岸波白野の転生物語【Fate/編】   作:雷鳥

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【岸波白野の転生物語の共通プロローグです】

この作品はムーンセルの粋な計らい(という名の暴走)によって別の作品に転生し続ける事になった『Fate/EXTRA』の主人公(CCCルート済み)の物語です。
本編では語る事が無いのでここで一気に設定暴露です。

『Fate/EXTRA』のラスト、しかもCCC版通過してからのEXTRAラストシーンとなりますので、いくつかネタバレしてます。

白野の引継ぎ能力の詳細はこちらのあとがきに全て記載して行きます。
一応転生する度に増えていく予定なのでちょこちょこ更新していく予定。





岸波白野の共通プロローグ
【プロローグ(表)】


 電子の海に融けながら、その人物は思考する。

 

 倒すべき敵を倒し、望むべき願いも叶え。

 

 苦楽を共にしたパートナーも先程消えた。

 

 後は自身の消滅を待つばかり。

 

 語り合う者がいない以上、やる事といえば消滅までの間自身を振り返る事のみ。

 

 思えば後悔は無いが悔いは残る戦いだった。

 

 思い出せないが自分は恩人の一人を救えなかった。

 

 思い出せないが自分は自分を大切に思ってくれていた誰かを助けられなかった。

 

 そしてそれを覚えていられない事に悲しみを覚えた。

 

 それでもそれはきっと仕方が無い事だ。

 分かっていてそれらを受け止めて、ここまで来たのだ。

 

 そんな自分だからこそ、きっと、沢山の人が託して、ここまで連れてきてくれたんだ。 

 

 身体のあちこちが分解されて行く。

 

 もはやあと数分でこの身体(データ)は消去されるだろう。

 

 最後にもう一度これまでの人々に思いを馳せる。

 

 何故か大勢のパートナーが浮んだ。

 自分のパートナーは一人だけのはずなのに、何故か、浮ぶ彼らの影全てが、自分のパートナーだと自分の心が告げている。

 

 故に彼ら全てにお礼を。

 

 可愛らしい皇帝にありがとう。

 

 皮肉屋な正義の味方にありがとう。

 

 お茶目な太陽神にありがとう。

 

 傲慢な裁定者にありがとう。

 

 我侭なお嬢様にありがとう。 

 

 次に思い浮かぶのは三人の恩人。

 

 意地っ張でお人好しな恩人にありがとう。

 

 冷静で頑固な恩人にありがとう。

 

 一途で思い切りの良い恩人にありがとう。

 

 最後に、ここまで自分を支え、託し、激励してくれた人達にありがとう。

 

『いつかまた俺/私として、どこかの世界のどこかの誰かと出会い、共に在れます様に』

 

 既に人の残滓すら消え掛けたその者は最後にその言葉を口にして消えた。

 

 

 

 

 ―――はずだった。

 

 願望器は最後にその残滓を拾い上げる。

 

 機能停止寸前に拾い上げたその残滓こそ願望機、ムーンセルが叶える最後の願い。 

 

『いかなる世界へも、岸波白野(きしなみはくの)を岸波白野として誕生させ続ける』

 

 彼の者の祈りを曖昧に捉えた結果の願い。

 

『第三法を用いた魂の精製を開始します』

 

 ムーンセルはまず岸波白野が異世界を渡る為の耐久性と何より聖杯戦争で白野が得た『異常に高容量な情報を納める』ためにサーヴァントを造る時と同じ手段をとって『強靭な器』を用意する。

 

『――魂の生成が完了。続いて精神の保持と再構築を開始します』

 

 続いてムーンセルは消えかけた白野の精神を『彼/彼女』が辿った全ての経験を集める事で再構築を図る。

 

『――エラー。情報が不足してデータの形成に失敗しました』

 

 しかし足りない。

 

 当然である。彼の精神の経験と技術は表だけでは足りない。

 観測不能な『裏』を知り得た物があって初めて成り立つものなのだ。

 

 ムーンセルがトライ&エラーを繰り返す。

 

 それを見かねた者がいた。

 

『まったく本当に融通の利かない。足りないなら足せば良いんですよ』

 

 少女の様な声は岸波白野に接続しているムーンセルを利用し、慣れた『裏に接続』し、そこに存在する全ての岸波白野に関するデータを抽出し、白野にインストールして行く。

 

 本来であればムーンセルはそれを邪魔するが、少女の行いが自らの仕事を完遂するのに必要だと判断して繋がりを絶つのを一時的に止める。

 

 少女は月の裏だけではなく彼と共に戦ったサーヴァント達ともリンクを繋げてそこから情報を得る。

 

 ――そしてそんな少女の行動に、便乗しない彼等ではない。

 

『奏者が行くなら余が行かぬわけには行くまい!』

 

『この良妻サーヴァントがいつまでも支えて見せますよご主人様!』

 

『やれやれまた無茶なオーダーを承ったようだな。仕方ない。先輩として手を貸してやろう』

 

『ほう。異世界の巡る漫遊とは、なかなか趣のある旅だ。キャラバンの一員として我を楽しませろよ白野』

 

『ちょっとおぉ!? みなさん心配なのは分かりますけどそんな膨大なデータを送ってこないでください! 先輩はみなさんの情報、それこそ神話礼装まで持っているんですから今更人格データ以外の情報なんていらなんですよ!』

 

 白野の情報収集の為に繋がっていた四体のサーヴァント達がしぶしぶ各々が魂を分割し、そこに精神を宿して白野の魂へと入り込む。

 

『――紅の皇帝の魂の欠片がインストールされました』

 

『――大妖怪の魂の欠片がインストールされました』

 

