ポケットモンスター ノース・サウス   作:wisterina

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第七十話『準々決勝、四天王戦ポッピー&ワイス』

 翌日も昨日と変わらず快晴の模様だ。降り注ぐ残暑の太陽の光源は、四天王戦が行われているセントラルパークに挑戦者と四天王の両者に突き刺している。しかし両者も両ポケモンも太陽の熱には気にもかけず目の前の対手に注力していた。

 先行で戦っているアレクサンダーは真っすぐ相手のポケモンを注視して、メタグロスに攻撃を命ずる。

 

「メタグロス、コメットパンチ」

「グロス」

 

 メタグロスの前足が煌々と星のように輝きながらポッピーのダストダスの腹部に流星が沈み込んだ。「ダス」と最後の言葉を残してダストダスは砂場に仰向けに倒れてひんし状態になった。

 

「ダストダス戦闘不能!メタグロスの勝利!」

 

 試合開始してからニ十分で四天王の一人ポッピーを倒したアレクサンダーに、選手控え代わりの公園のベンチに座って観戦していたセルピルは改めて前回チャンピオンの実力というのを改めて認識した。しかも、倒されたポケモンは麻痺状態になった一体のみで、麻痺がなかったら完勝だったかもしれなかったという試合内容だ。

 ポッピーが肩をうなだれて同じく選手控えである天蓋のないただの公園のベンチに引き下がっていくと、四天王側の同じく後攻であるワイスが腕を組みながらセルピルのいる方をにらみつけるように見ていた。

 ワイスとはフリーに誘拐されたときの恩人の一人であったが、セルピルの心境が揺らいだのはその恩に対してではない。あのワイスの手持ちのリザードンYの鉄の床を融解するほどの火力である。あれに自分のポケモンが耐えきれるかプレッシャーがワイスの眼光からのしかかっていたのだ。

 

 セルピルが視線をバトルフィールドに戻すと、アレクサンダーが審判に駆け寄って何かを話している。試合の規定でたとえ同じ組のトレーナーであってもバトルフィールド内には進入できないことになっていて、アレクサンダーが審判と何を話しているのか聞こえなかった。そしてアレクサンダーが審判から離れると、審判は腰のポケットにひっかけているマイクを口に当てる。

 

「アレクサンダー選手の要望により、四天王ワイスとのポケモン一体のみの試合を行います」

「四体目も戦うんだ」

 

 昨日アレクサンダーが説明したように、先行選手側には二人目の四天王のポケモンと一体のみ戦える権利がある。自分のポケモンの体力や相性が良ければ後攻の選手の負担減や四天王二人を倒せる確率も大きく上がる。しかし、逆に倒されてしまえば残存ポケモン数を減らすだけに終わるリスクもあるのだ。

 だがアレクサンダーは四体目も倒すことを決めていた。それほどに普段の怯える彼からでは想像できないほどの自信が宿っているのだ。

 ワイスがベンチから立ち上がると、パフォーマンスの一種であろう調理師の服の身だしなみを軽く整えてバトルフィールドに入場する。

 

「去年も四体目倒したな。それもうちの四天王筆頭アザミのポケモンで……見た目はベイビィポケモンみたいに小さく大人しそうなのにとんだ根性の持ち主だ」

 

 ワイスが挑発するようにアレクサンダーと握手を交わすが、当の本人は一分たりとも表情を変えなかった。

 

「よろしくお願いします」

「ふん。こちらこそよ、ろ、し、く」

 

 挑発に乗らなかったことに面白くないと感じて握手も早々に二人の選手がトレーナーポジションに立つ。そしてフィールドのポケモンが場に出てくると、セルピルはアレクサンダーのポケモンを一目見て苦い顔を浮かべる。 

 

「アマルルガ?氷と岩タイプじゃない。しかも相手はゴウカザルよ」

 

 ゴウカザルはニチャモと同じ炎・格闘タイプ、相性は確実に四天王側に軍配が上がるのだ。

 

