繰り広げる物語です。
ひたすら平和を貫いてます。
独自の考察やキャラの改変など原作と多少違うところがあるかもしれません。
それでも構わないという人のみ閲覧をどうぞ!
暗い夜、波が打ちつけられる音がよく聞こえる。
そんな夕食後の鎮守府の一角にポツリと明かりが灯る部屋があった。
第六駆逐隊の部屋である。
「トランプやりましょうよ、トランプ!」
夕食に好物が出て、その熱がまだ収まらない雷が言った。
「だめよ、れでぃはもう寝なきゃ。明日だって遠征とか出撃で忙しくなるんだから」
寝巻きに着替え終わり、黒髪をとかす暁が軽く説教した。
そんな
それを電と私は静かに見ていた。
お姉ちゃんになりたい互いが相容れないのは当然であり、この後に喧嘩が起こることはいつものことだったからだ。
「お茶を持ってくるのです」
目の前で起こっている出来事を軽く流す辺り、慣れてきているのだろう。
かく言う私もそうなのだが・・・。
二人の論争が飛び交う中、私は電が淹れるお茶を待っていた。
だが、私は次第に襲ってきた眠気に敗れてちゃぶ台の上で眠ってしまった。
私は悲しかった。
なぜ、そのように思ったのかは分からなかったのだが、その後にぼんやりとしたいくつものイメージが浮かび上がった。
動けない時に遠方で失った大切なモノ
大切なモノの最後を微かな痕跡で報告された時
目の前で一瞬の内に失われた大切なモノ
そして、最後に残った私も失った大切な故郷
そんなことがあったのに私は一歩も動けずにその場に縮こまっている。
そんな状態の私を救ってくれたカレもいつの間にか遠ざかっていく・・・
私の大切なものはいつも遠くに行ってしまう・・・
”不死鳥”の呼び名は・・・伊達じゃあ・・・
「・・・ちゃ、響ちゃん!」
私の名前を呼ぶ電の声にハッと目を覚ます。
辺りを見回すと討論の行く末、互いに肩を組んで眠る二人が見えた。
今まで頭を乗せていたちゃぶ台に置いてあるお茶が湯気を立てている。
そう長くは眠っていなかったのだろう。
「すごくうなされてたみたいなのです」
隣で心配そうにする電の声が聞こえる。
大丈夫だ、と心配する彼女をなだめる。
ふと、気が付いたのは頬が濡れていることだ。
柄にもなく泣いてしまったらしい。
「本当に大丈夫だから。心配なんてしなくていい」
と、二言目に付け加えた。
私が夢に見たあれは恐らく「私ではない私」の記憶なのだろう。
何年も前の今とはまるで形が違う頃の私。
その時の記憶は点々とした物しかないが、覚えてはいる。
そうですか、と不安げに語る電にもそれはあるのだろう。
彼女はそういったことはあまり話さないが。
「暁と雷を起こして今日はもう寝よう、ってさっきまで寝てた私が言えないか・・・」
寝ていたせいか重い頭をポリポリと掻いた。
「そうですね、もうこんな時間ですし」
電が指差した先の時計は十時を示していた。
もうこんな時間なのか、と思い、寝る身支度を始めた。
「一人じゃないですよ?」
服を脱ごうとする手を遮ったのは唐突な一言だった。
それを発した電はまるで母親のような暖かな表情をしていた。
「響ちゃんは一人で何でも抱えようとする悪い癖があるのです。悩んでることがあったら頼ってほしいのです。いくらお姉ちゃんでも、涙を見せてくれてもいいのですよ」
その瞬間体が震えて、消えていたものがまた瞼から溢れ出した。
私らしくもなかったが電に抱きついて静かに泣いた。
その後の記憶はなく、あとから聞いた話だと泣きつかれて再び眠ってしまったそうだ。
時々、電には私たちを助けてくれる包容力を感じてその度に姉としてどうなのか、と考えてしまう。
今回のことで考えさせられ。
もっと彼女たちを信じてもいいのだと。
私は今まで、あの時の夢を思い出して私が前に出て守らなければ、と思っていた。
それこそが私の成すべき役目だと。
でも実際には、彼女たちは強くなっていたのだ。
私は心の底ではきっと信じていなかったのだろう。
だが、今は違う。
あの夢を見なくなった私は毎日彼女たちに呟く。
「Спасибо」と
私の初ケッコンカッコカリ相手でもある響のことを書かせてもらいました。
響にまつわるエピソードというと戦争の最中に姉妹たちに起こった事件がよく取り上げられてますよね、かくいうこれもそれを元にさせてもらったんですが・・・。
勝手な私の中の響は
「大人びているけれど、いくつもの悲しみを背負っている」
というものだったのでハッピーエンド形式で幕引きにさせてもらいました。
あと、響って他の三人に比べて性知識とか豊富そうですよね?
それらの要因でこういった話にしました。
あと嫁、というより私は娘のように感じています。
そっちのほうが合法的ですから・・・多分。
そういった訳で(自分でも途中何を書いてるのか理解不能に陥ったので)ここらでお開きにしたいと思います。
これからも響はもちろん、自分の鎮守府在籍の艦娘のことを書いていく所存ですので
応援よろしくです!
読んでくださりありがとうございました!