『――正義の味方の魂の欠片がインストールされました』

 

『――英雄王の魂の欠片がダウンロードされました』

 

『……金ぴか以外先輩の魂に永住する気ですか!?』

 

『我は白野がつまらなくなったら去るつもりだからな』

 

 少女と英霊達とのやり取りを見守っているムーンセルは、『こいつら大丈夫か?』と、観測機らしくない感想を抱きながらも作業を続ける。心なしかすでに意識が無いはずの白野の精神も不安げに揺れているようにムーンセルは感じた。

 

『――精神の構築に十分なデータを収得しました。これより保持を開始――』

 

『待って待て! あたし! あたしを忘れてる! あたしも仔豚と関わってる!』

 

『――仕方ないですね。まぁ、ランサーのデータは私が持っていますからついでに……えい☆』

 

『――竜の姫の魂の欠片がインストールされました』

 

『――BBが保有している人格データ及び全ての情報データがインストールされました』

 

『『何してんだこのラスボスヒロイン!?』』

 

『このくらいいいじゃないですか。『私』は行けないんですから』

 

 英霊の人格を含めた魂とBBが保有していた自己情報等々がいっきり白野の魂に押し寄せる。

 

『――第三法を用いた魂の強度を上修正。精神の安定化――完了。精神を魂にインストールします』

 

 魂と精神が一つとなり岸波白野という『命』が生まれる。

 

『転生術式の組み込み開始――肉体構成は転生世界に順ずる――精神保持の為に記憶機能の制限及び記録機能の追加――転生術式組み込み完了』

 

 全ての準備が整い、岸波白野の命の灯火の前に別の空間に繋がった穴が開く。

 

『転生を開始します』

 

『それじゃあ私も最後の役目を果たしましょうか』

 

 白野の魂が穴に吸い込まれると同時に、桜色の球体もまた白野の魂に吸い込まれる。

 

 ムーンセルはその言葉を最後に願望器としての機能を全停止させる。

 

 そして――岸波白野の命は新しい世界(ExtraStage )へと向かった。

 

 




現在の転生時の引継ぎ可能能力は以下の通りです。

『知識継承』『起源:成長』『スキル:心眼(真+偽)』『スキル:魔眼(浄眼)』
『スキル:魔術(コーキャスト&物質化制御』

【引継ぎ能力解説】

『知識継承』
転生した世界で得た本人に有力となる知識を別の世界に行っても覚えておける能力です。
ただし無自覚です。最初から覚えていたと思っています。原作でも似たような感じで必要最低限の知識継承は行われていました。
ただし記憶は引継ぎできないのでその世界で自分がどんな風に生きて誰と過ごしたかは殆ど覚えていません。知り得た技術に対して若干の成長・成功補正が付く。

『起源:成長』
まず解説ですが、Fateでは人それぞれに起源が存在し、これは『魔術属性』や『本人の生き様』にも影響するものです。(生きている中で変質する者も稀に居ます)
個人的にEXTRAの主人公の起源は『成長』だと思っています。
原作では主人公は最弱から最強へと成長していますからね。
という事でこの作品の主人公は『努力すればする分だけ強くなる』という能力を持っています。ただし努力しなければ弱いままですし、能力の成長速度は肉体の『素質』に依存します。
ただし世界によって力の在り方は違うので(なのはの世界の魔力とFateの世界の魔力の在り方が違うように)必ず転生した際に力はリセットされて最弱に戻されます。これもある意味原作どおりです。
それでもある意味その世界の法則を無視して強くなれるので十分チートです。(まじこいなら『武士娘・天才>修行した男・努力』みたいな法則を無視できます)

『スキル:心眼(真+偽)』
物事の本質を見抜く眼力であり、勝つ為の活路を見抜く眼力。
原作の主人公は『洞察力』『戦術眼』『動体視力』が優秀と、『目』関しては素質があったと個人的には思っているので、元々(偽)持ちに加え聖杯戦争によって経験を経て(真)も収得したという設定にしています。
どの世界でも初期チートとして『目』に関しては優秀ということにします。

『スキル:魔眼(浄眼)』
人ならざる者や力を見抜く魔眼。
持ち主によってその見え方は違い、白野は対象の魂の波長を視覚できる。
メデューサの魔眼と同じで出力の強弱は出来てもON・OFFはできない。
出力を上げれば精神の波長も読み取れるが、長時間使用すると直死の魔眼と同じで視える世界のチャンネルに影響が出る。(白野の場合は魂と精神以外の全てが灰色になる)

『スキル:魔術(コードキャスト&霊子物質化制御』
あらゆる魔術を一小節で発動できる『簡易魔術式(コードキャスト)』。
己の心象世界に蓄えられた情報を物質化して具現化する『霊子物質化制御(マテリアライズ)』。
白野の魔術はこの二つに特化し過ぎた為に通常の手段での魔術行使ができない(魔力を通すだけの物であれば使用は可能)
その為新しく覚えた魔術を使う場合は改めて術式用のコードを作る必要がある。
『物質化制御』は最低で二小節必要。
物体の具現・技術の体現・英霊の顕現の三種類に分けられる。


以上が主人公の能力説明です。

基本転生先の作品は決めていません。
原作を一から調べ直してある程度把握出来た作品から作っていくつもりです。

感想や要望は歓迎しています。貰えると嬉しくてモチベが上がるので。
ただ素人なので技術的な指摘には答えられそうにありませんので、その辺はご了承下さい。
他にも原作の設定を間違えていた場合などに関しての意見や指摘は歓迎です。
一から調べてから書きますが、間違いゼロというのは難しいので。


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