「早々に一発で沈めてやる!フレアドライブ!」

 

 ゴウカザルの体が炎となって前足と後ろ足の四つを使って地面の土を焦がしては蹴り、燃やし焦がしては蹴ると黒の一本道をつくっていく。

 

「アマルルガ、じしん」

 

 静かに命令をつぶやくと、アマルルガは後ろ足を上げて地面に体重を乗せて大地を揺らす。大きな揺れが起こり地面に亀裂が入ると、ゴウカザルは亀裂を避けて大地の隙間に飲み込まれないように逃げていく。

 次々と地面が口を開けては閉じを繰り返してゴウカザルを飲み込もうとするが、まるでアトラクションを楽しむかのようにゴウカザルは得意げな表情をしてかわしていく。

 

「ゴウカザルは木の上で生活しているから身のこなしが軽いんだよ。これくらいはどうってことも」

 

 ワイスがゴウカザルの余裕の表情を見て自分も余裕の態度を見せる。がしかし、アマルルガまであと一メートルというところまで来たときゴウカザルの足が止まったときにはその態度が崩れた。

 ゴウカザルの後ろ足にべったりと半透明な固まりがくっついているのだ。

 

「しぜんのちから。特性フリーズスキンのアマルルガの場合はすべてが氷となる」

 

 相手に説明するようにアマルルガのしぜんのちからをワイスに向けて言うが、そこには厭味ったらしい意味も、余裕さもない。機械的な動作の一環に過ぎないとセルピルは感じ取った。

 カチカチと周りの水分が凝固して氷となり、ゴウカザルの後ろ足だけでなく前足まで凍らし動きを止め始める。ゴウカザルが火を噴いて氷を解かそうと口を開くが下からの攻撃に気を配らなかった。

 ――まだじしん攻撃は続いていた。ゴウカザルの足場が崩れ、大地が轟音を上げて割れ、ゴウカザルを飲み込み挟み込んだ。

 

「ゴウカザル戦闘不能!アマルルガの勝ち!」

 

 強い。相性をひっくり返すアレクサンダー恐ろしさに、じりじりと肌を焼く太陽の熱さから出るものとは異なる水分をセルピルは肌から吐き出した。

 審判が選手側ベンチを向き、交代と呼ばれてセルピルは立ち上がってバトルフィールドへと足を向けて行く。そして入れ替わりに四体も倒してくれたアレクサンダーが俯き加減でベンチに戻ってくるのを見て、セルピルは労いの言葉を投げかける。

 

「お疲れ様アレクサンダー」

「あ、うん。ありがとう」

 

 先ほどの強者の顔から一変して、覇気のない顔に戻っていた。普段とバトルとの差が激しく調子が狂うなと元々臆病な人間に対しての対応が苦手であることに加えて、二重人格ともいえるアレクサンダーの性格に難儀する。

 

 

 

 バトルフィールドの中央にある噴水脇に立ち、改めてワイスに目を凝らすと、調理師の衣装を着ているにもかかわらず威厳があり、後ろにくくった赤い髪がまるでワイスのリザードンのように轟々と燃えているようだ。

 

「船の上以来だなセルピル。良くここまで来たな」

「あの時はお世話になりました。でも勝たせてもらいます。やらなければならないことがここを超えた先にありますので」

「いいぜ、元から手加減するつもりなんてないよ。去年のチャンピオンに出鼻くじかれてムカついてたからさ。四天王の強さをここで示しつけないといけないんだよ!」

 

 お互い握手をすると、ワイスはぎゅっと先ほどのバトルでの不満をぶつけるかのように強く握ってきた。ようやく手が離れると、セルピルは強く握られた手をブルブル振って冷ましながらトレーナーポジションに入る。

 

「両者、ポケモンをバトルフィールドに」

 

 審判の指示に従って、両者が一斉に赤と白の機械仕掛けのボールを投げ入れる。

 セルピルはゴトラを、対するワイスは背中の二つのコブがセルピルの故郷でよく見かける火山に似ている四足歩行のポケモン、バクーダがうねり声を上げて現れる。

 

