超次元ゲイムネプテューヌ~緑の女神候補生~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回はロムちゃんの回になります。

それではどうぞ。


第41話 個別特訓 ロムの場合

「(さて。ロムちゃんはどうしてるかな?)」

 

ラムの特訓を一通り教え終えたルルはロムが居る結界に足を運んでいた。

 

「……」

 

大量の落ち葉をかき集めてベットにして寝ているロムが居た。

 

「…ロムちゃんって、意外とサバイバル生活の才能があるのかな?」

 

寝ている彼女を見て、ふと思ったルル。

結界内に落ちていた落ち葉を集めて枕……というか、ベットにする発想は思いつきそうで思いつかないものである。

 

ちなみに5人が居る結界内はそれぞれ風景が異なる。

 

ロムの場合、秋をモチーフにした風景だ。

その為、周りには落ち葉や紅葉してる樹がたくさん存在しているのである。

 

「……んぅ……ルルくん……?」

「あ。ロムちゃん、起きた?」

 

ちょうどロムが起きたようだ。まだ眠そうだが。

 

「今から特訓やるんだけど……大丈夫?」

「大丈夫……わたし頑張る……(むんっ!)」

 

訂正。やる気は充分なようだ。

 

「そっか。それじゃあ特訓を始める前に、いくつかロムちゃんに訊きたい事があるんだけど……」

「? なあに……?」

 

首を傾げるロム。

 

「ロムちゃんって、戦闘の時、後衛担当なの?」

「うん。ラムちゃんがいつも……サポートしてくれるの……」

 

だから自分は完全に後衛が多いとルルに話すロム。

マジェコンヌとの戦いの時もそうだったが、基本的にロムができない部分はラムがカバーするという事が分かった。

 

「……(そういえば、ネプギアちゃんがロムちゃんは特に回復魔法が凄いって言ってたな)」

 

以前ネプギアがロムは回復魔法が凄いと教えてくれた。

自分が闇の風魔法を使った際にも治してくれたが、凄まじい回復の速さだったのは今でも覚えている。

 

「もし仮に団体戦だったら確実にロムちゃんが先に狙われるのか……うーん……」

「お姉ちゃんも……わたしを先に狙ってくる……と思う……(ぶるぶる)」

 

そうなったら厄介だ。

もし仮に自分達の予想通り団体戦だった場合、戦術を知ってる姉達は先にロムを狙ってくるのは明白な事実。

ユニとも相談したが、9割の確率でロムが狙われやすいと言われた。

 

そうなると()()しか方法がないだろう。

 

「ねえ、ロムちゃん」

「? なあに……?」

()()になる気って……ある?」

 

ルルの言葉を聞いたロムは一瞬キョトンとなる。

 

「わたしが……前衛……?」

「うん。ロムちゃんが前衛」

「頑張る……こ、怖いけど……(ぶるぶる)」

 

これはルルの勘なのだが、もし臆病さが無くなったロムは誰よりも化けるんじゃないかと、この時思った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「さてと。ロムちゃんは杖以外の武器って、持った事はある?」

「ううん……ないよ」

 

予想してた答えを聞いて苦笑いするルル。

とりあえず自分のギャラクシーギアから、ロムでも持てる剣を探して彼女に渡す。

 

ついでに自分のも。

 

「ちょっとだけ……重い……(むむむ)」

「まぁ、初めて持つ人はそう思うよね……(それにしてはロムちゃん、軽々しく剣を振ってるけど……)」

 

ちなみにロムに貸した剣はミドルソード。

ロングソードだと、ロムが武器に振り回されて動きにくいだろうとルルが判断したのだ。

 

ルルも普段愛用してる傘でなく、ロムと同じミドルソードを使うのでちょっと楽しみなのである。

 

「ロムちゃんは剣を使う事自体が初めてだから……属性解放状態と女神化、魔法も禁止で」

「うん……ちょっと……不安……(うるうる)」

「そこは剣の重さに慣れるまでって事で。あ……ロムちゃんって、身体強化魔法とか使えたりする?」

「ラムちゃんほどじゃないけど……使えるよ……?」

「じゃあ身体強化魔法だけは使って大丈夫だよ。ロムちゃんが剣の重さに慣れてからね?」

「うん……分かった……(コクコク)」

 

これくらいのハンデがないと、剣を初めて使うロムには厳しいだろう。

 

「それじゃ始めよっか。好きなタイミングでいいよ?」

「いくよ……!(むんっ!)」

 

ミドルソードを構えルルに向かって走り出すロム、そして思いっきり振りかぶって打ち込んだのだが……

 

「せい!」

「わっ!?」

 

一撃を受け止めたと思いきやルルはミドルソードを滑らせロムに突き付けてきた。

 

「初めて使うにしては上出来だと思うよ。ちゃんと体重が乗ってたみたいだし」

「一応……お姉ちゃんの真似をしてみた……(おずおず)」

「それは逆に凄いと思う……」

 

なるほど。

さっきの一撃は姉であるブランの動きを参考にしてみたという事かと納得したルル。

ラムもそうだが、洞察力も姉譲りという事か。

 

「どうする? ちょっと休む?」

「ううん……続ける……他のみんなだって頑張ってると思うから……(むんっ!)」

「そっか。ロムちゃんがそう言うなら続けよっか」

 

彼女がこう言うのだから、自分も期待に応えねばと思うルルなのであった。




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

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