無法魔人たくま☆マギカ   作:三剣

160 / 173
「ハジヶえだよ!!」
「言わなくても、解ってもらえるんじゃないかな?」
「前書きを“台本形式”にしていればよかったのにぃ!!!!」
「なぜだい?」














HK「たくマギかと思ったか? それは私のおいなりさんだ」















「なんてネタが成立したはずさ」
「わけがわからないよ」
「まあ“ハイテンションキュゥべえ”とか思い付いただけでなく、実際に書いちゃうあたりが、三剣だよね」
「作者の名前を、平然と出すのは控えた方がいいんじゃないかい?」
「ちなみに“ハイテンションキュゥべえ”でも“ハジヶえ”でも、アルファベットで表示すると“HK”になると気づいた瞬間、ボクに変態仮面属性が付与されたよ!!」
「わけがわからないにも程がある!?
 そもそも属性じゃないよね、それ!!」
「こんな感じで孵卵器を引っ掻き回せば、多少は平和になるとは思わないかい?」


百五十三章 昏い道

SIDE ウィキッド

 

 自らの肉体からつくり出された【紅い】水溜り。

 その中心で横たわる、見滝原中学の生徒。

 

「【まいったねぇ】」

 

 その遺体の横を、SAA(リボルバー拳銃)の弾込めを終えて、クルクル回(ガンプレイ)しながら、オレは通り過ぎる。

 

「【最近】【近接戦闘ばかりだったから】【銃の腕が落ちてるかと思ったが】【そんな事はなかったぜ!!】」

 

 よくよく考えれば、<電気操作(Electrical Communication)>をメインに、銃の練習をしていれば、その動きが“プログラム化”されていても、不思議じゃない。気づけ、オレ。

 ちなみに今のガンプレイも、プログラム化されている動きだ。落とさないよ?

 そして、プログラム化されているからこそ。

 

「【今より上は】【望めない訳だ】」

 

 決められた(プログラム化した)動き。逆を言えば“それ以外の動きは出来ない”って事。

 

「【まあ】【生まれて初めて引き金を引いたら】【反動で仰向けに倒れて後頭部打ちつけた挙句】【すっぽぬけたのに何故か真上に飛んだ銃が顔面直撃するなんて】【ギャグマンガみたいな事やらかしたからなぁ】」

「ったく、なにやってんだか」

 

 【横を歩く杏子(【ただの妄想】)】と一緒に、オレは歩みを進める。

 

「【銃の反動を明確に描写する】【西部劇が無かったのが悪い】」

「西部劇に限定するなよ。

 てか、予想通りに空想からの情報メインか、お前」

「【そりゃあ】【オレですからね】」

「まあ、どんな武器を使おうとも、お前の目的は最初からひとつだけだもんな」

「【そう言うことさ】」

 

 奥から、僅かに聞こえる銃声は、オレ以外のもの。それが意味する事はひとつ。

 そりゃそうだ。()()()()()()()()使()()()なんて、限られすぎて仮定する気にもならないね。

 

 

 

 

 

 もう隣に、杏子はいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE 暁美ほむら

 

 結界最深部。そこにいたのは魔女ではなく、放送室を占拠していた二人組み。

 魔法少女姿となった、二人の元凶だった。

 

 

 

 カチンッ

 

 

 

「この魔女結界を解きなさい。

 貴方達が、関与しているのでしょう?」

「なんのことかしら?」

 

 平然としらを切る。そう来るのは想定内。

 貴方達の目的なんて、知る必要は無いわ。

 

 二人の足元で、()()()()()()()()が爆発し、爆風が私を撫でる。

 右手で髪を払い、私は背を向けてまどかの所へ……。

 

「はじめから、話し合うつもりが無い相手に。

 油断する私達ではないわよ?」

 

 っ!?

 

 私の()に立つ、二人の魔法少女。

 読まれてた!? いえ、時間停止に対応したのっ!?

 

「世界の終末。

 そこに辿り着く貴方が立ち塞がるのは、当然なのかもしれないわね?」

 

 白い魔法少女が告げた言葉が、私を縛り付ける。

 世界の終末。それが意味する事。

 

 すなわち ま ど か の 喪 失

 

「私は何度も繰り返し、アレを観た。

 心を押し潰す、終焉の絶望を視た。

 それを防ぐ為。

 それを避ける為。

 その果てに私は()()の本体を()た」

 

 躊躇う理由なんて無い! 私は即座に自動拳銃(ベレッタ)を抜き、引き金を引く。

 しかし、その弾丸は黒い魔法少女の鉤爪に切り裂かれる。

 

「魔法少女狩りも、それが目的だったのね!?

 この場所で、魔女結界を展開した事も!!」

 

 構わず、私は銃を持ち変えて、もう一丁取り出し、二人の魔法少女へ向ける。

 銃口を向けられているのに、平然と言葉を紡ぐのは、余裕の表れなの!?

 

「私の言う()()が、誰を指すのかを、理解している……?

 驚いた。

 貴方は“あの場所にいた貴方”なのね」

 

 そうか……!? 白い魔法少女の能力は……!!

 

()()()()()()()()()()と併せれば、貴方の能力は理解出来るわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「未来予知」

「時間操作」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE 呉キリカ

 

 正直、織莉子と目の前の魔法少女の会話が、理解出来ない。

 当然だよね。私は未来なんて見えないし、知らないし、要らないから。

 織莉子が望む未来。その為に尽くすだけだしね。

 

 “私の魂が生み出した結界”

 

 それは、私以外の存在の“速度を低下”させている。

 飛来する弾丸すら、容易く目視出来るほど。織莉子を護るのに、これほど適した能力はないと胸を張って言えるね!!