「炎に対してはゴトラは問題ないけど」

「そう、炎はな。――だいちのちからだ!」

 

 ゴトラの足元の土がミシミシと地中で大木が折れるようなきしみ声を上げると、大地が噴火した。火山が噴火して噴出物が噴き出したかのように大小の土の塊がゴトラを覆い押しつぶしていくように飛び出して、集団でゴトラに襲い押しつぶす。

 重々の土に押し潰していく大地の土塊たち。しかし、その集団は無傷のゴトラが立ち上がるとあっという間に崩れ落ちた。

 

()()()、か」

「初手地面技は予測していたので」

 

 どんな攻撃技もダメージを受けつけないまもる。しかし、連続してまもる技を出せるのはポケモンの体力が持たず容易ではないためしばらく温存してここぞというところで出さないと失敗してしまう。確実に倒せることを重視するセルピルには連続してまもるを使う賭けの発想は毛頭ない。

 

「いわなだれ!」

「ドララ!」

 

 バクーダが繰り出した土塊をお返しとばかりに、岩を投げ返してバクーダの背中のコブ、腹部、下部に流石する。しかし、ワイスは待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべていた。

 

「おっと、バクーダの背中に攻撃したな。バクーダの背中は火山そのものだ、その下のマグマだまりを刺激したらどうなると思う?――ふんかだ!!」

 

 ――ふんか。それはバクーダの技の一つにして、これほどこのポケモンに合った技名はない。

 バクーダの背中が噴火した。背中のコブはまごうことなき火山で、噴火した背中から大量の溶岩と小さな土石流が噴き上げ、ゴトラに襲い掛かる。ジュゥと鉄が焼け焦げる臭いにおいが、草花の匂いと湿った土の匂いで満たされていた香りを消し去ってしまう。

 

「どうよ。まだまだ、こんなもんじゃないよ、ふんかはまだ続いているんだ」

「十分です。これで材料はそろいました。ゴトラ、土を噴水の前まで押し出して!」

 

 セルピルの号令と共にゴトラがバクーダのだいちのちからで噴き出した土をブルドーザーのように押し出す。ボスゴドラは、山に生息して自分のテリトリーが災害で荒れた時、土を運び出し苗を植え、自然の掃除屋と呼ばれるほど土の扱いには長けており、ゴトラもその類に漏れていない。

 そして噴水の前に着くと、噴水の水をせっせと土にかける。だんだんとただの土の塊が、固まっていき土壁となった。

 

「そのまま壁を押して、すてみタックル!」

「バクーダ、ふんか継続。土の壁なんて破壊してしまえ!」

 

 バクーダのマグマが土壁に当たる。しかし、びくともしない。それどころか土石流も全く歯が立たなかった

 

「火山灰は、水と混ぜると固まるんです。結構火山の噴火とか何度か遭遇してちょっと前に調べてたんです。まもるが安定して使えなくて、代わりの土と火山灰をもらってまた助かりました。逆に押しつぶして!」

 

 皮肉もこれまでに、ゴトラにすてみタックルを命じて、一気に土壁ごとタックルをかます。バクーダが、最後の反撃にとだいちのちからをゴトラの足元で放出したが、追い詰められたコラッタニャースを噛むとはいかずバクーダは戦闘不能になった。

 アレクサンダーがゴウカザルを、今セルピルがバクーダを倒したことで、相手は残り一体。そしてその窮地の中で出してくるポケモンをセルピルは容易に想像できた。

 

「さぁーて、最後の切り札出しますか。四天王の意地見せてやるよリザードン!メガ進化!!」

 

 開幕早々、リザードンが飛び出て空に舞うとワイスがメガ進化させてリザードンYに変貌させる。一気に噴き出る汗には気にも留めず、試合再開と同時に攻撃を仕掛ける。

 リザードンYの火球がゴトラの土壁に向かって吐き出される。最初は衝撃ぐらいであったが、徐々に壁に小さな火が燃え移って始めた。そしてその小さな火が炎となって、土の壁を火の壁と化して燃やし尽くしてしまった。

