プリヤ世界に姉を入れてみた件 作:メルトリリス可愛いよメルトリリス
カーテンの隙間からこぼれ落ちる太陽の光で目が覚める。そして、昨日と同じ病室に居ることに安堵する。
「良かった……。夢じゃなかったんだ……」
士郎やお父さん達と話しているときもこれは夢ではないか。
あの世界に居すぎて頭がおかしくなって見ている妄想の類なのではないかと考えてしまう程に私はあの場所に戻ることが怖かった。
そんな事を考えているとやはり、視界に薄くだが黒い点と線が浮かび上がる。
それを意識して視るとどんどんその色が濃くなっていき、私の視界は継ぎ接ぎの世界になった。
「あははは……。私はやっぱり彼処からは逃げられないんだね……」
黒い点と線の正体。それはあの場所に充満していた『死』その物だ。
どうやら、私はあの場所をイメージするとそれがスイッチとなり死を視ることが出来るのだろう……。
あと、恐らくだがこの体に霊体を視ることの出来る力が元々備わっていたのも大きな要因の一つだろう。
『死』を視る魔眼に変質したとは言えどその力は残っており時折、この病院で亡くなり成仏出来ていない霊が見えるのがその証拠だ。
「っ……。ぐうぅ……」
その状態が1分ぐらい過ぎた頃、徐々に頭痛がしてきて直ぐに無視できない頭痛に変わる。
そして、死の点と線から意識を外すと徐々に視界から消えていくと同時に頭痛が引いていく。
どうやら、あの場所とは勝手が違い『死』を視ると脳に負荷が掛かるようだ……。
まさか、こんな化け物染みた魔眼を習得してしまうとは……人生って解らないものだね。
この際のなので物は試しに今自分が記憶している事を何処まで行使することが出来るのか試してみる。
すると、一般的な魔術師としてはへっぽこだったはずの自分でさえ動揺してしまう事実が判明してしまう。
一応、自分の記憶はほぼ無くなってしまっているが知識は確りと覚えている。だからこそ、自分の異端さが解ってしまう。
「これは……バレたらヤバいね……」
そう、この魔眼の存在を魔術師連中に見付かってしまったら何をされるか解らないのに、私は更に厄介事を抱え込んでしまっていたのだ。
この身は不慮の事故が原因だが未来の自分が英霊化した存在の力を引き継いでいる。さらにはそれを扱う術まで持ち合わせているのだ。
その証拠に以前と変わらないように魔術回路は開けるし、やろうと思えば今すぐにでも干将・莫耶程度ならば投影することさえできるはずだ。
それにだ……なんと元々の魔術回路に加え、更に別の魔術回路まで存在し、合計して倍の54本もある……。
これがバレたら確実に私はホルマリン漬けにされてしまうだろう。
そして、私がこれから先どう身を振っていこうかあれこれ考えていると病院のドアが開き、昨日の士郎と同じく我が妹が飛び込んできた。
「士乃お姉ちゃん!」
プラチナブロンドに近い銀髪を持つ10人中10人が美少女と答える程の容姿を持つ我が妹、イリヤスフィール。明るく元気な私の妹だ。
「あぁ……おはよう、イリヤ。ごめんね、イリヤに心配かけちゃって……」
「ううん!違うの!私があの時士郎お兄ちゃんを引っ張ってなかったら……」
そう言ってイリヤは俯いてしまう。どうやら、士郎と同じように私に怪我をさせてしまった事に対して罪悪感を持っているようだ。
しょうがないな……。妹を慰めるのも姉の役目か……。
私は弱まった筋肉にむち打ち、必死に上半身を起こす。そして、倒れ込むような形になってしまうがベッドの横にいたイリヤを抱き締める、頭を優しく撫でる。
「イリヤ、私は怒ってないよ。士郎にも言ったけど……私はイリヤは無事で心底安心したんだ」
「うん……」
「だから、イリヤももう気にしてほしくないんだよ。イリヤはやっぱり笑ってる方が可愛いしね」
そうして、私はイリヤ泣き止むまでずっとそうしていた。途中でアイリお母さんやうちの家政婦であるセラとリーゼリット(以降リゼ)が入ってくるがこの光景を暖かい目で見られてしまう。特にセラはなんか感極まった表情で涙を浮かべていた。
イリヤが泣きやみ、私の元から離れていく。
「あらあら、イリヤは士乃が起きたらいっぱいお話するんだーって言っていたのに出来なかったわねー」
「ま、ママ?!ち、違うよ!!士乃お姉ちゃんに会えて嬉しかっただけだもん!!この後いっぱいおしゃべりするんだから!!」
流石、アイリお母さん。イリヤを弄る事に掛けては右に出るものはいないね……。そんなからかわれているイリヤは顔を高揚させながら文句いっている。
「士乃お嬢様、おはようございます。士乃さんがお目覚めになられて私は本当に安心しました……」
「おはよー、士乃。目覚めて良かった良かった」
「セラとリゼもありがとう。それに心配してくれてありがとうね」
と、タイミングを見計らいセラとリゼが話し掛けてした。そんな何時もと変わらない接し方に嬉しさを覚えてしまう。
そして、その後は医者と今後のリハビリの計画を聞きにアイリお母さんとセラは病室を出ていき、残されたイリヤとリゼと他愛のない話をしていた。
「でねでね、いっぱいお友達出来たんだよ!」
「そう、良かった……。イリヤ、友達出来るか心配してたもんね……」
と、イリヤが私が眠っていた1年間の事を色々と教えてくれる。リゼ?なんか来客用のソファーで寝てるよ……。
そして、アイリお母さんとセラが医者を連れて戻ってくる。どうやら、説明が終わったのだろう。
「イリヤ……そろそろ帰るわよー」
「えー、もうちょっと居たい……」
「ダメですよ、イリヤさん。士乃さんもお目覚めになったばかりで色々と疲労が溜まっている様ですし……」
流石、セラ。どうやら、私の状態を見抜いているようだ。思った以上に体力が無くなっていたのか疲労は溜まって正直眠いです……。
「みゅ……?もう、帰るの?」
「こら、リーゼリット!あなたはメイドでありながら何ですか!」
「セラ、うるさーい」
昼寝していたリゼも目を覚まし、これまた何時も通りの説教が始まる。
そうして、何時も通りの雰囲気で終始流れていきイリヤたちは帰っていった。そのあとは医者から今後のリハビリを子供でも解るように説明され一日が終わったのであった。
我がカルデアに快楽天ビーストこと殺生院キアラが来ました。
まだ育てきれていないBBやリップ、ヒッジがいるのに快楽天ビーストに使える種火が無いのですが……どうしよう……
C.C.C.であれの実態を知っている身としてはマジで育てるのを躊躇ってしまいますね……。おや、こんな時間に誰か来たようですね。うわっ、おおお前は……や、やめっ……あ、あっーーー
キアラ様に種火もフォウくんも聖杯も全部捧げます……(虚ろな表情)