぐらを掴んで居たが突如消えたパラドだった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。