もっと説明文追加するか悩みましたが、まあ後で個別でちょっとずつ説明する事にしました。
「ふふふ♪ ふ~ふふ~♪」
大きな胸と長い黒髪を揺らしながら、
「姉さん随分とご機嫌だね」
童顔が特徴的な百代の弟分の
「ああ。いい事あってお姉ちゃんちょっとハイなんだ」
物騒な笑みを浮かべて答える百代。
「ユウから手紙が届いてね。もしかしたらこっちに帰って来れるかもしれないんだって」
かつてはごっこだったが、現在は名実共に百代の妹となった小柄な体格の
「おおユウか。モモ先輩は手紙越しだけどお互いの近況を報告し合ってるんだっけか?」
長身で体格のいい
「懐かしいね。また一緒に遊べるといいよね」
色白で男子としては小柄な
「しかしまあ随分と中途半端な時期に戻ってくるな。これは一波乱ありそうだな!」
何かが起こりそうな予感に、ファミリーのリーダーである
「
「ずばっと教えてくれていいんだぜ?」
ファミリーで唯一の一年である
因みに松風の台詞は腹話術であり、人形とブツブツ喋る子扱いで、由紀江はクラスで浮いている。
「知らない。私が知っているのは私がファミリーに入る前に小雪と同じゲスト枠で参加してた男の子で、モモ先輩と小雪の文通相手って事くらい。あ、小雪って言うのは二年S組みの女の子の事ね」
古参メンバーで唯一優季を知らない
「そうなのか。それじゃあまた仲間が増えるのか?」
今年の五月にドイツからやって来た留学生の|クリスティアーネ・フリードリヒが、綺麗な金髪を揺らしながら大和に尋ねる。
「どうかな。姉さんが俺達のことも手紙で教えていたとは言え、基本的に文通していたのは姉さんだし、もう何年も会っていないからなぁ」
大和がそう言って首を捻り、それにモロとガクトが続く。
「向うは向うで生活もあるだろうしね」
「ま、あいつはグループとかそういう枠組みに縛られるの、あまり好きじゃなさそうだったしな」
否定的というよりも向うが入る気がないんじゃないか。と思うような言い分に、京は内心でほっとする。
正直モモ先輩には悪いけど、今月いっきに二人もファミリーに入れたんだから、勘弁して欲しいなぁ。
京は子供の頃の事情で風間ファミリーという居場所に依存していた。
そして自分を救ってくれた大和に惚れて、数年間ずっと告白&誘惑を続けている。
そのため京はファミリーという居場所に誰かが介入するのを嫌う傾向にある。
更に今年の春に新しく加入した由紀江とクリスティアーネと、加入時に一悶着あったせいで、京はファミリーの新メンバー加入に関しての警戒心が、いつもよりも強まっていた。
「まあユキが葵ファミリーだしな。今回は保留で」
「キャップにしては珍しいね。姉さんは入って欲しいんじゃない?」
キャップの返答を聞いて、大和が一番優季に興味を示している百代に尋ねる。
「どっちでもいいかな。私とアイツの関係は変わらないだろうし」
そう言って百代は懐かしむような眼差しで多摩川の河川敷に視線を向けて小さく笑った。
「お姉様って、ユウの事を話す時はちょっと嬉しそうよね」
「そうか?」
一子の言葉に百代が首を傾げる。
「もも、もしかして、お二人はそういうご関係で!!」
由紀江が興味心身に顔を赤くして尋ねる。
「いや違うぞ」
「あ、そうですか」
「ど、ドライや」
真顔で否定されて由紀江が肩を落として松風でツッコむ。
そんな仕草を見て、まゆっちは以外に色恋沙汰に対しての興味がオープンだなぁと、ファミリーのツッコミ陣営は思った。
「ただまあ、私が初めて男と認めた奴で、今も努力を続けているみたいだからな。私が知っている男衆の中では、一番気に入っているのは否定しない」
「ちきしょ~文通だけでモモ先輩のフラグ立てるとか、そいつ絶対どっかのゲームの主人公だろ。と言う訳でモモ先輩、どうすればモモ先輩のフラグは立ちますか!」
「よく本人に聞けるねガクト」
岳人の行動に呆れながらも、その行動力が少し羨ましいと思う卓也であった。
「少なくとも一年間毎日私と組手して明確な一撃を入れられるようになったら、まあフラグを立てる土台の土の選別を始めるくらいはしてやろう」
「ほとんど脈無しじゃないっすか!」
岳人が涙目で項垂れる。しかし女性陣と大和は驚愕していて岳人に構っている余裕は無かった。
「えっ。ユウって姉さんに一撃入れたことがあるのか!?」
「ああ、一度だけな。まあ私が油断したんだが、気絶間際の一撃でな」
百代が懐かしむように目を細めて空を仰ぐ。
「あいつは勝つための試行錯誤を忘れない。だから戦っていて楽しくてな。何より気絶間際になっても意志力の消えない強い瞳と、私の好戦的な所も受け入れて付き合ってくれていた寛容さが、何より好ましかった」
そして当時の事を嬉しそうに語る百代を見て、クリスティアーネ、翔一、一子以外の全員が同じ事を考えた。
もうフラグ立ってるんじゃね?
「いや~楽しみだな。最近歯応えの無い奴ばかりで欲求不満だったし」
百代は十代にして既に各方面から『武神』と呼ばれる程の強さの頂にまで上り詰めていた。
あらゆる武の才に愛され、戦う事、強くなる事が好きな百代だからこその偉業である。
しかしその結果、百代と対等に戦える者が世界でも数名いるかといった状態になってしまい、やって来る挑戦者の殆どの者が、百代の一撃で地に伏すというのが、彼女の現状だった。
その為、昨今の百代の心は強者との戦いを求めて渇いていた。
その渇きをファミリーや妹の一子と過ごしたり、可愛い女の子と過ごしたりして気持を落ち着かせていたが、それでも不満は日々蓄積されていた。
「というか、既に歯応えのある相手と決め付けて話しているけど、相手が期待ハズレだったらどうするんだモモ先輩?」
「その時はその時に決めるさ。何か別の事に努力しているなら友人として今迄通りに付き合う」
「もし手紙の内容が嘘で、努力してない怠け者になっていたら?」
「……とりあえずぶっ飛ばして絶交を言い渡す」
狂気をはらんだ笑顔のまま百代が闘気を漲らせて拳を握る。
その姿を見て、キャップを除く男衆は、ビクつきながら小声で囁き合う。
「期待値が高い分、落差も高いってことだな……」
「うわー、主人公の初期行動次第でフラグ消滅とかどんなムズゲー」
「なんか急に羨ましくなくなった」
男衆は遠い地にいる優季に同情の念を送った。
◆
「ハックシュ!」
「ん? 寒いのか優季? 確かに北にだいぶ近付いて来たしな。よし今日はお姉ちゃんと一緒に寝よう」
「えっちょ!?」
同情されている本人は美少女と二人、久しぶりのベッドで一緒に眠るというイベントを起こしていた。
次回で五月はラスト。
あと少し、あと少しで川神学園についてします(バトルどうしようか……)