岸波白野の転生物語【Fate/編】   作:雷鳥

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切嗣のサーヴァントが判明します。
まぁ大方の予想通りのあの人です。


そしてランサーオルタさんの性能はこんな感じです↓

マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
岸波白野  B  A  B  A  B  A++

本来のステとは若干変えてあります。基本、白野がマスターの場合、幸運が高くなります(生き残り率が上がるため)
それとランサーは鎧を着ているかどうかで筋力と耐久と敏捷が変化します。
上は鎧を着ている場合のステです。鎧をパージした場合、筋力と敏捷がA、耐久がCになります。
まぁあくまで設定なので原作同様あまり気にしないでください。ぶっちゃけ白野がコードキャストで強化しちゃうので。

ランサーのスキル。

【対魔力(B)】【騎乗(A)】【最果ての加護(A)】【魔力放出(A+)】【カリスマ(E)】

隠しスキルで竜の因子と湖の加護も持っている。
その為セイバー同様に水の上を歩けるし、龍殺しの異名を持つ武具に弱い。
それと最果てスキルはこの作品では『直感』の上位種ということにしています。
直感が戦闘時のみに対してこっちは日常でもと言った感じ。




【二人の王】

 夢を見た。

 

 学園と呼ばれる施設を舞台に行われた月の聖杯戦争――その戦争に巻き込まれた一人の少年が戦う夢を。

 

 少年には過去と呼べる記憶が無かった。あるのは月で送った仮初の学園生活の記憶のみ。

 

 故に少年は『何も知らないまま死にたくない』と強く願った。

 

 そして少年は仮初の学園生活で得た友人を、自身に人の道を説いてくれた老兵を、似た境遇の幼い少女を、その手に掛けて生き残った。

 

 三人の犠牲の果てに、少年は涙ながらに苦悩し、『彼らが死ぬに足りえる目的』を模索していたその時、少年は一つの決断を迫られた。

 

 目の前で戦う少年を気に掛けてくれた『二人』の少女。

 

 偶然か、それとも必然か、少年は『どちらかを救う』術を持っていた。

 

 そして――少年はその時初めて自ら『切り捨てる』という決断をし――『救った責任』を背負った。

 

 

 

 

(今のは……回路が繋がった事でマスターの過去を夢として覗いたのか?)

 

 霊体化の状態でラムレイに背を預けて眠っていたランサーは傍で寝ている白野へと視線を向ける。

 

(そう言えば自身を転生者だと言っていましたね)

 

 ランサーが白野のサーヴァントとして召喚されて二日が経った。

 

 その間に、白野とランサーはお互いに出来ることや、戦闘時の立ち回りなどの話し合いを行いながら、軽く稽古をしたりして過ごしていた。その際に白野は自分がかつて月の聖杯を巡る戦いに参加した転生者である事をランサーに告白していた。

 

 ランサーとしては半信半疑であったが、先程の過去を見せられては信じざるを得なかった。

 

(……ふむ。私が彼の過去を見たというのなら、いずれは彼も私の過去を見る事になるかもしれませんね)

 

 はたして自身の過去を見た時に白野がどんな顔をするか。そんな事を考えながらランサーはもう一眠りすべく目蓋を閉じた。

 

 

 

 

「今日は街に行こう。と言うわけで霊体化して欲しい」

 

「ん? 街に何の用です?」

 

「いや食料の確保だよ! もうご飯がないんだよ!」

 

 ランサーを呼び出して二日が経った。そう、二日だ。まだ二日だと言うのに……聖杯戦争を見越して直前に買っておいた一週間分の食料が無くなった。

 

「そうですか、食事は大事ですからね。行きましょう」

 

 そう言ってランサーは颯爽とラムレイに騎乗する。が、その顔は獲物を狙う目であった……いくら使う事になるだろうか。

 

 まぁそれはそれとして。

 

「……思ったんだけどランサーが実体化したらラムレイも実体化して、ランサーが霊体化したらラムレイもするってことは、ラムレイって単独では姿を消せないの?」

 

「当然です。ラムレイと私は人馬一体。そもそも私の槍の真価は馬上でもっとも発揮される」

 

 そうなのか。ん? ということは……。

 

「一応訊くけどラムレイがやられてもランサーは消えないよね?」

 

「ええ。私が倒されればラムレイも共に消えますが、ラムレイが倒されても私は消えません」

 

ヤダ、何その一方的な契約。

 

 しかし当のラムレイは特に気にしていないようなのでこちらも深くは訊かないことにする。

 

「そっか。でもそうなるとラムレイにも色々礼装かコードを付加かせておく必要があるか……」

 

 新しい課題をどう達成するか考えながら、とりあえず霊体化した二人を連れて久しぶりに街へと繰り出す。

 

