IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜   作:proto

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今回のサブタイは、貴利矢と書いて過去と呼んでください。


第118話 貴利矢からの Hope

楯無と簪は一夏を連れ、学園へと戻った。

あの戦いでゲーマドライバーが腐敗し、一夏は気を失っていた。

「一夏、大丈夫かな?」

「大丈夫よ。多分ね。」

一夏を寝かせ後、すぐに2人は退室し、必要なものを揃え始めた。

 

一夏が目を覚ましたのは、2人が退室したすぐ後のことだった。部屋で目を覚ましたあと、すぐにポッピーを呼び、必要なものを急がせた。

楯無&簪コンビが、戻ってくるより速くポッピーが戻って来た。そこから机に向かおうとした時、ガチャっとドアの方から音がする。

「……2代目。」

「や、聞いたわよ。手酷くやられたんだって?」

「えぇ。おかげさまで。ドライバーを腐敗させられましたよ。」

「……ほら(ポイ!」

2代目が投げ渡したもの、それはゲーマドライバーだった。

「これは、貴利矢さんの…。」

「そ、新しいの作って誰かに取られるよりマシでしょ。」

「2代目……恩に着ます。」

「いいのよ。戦えないアタシより、有効活用できる人が使わないと。」

「えぇ。……でも、これがあってもあのゲンムには対抗できない。新しい力が必要です。」

「そうねぇ。確かにそれはそうだけど。」

「あのゲンムにはライダーゲージがありませんからね。勝てないでしょう。……ん?勝てない?」

一夏は自身の言った「勝てない」という言葉に妙な引っかかりを覚える。

「!?そうだ!貴利矢さんのパソコンと、貴利矢さんのUSBメモリ!」

「あぁ、確か貴利矢の遺品って。」

「はい!グラファイト戦のあと、机を見たら入ってたんです。そうだ、アレを確認すれば!」

一夏は自身の持っているUSBメモリとどこかに保管してある貴利矢のパソコンを探し始めた。

 

 

 

その頃幻夢コーポレーションでは……

「わ、我が社の株の3分の2が買い占められた。」

「一体誰に!?……嘘だろ?大株主……篠ノ之束!」

「と、とにかく織斑社長に報告を!」

「……ダメです!繋がりません!」

「くっ、どうすればいいんだ!」

『ピンポーンパンポーン 幻夢コーポレーション社員の皆様にお知らせいたします。この会社は束さんのものだから。』

と、いう放送の後のことだった。無数のゾンビバグスターが社内に現れ始めた。なんとか、避難をしたが、完全に会社を乗っ取られてしまった。

 

 

「見つけた!」

貴利矢のパソコンにUSBメモリを差し込む。するとそこには、『リプログラミング』のデータがあった。

「確か…この辺に…あった!試作型の空ガシャット!こいつにインストールするしかない!」

「一夏、電話鳴ってる。幻夢コーポレーションから!」

「すみません、手が離せないので出てください。」

「わかった。はい、もしもし…え?会社が篠ノ之束に乗っ取られた!?」

「すぐにブレイブとスナイプを幻夢コーポレーションに向かわせてください。」

「わかった!」

こうして、緊急出動することになったブレイブとスナイプだった。


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