憑依物語(仮)   作:KE.

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フェアリーテイルの漫画を買おうかどうか迷っているKE.ことケイです。
漫画持ってないんですよねー。友人に借りて一度読んだきりなんですよねー。
原作に入るのはまだ先ですが、どうしましょうかねー。

いっそのことアニメ沿いでも良いですかね?
うんうん。そうしましょう。


手負い

 

《???Side》

 

ドサリッ!

 

「?(何だ?)」

 

何かが倒れるような音が外から聞こえ、オレは思わず首を傾げた。

疑問に思ってギルドの扉を開ければ、ゴツリと固い何かが当たった。

 

「あ?……ッ!おい!大丈夫か!?」

 

そこには、同じ顔の二人組が倒れていた。

髪の長い方は下の奴を護るように倒れているが……魔力が微力すぎる。

このまま放っとけば死ぬぞ!!

 

「おい!しっかりしろ!!」

「グレイ、どうした?」

「人が倒れてんだよ!」

「何!?」

 

俺の言葉に反応した数人が倒れている2人を中に運んだ。

同じ顔に同じ髪色、そして左右対称にある命紋(フェイト)……。

明らかに兄弟だと分かる。むしろ似過ぎだろ。

 

「う…っ」

「!」

 

髪の短い奴は眉間に皺を寄せ、苦しそうに唸り声をあげる。

そして、そいつはゆっくりと目を開いた。

 

《???Side 了》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!」

 

意識を浮かび上がらせたジェラールは見知らぬ天井に目を見開き、勢い良く上半身を起こした。

 

ここはドコだ!?

俺はあの時……、…ッ!そうだ、兄さんは!?

 

「兄さん…!」

 

周りを見回したジェラールは覚束ない足取りでジークの側へと寄り添う。

覗きこんだ顔色は青白く、手は冷たい。

 

「…俺の、所為だ」

 

兄さんがこんなことになったのは全部、俺がいたから…!!

俺さえいなければ、兄さんは…!

 

握りしめた掌には爪が食いこみ、ブツリと生々しい音が聞こえる。

 

「なぁ、」

「!!」

 

ジェラールは掛けられた声にバッと振り向き、まるでジークを護るかのように立つ。

その強すぎるほどの警戒心は、ともすれば殺気と間違えられるほどに鋭い。

現に、近くにいた何人かは顔を硬くした。

 

「まず最初に言っとくが、俺達は敵じゃない」

「………」

 

グレイの言葉に、ジェラールは無言の答えを返す。

目がすでに“信用できない”と語っている。

 

「(手負いの獣みたいな奴だな……)」

 

いや、実際に“兄”が危険な状態ならこの反応は当たり前か。

そもそも、コイツも何でここにいるのか分かって無いんじゃないか?

あまりにも警戒心が強すぎる。

 

「(どうしたもんか…)」

「ジェラール…?」

 

困ったような顔をするグレイ。

一触即発のような緊迫した雰囲気の中、静かな声が空気を揺らした。

 

「ッ、兄さん!」

 

身体全身から出されていた警戒心は成りを潜め、ジェラールはジークに抱きついた。

 

「ふふっ。無事で、良かったです」

「ごめんなさい。俺の、俺なんかの所為で…!」

「ジェラール」

 

ジークはジェラールの言葉にピクリと反応し、少し怒ったようにジェラールの両肩を掴んだ。

 

「ぁ、ごめ…なさ…」

「“なんか”なんて言わないで下さい」

「え?」

「貴方は私にとって唯一無二の大切な弟です。それを卑下するなんて、例え貴方であっても許しません」

 

そう言い切ると、ジークはジェラールの目尻に溜まった涙を拭った。

怒っている雰囲気などすでに無く、いつもの優しい笑顔を浮かべるジーク。

 

「私は謝罪よりも聞きたい言葉があるのですが?」

「……ありがとう、兄さん」

「どういたしまして」

 

そこでようやく、ジェラールも笑顔を見せた。

 

 

 

 




なんか大きいイベントやりたいなぁ。
日常のほのぼのとした雰囲気も好きだけど、戦闘の殺伐とした雰囲気とかも好きなんですよねー。

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