超次元ゲイムネプテューヌ~緑の女神候補生~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
予定より少し遅くなってしまいました……(汗)

それではどうぞ。


第36話 氷属性と風属性

「2人共お疲れ様。はい、スポーツドリンク」

「「ありがとう」」

 

特訓を終えたネプギアとユニにスポーツドリンクを渡すルル。

結果は時間切れで、お互い引き分けになってしまったが……

 

「それじゃあ2人は、そのまま休んでてね?」

「そういえば、ルルは何やるの?」

「僕? 僕はロムちゃんとラムちゃんと今から特訓だよ? 2人共、張り切ってるみたいだし……」

 

気になったのか、ユニの質問にルルは指を差しながら答える。

そこには準備運動をしているロムとラムの姿があった。

 

「ルルー、早くやろー!」

「あ、うん。今行くよ。これ2人に渡しておくね」

 

ラムの呼びかけに、ルルはネプギアとユニに機械のような物を渡し、ロムとラムが待つ場所に走って行った。

 

「ねぇネプギア、ルルに何渡されたの?」

「えっと……ストップウォッチみたい。ユニちゃんは?」

「アタシは……何コレ? 何かを数えるカウンターかしら?」

 

一体、彼は何故これを自分達に渡したのか疑問に思いながらも、ルル達の方に視線を向ける。

 

「それじゃあ今から2人には、ネプギアちゃんとユニちゃんがさっきやってたのと同じ事をやってもらうから」

「それってルルくんに攻撃するって事……?(おずおず)」

「うん。そうなんだけど……先ずはネプギアちゃん!」

 

ロムの質問に答えた後、ルルはネプギアを呼ぶ。

 

「もしかして、このストップウォッチの事?」

「うん。タイマーを10分にセットしてもらっていい?」

 

ネプギアは言われた通りにタイマーをセットする。

すると、自分の背後に10分と数字が描かれ現れた。見たところ、ホログラムのようだ。

 

「そしたらユニちゃん、そのカウンターを3回押してもらってもいい?」

「えっと……これかしら?」

 

スイッチらしきものを見つけたユニ。

ルルが言った通り、3回押した。すると……

 

『設定完了。ストックバトルモードを開始します』

 

音声が鳴り、ルルとロムとラムの頭上に"3"の数字が現れたではないか。

 

「ルールは、ロムちゃんとラムちゃんならもう分かると思うけど、この数字は攻撃を当てると1つ減るんだ。単純な話、2人は僕に3回攻撃したら2人の勝ち。逆に僕が2人にどちらかに合計3回攻撃されたら2人の負け。難しい説明だけど……分かった?」

「分かったー」

「うん。頑張る……(むんっ!)」

 

ルルの説明に張り切るロムとラム。

 

「……さてと」

 

深呼吸をしたルルは、左手を軽く振る。

すると彼の全身に翡翠のオーラが纏わりついた。

 

「「「「綺麗……」」」」

「? どうかした?」

「「「「な、なんでもない!!」」」」

 

その姿を見たネプギア達4人はいつの間にか見惚れていた。

4人の様子がおかしい事に首を傾げながら尋ねたルルだったが、彼女達は顔を真っ赤にしながら口を揃えてなんでもないと答えた。

見事なシンクロっぷりである。

 

「じゃあネプギアちゃん、合図よろしく」

「う、うん。それじゃあよーい……スタート!」

 

ネプギアが開始のスイッチを押す。

ロムとラムは直ぐに得意属性解放状態になり、ルルに向かい走り出す。

 

(さて。2人はどう来るのかな……?)

 

ルルはその場から動かず、ロムとラムがどう来るか観察をしていた。

3回攻撃したら勝ちとは言ったが、実際は自分の方が不利である。理由はロムとラムの残機が2人合わせて6()()あると言う点だ。

これは単純にプレッシャーを与えるという、ロムとラムの作戦みたいなものだ。当人達は気づいてないと思うが。

 

「えい。アイスキューブ!」

 

ロムが放ったサイコロ状の氷がルルを襲う……がルルはシールドを展開した後、その場からジャンプし空中に逃げる。

 

「あれ? なんでルル君、ロムちゃんの魔法を止めた後、ジャンプしたんだろ?」

 

今の行動に疑問を感じたネプギアは首を傾げる。

しかし、その答えは直ぐに現れた……

 

「ちょっと待って……ルルが張ったシールド、よく見たら凍り始めてるわよ!?」

 

ユニの言葉に、ネプギアはよく目を凝らす。見ると、シールドの端がすでに凍り始めていた。そしてその2~3秒後には、シールドは完全に凍り、パキンと割れてしまった……

まさか彼はこうなる事を予測していたのだろうかと2人は思った。

 

「ルルー! 覚悟ー!」

 

いつの間にかラムがルルの背後を取っていた。

しかも地上では、ロムが次に放つ魔法の詠唱を完了させていた。

 

「ルルくん……覚悟っ!(ドヤッ)」

「……どうしよ? (最初の一撃はフェイクで僕が空中に逃げてる最中に、ロムちゃんが速さ重視の魔法を準備しつつ、ラムちゃんが攻撃……なるほど、上手い考え)」

 

これを考えたのはロムちゃんだなと考えたルル。

もしこの攻撃をまともに喰らったら自分はあっという間に、3回分の攻撃を受けてしまう。

そこでルルは、ラムが杖を振りかぶった瞬間を狙い、左手を前に出す。

すると、纏わりついていたオーラが輝きだし、何処からか風が吹いてきた。急に風が吹いてきた事により、ラムはバランスを崩してしまう……

 

「……ウインド」

 

その隙を狙い、ラムに魔法を放つ。

風の弾が直撃すると、彼女の残機が1つ減り、数字が3から2に変わった。

そして更なる追撃をしようと思ったが……

 

「グラン・ブリザード!」

「……っ!」

 

地上から氷弾の連射がルルに襲いかかってきた。

回避しようにも間に合わず、直撃してしまいルルの残機が2つ減る。

 

(一旦、地上に降りて、ロムちゃんを狙わないと……)

 

そう思った矢先、地面には青い魔法陣が展開されていた。

まさかと思い、ルルは空中をもう1度見上げる。

 

「へっへーん! 実はロムちゃんの魔法も囮だったんだよー!」

「うっそー!?」

 

そこには、ルルによって空中でバランスを崩された筈のラムが自信満々な表情でルルを見下ろしていた。

これにはルルも想定外だった。そしてルルがロムに視線を向けると……

 

「ルルくん……ごめんね? 後でちゃんと治してあげるから♪(てへぺろ♪)」

 

いつものニコニコした表情でルルに言った。

 

「という事で! 今回はわたし達の勝利ー! フリーズ・ノーブル!」

「…………(ロムちゃんって、意外と……ドS属性あり?)」

 

そんな事を思いながら、ルルはラムの魔法の餌食になるのであった。

 

 




読んでいただきありがとうございます。
次回は投稿が遅くなると思います……(申し訳ありません)
本日はありがとうございました。

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