 

「いわなだれ!」

 

 壁はなくなったが、炎と岩タイプのリザードンY相手にはタイプ一致かつ弱点の岩で決めれば、相性での優位はこちらにある。しかし、次々となだれ落ちる岩をかわしいきほんの数センチもリザードンYに当たらない、速度は相手の方が勝っていた。

 

「やはり動きが遅い。きあいだま!」

「リザァ!!」

 

 ワイスの掛け声と共に、リザードンYの手の中で煌々と輝く塊が形作られ、ゴトラに放たれる。

 

「まもる!」

 

 とっさにまもるを繰り出してきあいだまを防いだ。もしあの格闘技の一撃がゴトラに当たったら、耐えきられずノックアウトされていたことだった。

 

「いわなだれ」

「遅い!」

 

 セルピルが反撃に転じようと命じるが、リザードンYが急降下でゴトラにのしかかってくる。重量の重いゴトラがリザードンYの急降下突撃の不意打ちをよけきれず体のバランスを崩し、その巨体を地面に轟かせて沈んでいった。

 

「だいもんじ!」

 

 超至近距離での最大火力のだいもんじ。炎が弱点ではないゴトラでも、この大火力には耐えきれず自慢のボディーが焼け焦げ、溶け、耐えきれなかった。審判がゴトラの体力の削られ様を見て慌てて笛を鳴らし、戦闘不能判定を下した。

 

 

 

 ゴトラをボールに戻してさてどうしようかとセルピルは次のポケモンをどちらにしようか悩んでいた。相性で言うならナライであるが、じしんは空に舞っているリザードンYを地面にひれ伏した時にしか発動できない。空中戦を制しつつ、相手にとどめを与える地面技を発動できるか怪しかった。もう一体は、レイレイだ。空中戦は不可能であるが、膨大な電力から放たれる電気技と、相性の良さなら可能性としては僅かに勝る。

 二体目のポケモンとしてレイレイをフィールドに出すと、レイレイは二つの拳を突き合わせて電気の火花を散らして奮起していた。

 

「レキブ、レキブ」

「レイレイ、電気撃ちまくってもいいよ」

「レキー!」

 

 その言葉がよほど欣喜したようで、さっそく電気を明後日の方向に飛ばしていた。

 

「へっ、イキのいいポケモンね。けど、ウチのリザードンに電気だけで勝てるとでも思わないことだね。リザードン、かえんほうしゃ!」

 

 リザードンYが空気を吸っては息の代わりに火球を吐き、地上でリザードンYを見上げているレイレイに向けて放つ。

 

「十万ボルト!」

「レーイ!」 

 

 レイレイが拳から電撃を放ち、火球をすべて相殺させる。炎と電気がぶつかり合い、爆弾の爆発に似た轟然たる音と煙を辺りに散らす。

 すると、煙の中からリザードンYが低空飛行でレイレイに向けて口を開いた。

 

「至近距離だいもんじ!」

「かみなり!」

 

 互いの最強技がぶつかり合った。轟音。爆音。黒煙。もうこのフィールドが公園であることを忘れてしまうほど、その言葉がそこにいた人々に想起させた。

 煙が晴れてフィールドの様子が開かれると、上空にはリザードンYが高度を上げて飛んでいた。しかし、その軌道はふらふらとしていた。まるで何かを振り払うかのように――いやそうだった。リザードンYの尻尾にレイレイが両手でつかんで一緒に飛んでいたのだ。

 

「リザードン!振り落とせ!」

「レイレイ、絶対に離さないでね。尻尾をリザードンの体に押し当てて!」

 

 二本の尻尾をリザードンYの体に押し付けると、一気にかみなりを押し流した。

 

「グオォオォ!!」

 

 最強技かみなりがリザードンYに濁流のように流れ込みうめき声を上げると、リザードンYの二枚の羽根が羽ばたかせることを止めて墜落していく。セルピルは勝利を確信した。

 

