IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜   作:proto

128 / 149
番外編 Valentine's day の幸せ。

2月12日。この日はとあるイベントの2日前。簪はスーパーに来ていた。

「生クリームに、チョコは……ホワイト、ブラック。どっちがいいかなぁ?」

去年までは居なかった恋人がいる為、今年はチョコをあげる事にした。そう、後2日でバレンタインデー。日本人は異性や友人、お世話になってる方にチョコをあげたりする(義理だったりする事もある)日。この日を待ちわびている男性諸君も多い事だろう。因みに一夏は、幻夢コーポレーションの女性社員から貰うそうです。

「ビター?それとも甘いの?どっちがいいかなぁ。」

そう、更識簪は悩んでいた。一体、彼氏である織斑一夏はどのようなチョコが好きなのかを。しかし、彼は簪にゾッコンである。彼女のくれる物なら、例えば吐瀉物(お食事中の方、申し訳ありません)や、……排〇物でも喜んでしまうだろう。

「簪のなら、ご褒美です。」

とか、本当に言いそうなので怖いのである。愛の力恐るべし。

とは言え、悩み過ぎた末に生まれた結論がこれだ。

「色んな種類を作って、渡そう!」

そう。金を持つ者の特権!色んなの試してもいいよね?だ!しかし、彼女の財布には常時5万ほど入っているという噂がある。何せ、衝動買いがあるのだ。懐は常に暖かくしておきたいのだろう。と言うわけで、原材料のチョコを大量購入しキッチンへ。現在一夏は、重要な会議で幻夢コーポレーションに居るため作るにはうってつけの状況だ。

 

まずは、チョコを割る!この割る作業が意外と辛いのだ。何せこの後カキマゼールのだから、細かい方がいい。チョコを割って細かくして、ボウルに入れる。その間に、生クリームに火を通し温めておく。ある程度の温度になったら、ボウルに入れヘラで混ぜる。この時にクリームの温度が低いと溶けづらい。なので、湯煎をしながらチョコを溶かしていく。しかし、チョコの抵抗も大きく、中々ヘラが動かなかったりするのだ。チョコがなめらかな状態になったら、シートを敷いたバットに流し込み、表面を平らにして冷蔵庫で冷やす。

 

冷やしてるあいだに別のを試作する。ブラックチョコのをハート型に流し込む。そこにある程度のレベルに溶かしたホワイトチョコでメッセージを書く。内容はこうだ。

[イチカへ

大好きだよ♡ ]

器用さが見える逸品だった。

 

 

そして、2/14がやってきた。

一夏は、教室に来ると早々机を見る。すると、椅子を引いた時点でチョコが溢れ出した。

「はぁ、明日那。これ全部冷蔵庫にしまっておいてください。」

「わかりました。」

明日那がどこからともなく現れ、袋一杯にチョコを詰め込み消えて行った。

「ね、ねぇ。一夏。こ、これ!」

「………///あ、ありがとう。簪、開けてもいい?」

「う、うん!もちろん!」

梱包された袋を開けると、そこには……ハート型のが入ってました。

「食べたくない!永久に保存しておきたい!」

「ダメ〜!頑張って作ったから食べてね。」

「では、いただきマイティアクションX!」

お菓子のヒーローが主人公のゲーム名を言い、ゲームを宣伝。そして、その手にもつ甘く黒い物を口にした瞬間、一夏の目からは大粒の、しかも何粒もの滴が流れたのだった。




本編ではなく、しかもギリギリ投稿になってしまいました。申し訳ありません。現在本作品はスランプ?に陥っており、新作であります『IS 〜悪しきウルトラの力を使いし者〜』を連載中です。本作も完結させる予定ではいますが、今しばらくお待ちください!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。