IS〈インフィニット・ストラトス〉〜織斑一夏は天才ゲームクリエイター〜   作:proto

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support は支えて と考えてください。


第42話 Support くれる彼女

こんにちは、織斑一夏です。

朝からHRに顔を出してない姉を少々心配しております。それに関して嫌な予感もしていますし。すると、授業中にも関わらず緊急通報が鳴った。

《いっくん!ちーちゃんがバグスターウイルスに感染してる。幻夢コーポレーションに運んでるから、急いで!他のライダーも!》

「山田先生、少々姉がピンチな様ですので、更識簪も授業を抜けます。よろしいですか?」

「はい、緊急時の対応は、既に衛生省から聞いてます。急いで行ってください。」

「「ありがとうございます。」」

僕らは急いで支度をし、楯無さん達と合流した。

《外にロケット飛ばしてあるから、使って!》

「わかりました。それじゃ、行きます!」

簡単な操作で設定してある場所に行ける仕様のロケットに乗り込み、即座に発射する。

すると、3分も経たずに幻夢コーポレーションの屋上に着いていた。そして、すぐにシミュレーションルームに直行する。

「束さん!千冬姉の容態は?」

「不味いよいっくん。これ多分ドラゴナイトハンターZのウイルスだ。」

千冬姉をスキャンすると、炎のマークが出ている。これは間違いなくドラゴナイトハンターZだ。でも、どうして?そんな兆候は無かった。

「うぅ、一夏か?そこにいるか?」

「千冬姉、一体何があったの?」

「変な男に、背後から何かを突き付けられて、気付いたらここに居た。」

「グラファイトだ。あいつ、まさか同族を増やそうと?でも、どうして?」

「多分、ちーちゃんからなら、強いバグスターが生まれるって考えたんだよ。」

「早く分離させないと!取り返しのつかない事になる。でも………。」

脳裏に蘇るのは、あの時。自分の恋人の父親の命を救えず、親友を……大切な相棒を失ってしまったあの時の記憶。それを思い出すと、体の震えが止まらない。ゲーマーSで居る時には感じなかった。僕だから感じる恐怖。だけど、

「一夏、大丈夫だよ。今の私たちなら。」

と、言ってくれる人がいる。優しく抱きしめてくれる人が。僕より大きなものを失い、それでも戦おうと、なにより僕を支えてくれようとしてる彼女が。

「ごめんね、簪。………いや、ありがとう。」

「いいんだよ。一夏は、色々と背負い過ぎるから。私も一緒に背負うよ。」

「大好きだよ。………簪、君を心の底から愛して…います///」

「私も、一夏の事を、一夏の全てを愛してます///。」

「はーい、一夏くぅ〜ん。イチャイチャするのもいいけど、早くしないと不味いんじゃない?」

「そうですね。取り乱してすみませんでした。それでは、現時刻を持って、バグスター切除手術を開始します。全ライダー変身準備。」

「うん!」「もちろん!」

「私に切れないものはない!」

全員の士気を上げ直した。すると、バグスターがいつもと違う。ウイルスの塊の様な状態だ。

「あ、いっくん!これ持ってって!」

「これは、ドラゴナイトハンターZ。見事な仕上がりです。いつもありがとうございます。」

と、感謝を述べ礼をするとガシャットをホルダーに挿し、各々自分のガシャットを、取り出す。

『マイティアクションX!』

『タドルクエスト!』

『バンバンシューティング!』

『爆走バイク!』

「「「「変身!」」」」

『『『『ガッシャット! レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム?アイム ア カメンライダー!』』』』

変身するとウイルスの塊が変形し、ドラゴンの姿を取る。それを見た千冬姉は薄くなり始めてしまった。

「待ってろ千冬姉。すぐ助けるから!」

『ステージセレクト!』

渓谷ステージに出ると、竜の姿が見つからない。

「あれ?居ない。どこに行ったんだ?」

と、いきなり川の下から現れた。

「やっぱり、あれはドラゴナイトハンターZに登場する敵!最大4人プレイでモンスターを狩る狩猟ゲームだ。」

と、改めて解説する。なんか解説しないといけない気がして。

「その通りだ。流石は製作者。自らが開発したゲームの内容は覚えている様だな。」

と、後ろの茂みからグラファイト(人間態)が姿を現わす。

「やっぱり、どうして千冬姉を狙った!」

すると、奴はこう答えた。

「俺の目的は、バグスターの仲間を増やし、バグスターの軍団を築き上げる事だ!新たな我が力を思い知るがいい。」

そう言って奴は、盗んだプロトドラゴナイトハンターZを取り出し、ボタンを押す。

『ドラゴナイト ハンター Z!』

「培養!」

そう言って奴は、自分の体にプロトガシャットを挿した。すると、今まで緑色だった体が黒くなって“ダークグラファイト”と化していた。

 

 

 

幻夢コーポレーション社長室では………

「計画通りだよ。グラファイトはプロトガシャットを奪い、暴れてくれてる。」

「相変わらず恐ろしい女だな、束は。」

と、天パの青年は言う。

「あの力でグラファイトに暴走されちゃ、ライダー達も命懸けだ。」

「あとは、いっくん達がゲームの実戦データさえ取ってくれれば、第1段階の目的は完了だよ。」

と、不敵に笑う束が居た。




はいprotoです。

今回は軽くイチャイチャさせましたがいかがだったでしょうか?
そして、そろそろ10個全てのゲームがクリアされます。
そしたら、学園生活が進みますので。あ、もちろん、
臨海学校編もしっかりやっていきます。そして!ネタバレでは
ありませんが、臨海学校編が作品の転換点といいますか、
まぁ、とにかく楽しみにお待ちください。

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