 

 

 

 さて、とりあえずはこんなもんかな。

 

 レンタカー屋でワゴン車を借りてスーパーのカップ麺をほぼ全種類を箱買いし、水も数点箱買いし、他には菓子パンも大量に買ってトランクや後部座席に乗せる。因みにランサーは助手席に座り、ラムレイは車の後ろから追走している。

 

 もちろん彼らは霊体化して貰っている。その証拠に彼らの身体は薄く半透明になっている。自分が彼らを視認できるのは、浄眼を持っているお陰だ。

 

 浄眼は異質を見抜く特殊な魔眼で、自分はその中でも魂を見分けるのに特化している。人間かそうでないかは魂の波長を見ればすぐい判別できる。

 

 そして浄眼は常に発動状態で強弱はできてもON・OFFは出来ない。

 そのため魂を『視る』事ができる自分は、霊体化しているサーヴァントを見つける事が出来るのだ。

 

 まあ、そのせいでバックミラーに常にラムレイが映っていて、こう、後ろから巨体な黒い馬に追い立てられているようで凄く怖いんだけどね。

 

「ランサー、お昼はパンでもいいかい?」

 

「ええ。構いませんよ……今食べてはいけないのですか?」

 

「ごめん。流石に鎧着た人が助手席に居るとか好奇の的になるんで止めてください」

 

 許可すればすぐにでもパンに食らいつきそうなランサーに真顔でそうお願いする。ただでさえこんなに大量買いして目立ってしまったのだからこれ以上目立つのは控えたい。

 

「――む?」

 

「どうしたの?」

 

 不意にランサーが険しい表情をさせる。

 

「今近くに何か……」

 

「……サーヴァントか?」

 

 自分は感じなかったがランサーは同じサーヴァントだ。自分よりも敏感な可能性はある。

 

「多分……だがこう、何とも言えないこの奇妙な感覚はいったい……」

 

「距離とか分かる?」

 

「いえ、もう感じません。お互いに一瞬で離れた感じがしました」

 

 もう感じない……となると相手も移動中だったのかもしれないな。

 

「……そろそろ本格的に動くか。夜になったら街に降りて色々と見て回るとしよう」

 

「ええ。では急いで帰り、昼食と夕食を頂く必要がありますね」

 

「……はは、そうだね」

 

 真剣な表情でなんとも締まらない発言をするランサーに、緊張しているのがアホらしくなって笑いと共に返事を返した。

 

 

 

 

「――今のは?」

 

 黒いシャツに黒いスーツ、そして黒いネクタイと全身黒服を着た金髪の後ろ髪を項辺りで一本に纏めた女性が、奇妙な感覚を感じて一度だけ視線を窓の外へと向けた。

 

「どうしたのセイバー?」

 

「いえ、なんでもありませんアイリスフィール」

 

 そんなセイバーをアイリスフィールは不思議そうな顔で見詰め、セイバーは既に感じなくなった感覚に疑問を感じながらも、彼女を安心させる為に笑顔で答えた。

 

「それにしても未だに信じられないわね。あのアーサー王がこんな少女だったなんて」

 

「確かに男として通していましたから驚かれるのも当然ではありますが、私は既に女性である事を捨てています。今の私は貴方達のサーヴァントであると同時に、同じく聖杯に願いを求める同士でしかありません」

 

 神妙な表情でアイリスフィールへと返答するセイバー。その瞳には聖杯を必ず手に入れるという強い意志が宿っていた。

 

 彼女の名はアルトリア・ペンドラゴン。セイバーのクラスであることから解るとおり『聖剣を持ち続けた』アーサー王その人である。

 

 ――そう。今回の聖杯戦争には二人の同一の王が奇しくも参戦していた。

 

 理想の為に己を曲げた果てに結果を受け入れたアルトリア王。

 

 理想の為に己を曲げなかったが故に結果を受け入れられなかったアーサー王。

 

 二人の邂逅の時は刻一刻と迫っていた。 

 

 




友人にこのプロット見せたときの感想。

『まさかのZEROでUBW展開?!』

まぁ間違ってない(笑)



今回の白野の能力解説↓

『浄眼』

型月世界では結構持っている人が多い魔眼。
本編で解説した通り人外や人外の力等の『見えざるモノ』を見抜く事が出来る。
所有者によってその見え方捉え方が違う。原作をみるに志貴は『力の波長』、志貴のお父さんは『精神の波長』を視るのに特化している感じ。式も浄眼持ちだったらしい。
私の作品では本編で書いたとおりメデューサの魔眼と同じでON・OFFできない設定。持って生まれた物なので出力さえ上げなければ肉体への負担は皆無。
白野は浄眼の出力を上げれば精神の波長も視る事ができる。

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