 織莉子の言うように、現れた黒髪の魔法少女の能力は“時間操作”なんだろう。織莉子が言うんだ。間違いなんてない。

 でも、織莉子は“時間操作の先”を知る。その“前”から動きが遅くなっているんだから。

 

 私達が、攻撃を回避できない訳が無い。

 相手が、攻撃を回避しきれる筈が無い。

 

 迫る“攻撃”を織莉子が予知し。

 迫る“攻撃”を私が遅らせる。

 

 向かう“攻撃”を織莉子が開始し。

 向かう“攻撃”を私が遅らせない。

 むしろ、相手を遅らせる。

 

 織莉子に敵う奴なんていない。それを私が磐石なものにする!!

 

 

 

「何度、貴方は繰り返したのかしら?」

 

 相手の攻撃を回避しながら、織莉子は魔水晶を作成する。

 

「何度、貴方は繰り返すつもりかしら?」

 

 その水晶を、自分の速度低下魔法の対象から外す。

 

「貴方の歩いてきた、その(くら)い道の先。

 望んだ形があったのならば。

 今、貴方はここにいないわよね?」

「黙りなさい……!!」

 

 その上で、速度低下魔法を相手に“重ね掛け”する事で、回避行動を遅らせる。

 

「黙れぇ!!!!」

「黙るのはキミの方だよ」

 

 私の言葉と共に、織莉子の水晶が魔法少女に直撃する。ぶざまに転がる少女を見ながら、私は織莉子の傍に立つ。

 織莉子が視た未来を成立させる為、私は織莉子に無限に尽くす。

 私が無限に尽くした結果、織莉子が見た未来が成立する。

 どちらでもいい。どっちだって構わない。

 だって織莉子が、ワタシノスベテ。他人を故人にする事なんて、無限の前の有限にすぎないんだから。

 

「道が(くら)いのならば、自ら陽を灯す」

 

 倒れ付した魔法少女の前に、織莉子は悠然と立つ。

 

「未来を諦め、過去に逃げ続ける貴方に。

 未来を夢見て、未来を見続ける私が、負ける訳が無いのよ」

 

 織莉子の横に立って、私は鉤爪を振り上げる。

 ソウルジェム(本体)はどこだろう?

 まあいいや。これまで通り切り裂き続ければ、その内死ぬでしょ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 振り下ろした鉤爪が、魔法少女に届く直前。私は織莉子に迫る黒い光を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こっっっっのおおおぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE 群雲琢磨

 

 完全に不意打ちだった筈だが。呉先輩は『電磁銃(レールガン)』に対応して魅せた。マジカ。

 白い魔女に、黒い魔法少女狩り。なんか、暁美先輩が倒れてるけど、知ったこっちゃない。

 最深部に辿り着いた先に、ナマモノがいないって事は“オレの仮定した過程は正解に限りなく近かった”わけだな。ざまぁwwwwww

 

 迷った挙句、入り口に戻っちゃった【殲滅屍(ウィキッドデリート)】だが。それは“進むべき道を選択”する上で、重要だった。

 そりゃそうだ。“昏い道(間違い)”が解っているなら、後は正解しかないんだから。

 

 

 

 

 

 

 さて。目的を果たして帰って寝たいんだが。軽く一年ぐらい寝てないけどね、オレ。

 どう考えても、邪魔な存在がいるんですわ。お?

 そういうわけで、まかせた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE ウィキッド

 

 ったく。だったら出てくるなよ。仕舞われてろよ、大人しく。無理だな。子供(ガキ)だし。

 

「【さて】【オレを殺した責任】【とってもらいに来たぜ】」

 

 オレを見る三人の魔法少女。全員が驚愕の表情なのは、想定内ですよ。

 注目の的な訳だし、オレも【群雲琢磨】だし、やっぱりここは言うべきだよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 で

 

                 は

 

                 、

 

                 闘

 

                 劇

 

                 を

 

                 は

 

                 じ

 

                 め

 

                 よ

 

                 う



















TIPS 有頂天孵卵器ハジヶえ★ウザス
















次回予告かと思ったかい? ざんねん! ハジヶえちゃんでした!!

今回は、良い太古とはひとつだけ!!


間違えた! 言いたい事はひとつだけ!!

魔法少女まどか☆マギカの二次創作についてさ!!!!



え? お前が言うなって? ボクが言わずに、誰が言うのさ!!















設定うんぬんは、どうでもいい

同胞を“キュウベエ”とか“キュウべえ”とか書いている作品は、駄目だと思うんだよ!

“キュゥべえ”だから!! “ゥ”だから!!

いまだに安定しない辺りが、同胞が重要視されてない証明だよね!!





さあ、そろそろ次回予告にいこうか

こうやって、先手を取り続けていれば、きっとボクが本編にあちょっとやめ















次回予告

未来に向かうしかない だって過去には戻れない

未来に向かうしかない だって過去には戻れない

未来に向かうしかない だって過去には戻れない

未来に向かうしかない だって過去には戻れない

みらいにむかうしかない だってかこにはもどれない

みらいにむか しか い だって こには  れ い

みら に   し     って  には

み             て


















百五十四章 喰らって

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。