IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜 作:proto
楯無と簪は一夏を連れ、学園へと戻った。
あの戦いでゲーマドライバーが腐敗し、一夏は気を失っていた。
「一夏、大丈夫かな?」
「大丈夫よ。多分ね。」
一夏を寝かせ後、すぐに2人は退室し、必要なものを揃え始めた。
一夏が目を覚ましたのは、2人が退室したすぐ後のことだった。部屋で目を覚ましたあと、すぐにポッピーを呼び、必要なものを急がせた。
楯無&簪コンビが、戻ってくるより速くポッピーが戻って来た。そこから机に向かおうとした時、ガチャっとドアの方から音がする。
「……2代目。」
「や、聞いたわよ。手酷くやられたんだって?」
「えぇ。おかげさまで。ドライバーを腐敗させられましたよ。」
「……ほら(ポイ!」
2代目が投げ渡したもの、それはゲーマドライバーだった。
「これは、貴利矢さんの…。」
「そ、新しいの作って誰かに取られるよりマシでしょ。」
「2代目……恩に着ます。」
「いいのよ。戦えないアタシより、有効活用できる人が使わないと。」
「えぇ。……でも、これがあってもあのゲンムには対抗できない。新しい力が必要です。」
「そうねぇ。確かにそれはそうだけど。」
「あのゲンムにはライダーゲージがありませんからね。勝てないでしょう。……ん?勝てない?」
一夏は自身の言った「勝てない」という言葉に妙な引っかかりを覚える。
「!?そうだ!貴利矢さんのパソコンと、貴利矢さんのUSBメモリ!」
「あぁ、確か貴利矢の遺品って。」
「はい!グラファイト戦のあと、机を見たら入ってたんです。そうだ、アレを確認すれば!」
一夏は自身の持っているUSBメモリとどこかに保管してある貴利矢のパソコンを探し始めた。
その頃幻夢コーポレーションでは……
「わ、我が社の株の3分の2が買い占められた。」
「一体誰に!?……嘘だろ?大株主……篠ノ之束!」
「と、とにかく織斑社長に報告を!」
「……ダメです!繋がりません!」
「くっ、どうすればいいんだ!」
『ピンポーンパンポーン 幻夢コーポレーション社員の皆様にお知らせいたします。この会社は束さんのものだから。』
と、いう放送の後のことだった。無数のゾンビバグスターが社内に現れ始めた。なんとか、避難をしたが、完全に会社を乗っ取られてしまった。
「見つけた!」
貴利矢のパソコンにUSBメモリを差し込む。するとそこには、『リプログラミング』のデータがあった。
「確か…この辺に…あった!試作型の空ガシャット!こいつにインストールするしかない!」
「一夏、電話鳴ってる。幻夢コーポレーションから!」
「すみません、手が離せないので出てください。」
「わかった。はい、もしもし…え?会社が篠ノ之束に乗っ取られた!?」
「すぐにブレイブとスナイプを幻夢コーポレーションに向かわせてください。」
「わかった!」
こうして、緊急出動することになったブレイブとスナイプだった。