IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜 作:proto
「このゾンビたち、全然減らないわね!」
「そうだね!確実にヘッドショット決めてるのに!」
レベル5フルドラゴンブレイブとレベル50シミュレーションゲーマースナイプは、無数のゾンビを相手に、少々押されていた。
確実に撃破しているのにもかかわらず、辺りを覆うように湧き出てくる。
「やっぱり!元凶を叩かないと!」
「でも!ライダーゲージもない相手にどうやって!」
スナイプはゲーマーとしての状況分析をするが、ブレイブの的を射た意見に反論できなかった。
「でも!どのみちこのままじゃジリ貧だよ!」
「一回、決め技で一掃しましょう!」
「そうだね!」
『ガッチョ〜ン キメワザ!』
『ガッシャット! キメワザ!』
2人とも決め技発動準備をし、ゾンビが最大限近づいてくるのを待つ。ギリギリまで引きつけたところで、2人の必殺の一撃が炸裂する。
『ガッチャ〜ン!バンバン!クリティカル ファイア!』
『ドラゴナイト!クリティカル ストライク!』
キメワザでゾンビを一掃することには成功した。が、肝心のゲンムを倒す術を彼女たちは持っていなかった。
「お待たせしました!」
ゲンムへの攻撃方法を捻り出そうとしていた時だった。レーザーバイクに乗った一夏が現れたのは。だが、時見計らったかの如く、ゾンビが再び増え始めた。
「ぶっつけ本番ですので、援護お願いします!」
「わかった!」「了解!ミッション開始!」
「頼む、上手くいってくれ!」
『ガッシャット!ガッチャ〜ン!』
リプログラミングの情報をインストールしたガシャットを、ゲーマドライバーにセットしレバーを開くもなんの反応もない。
『ガッチャ〜ン!ガッチョ〜ン ガッチャ〜ン!ガッチョ〜ン』
何度も何度も繰り返しレバーを開閉するも、やはり反応なし。
「やっぱり、ぶっつけ本番は無理があったか!……でも!貴利矢さんが残してくれたデータとドライバーだ。それに、運命を変えなきゃ!」
『ガッチャ〜ン!』
上部からだったガシャットに中身が生まれる。一夏の体からウイルスが放出され、それがガシャットへ集まっていく。
その間、彼女たちは必死にゾンビを対処していた。ブレイブは確実に頭部を切り裂き、スナイプは精密な射撃で頭部を撃つ。なんとか一夏に近寄らせまいと、常に攻撃の手を緩めない。
「これで終わり!」
『バンバンクリティカル ファイア!』
『バンバンクリティカル ストライク!』
ライダーキック中に多砲門からの強襲攻撃を繰り出し、足止めに成功したのだった。