「よし!」

「まだだ。最後の悪あがきだ!れんごく!!」

 

 ワイスの悪あがきがリザードンYにも伝わり、リザードンYの黒焦げた赤い体が炎をまとって、レイレイをも巻き込んで大火となって落ちていく。それごとが焼夷弾のように、速度を上げながら火を噴き上げて稲妻のごとく落下して噴水の中に沈んでいった。噴水の水がれんごくの熱であっという間に水蒸気と化して、二匹がどうなったかを包み隠した。

 

 数分経ち、水蒸気がようやく晴れると噴水の中から一体這い出てきた

 

「レキ、ブブ」

 

 口から黒い息を吐き出して参った参ったと頭をポリポリ掻いているエレキブルが、空っぽになった噴水から出てきたのだ。それを見てその場にいる人全員がこの戦いの勝敗の結果を察した。

 

「リザードンY戦闘不能。エレキブルの勝ち。四天王二名のポケモンが戦闘不能となったことでアレクサンダー・セルピルチームの勝利!」

 

 まだもう一体ナライが残っていたはずであるが、セルピルはナライを出さなくてよかったと全身の緊張の糸がプツリと切れたかのように体の力が抜けた。ここでレイレイが倒されたら残存ポケモンの数が減り、総計ポイントのわずかな差が出てしまいかねない可能性があるので、三体目を出さずに済んだということで気が抜けたのだ。

 トレーナーポジションでへたり込むセルピルを見かね、ワイスが近寄って手を差し伸べてセルピルを引っ張り立ち上がらせた。

 

「やるじゃん。初本戦入りで完勝だなんてな。フィールドとポケモンの特性を逆手に取る選手なんてなかなかいないから手こずらされたよ」

「いえ、アレクサンダーが私の負担を減らしてくれたおかげです」

 

 セルピルが謙遜を込めて大したことはないと低くみせる。ワイスは喜びを隠すかのように、ちょっと子供にいじわるするような手つきでセルピルの頭をぐりぐりと頭を撫でる。

 

「へん、子供のくせに社交辞令とか船の時からどこか()()()()だと思ってた。ウチもポッピーも大会後で鍛えなおさないとな。もうゴタゴタもないことだし」

「ワイスさん。次の試合の準備をしますよ」

「おう、今行く。じゃあ明日の筆頭とのバトル頑張れよ」

 

 次の試合もあの二人はここで試合をする予定であるからポケモンを回復させるため四天王二人はセントラルパークから一時離脱する。ポンっと肩に手が置かれた。セルピルはコイキングの跳びはねるほど驚き跳んだが、それがアレクサンダーの手だとわかるとすぐ落ち着いた。

 

「セルピル、さっき速報があったよ」

「びっくりした。速報って?」

「テオドール君、セロ君が四天王二人倒したって、ポケモンも僕たちと同じ数だけ残ったって」

「そうなんだ。もしかしたら準決勝セロとぶつかるかもしれないわね」

「……そうか。セロと戦うのには何も思わないの?」

 

 セロが、つぶやくようにセルピルにセロとバトルすることになったことを尋ねる。セルピルはワイスの手でクシャクシャになった前髪を整えて、セロのことを思案する。浮かんだのは、テオドールとセロの戦力であった。テオドールは以前バトルをしたことがあるが、今回の大会でトゲチックを手持ちに入れていることから相当な編成入れ替えが行われている可能性があり、セロも一緒にオリニア急行に乗車していたが強さや中のポケモンまでは把握していなかった。

 

「う~ん。テオドールは手持ちのポケモンを入れ替えているかもしれないし。セロとは長いこと組んでばっかりでバトルとかしていないから、今のセロの手持ちがどれくらいの強さになっているのかが気がかりね」

「そう、戦うことには抵抗ないんだね」

 

 どういうこと?とセルピルが聞き返す前にアレクサンダーはバトルで荒れた地面の土を蹴ってセントラルパークを出て行ってしまった。

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