インフィニット・ストラトス-過負荷寄りの人間と悪平等な人外- 作:佐狐-サコン-
とりあえず、一話目です。更新ペース、鈍いです。
アリバイブロック、誤字でしたね。あれ、なんて読むんですか?
気が付いたら、真っ白な空間にいたというありきたりな転生展開などなく、夕暮れの教室の中にいた。教卓の上に一人の少女?が腰を掛け、その目の前の机に俺は座っていた。腰まで伸ばす茶色い髪を首元と腰のあたりで黄色いリボンのようなもので結ぶ、学生服を着た少女は俺のほうを見たまま何も話さない。…はて?この少女、なんかの漫画で見たような気がするような?
「こんなところに人が来るなんて珍しいね。僕が呼んだわけでもなく、自力で来るとは尚珍しい」
「あぁ、思い出した。めだかボックスの安心院なじみだー。すげー、本物が目の前にいるだなんてー。あれ、11巻くらいまでしか持ってないんだよねぇ。ちょうど、出てきたところしかしらねえ」
「おや、僕を知っているのかい?僕を知らないだろう人間がいる次元にこれを作ったはずなんだけどね。まぁ、いい。僕のことは知っているようだけど、自己紹介をさせてもらおうか。僕は安心院なじみ。親しみを込めて、安心院さんと呼びなさい」
漫画で見たそれが目の前にはいた。7932兆1354億4152万3222個の
簡単に言えばチートの塊が平々凡々の俺に一体何の用があるのだろうか。世界に飽きて、誰かに押し付けるのも飽きて、決して変わらない日常に飽きて命を絶った俺に。
「君は自ら命を絶った。それ自体は正直どうでもいいんだ。しかし、
「あー、そういえばそんな名前でしたね。気にせず使ってたんで、そもそも名前なんかに興味なんてありませんし、使い勝手もよかったんで。嫌なことがあっても、楽しいことがあっても、命の危険があっても、非凡な世界に入り込むことになっても、痛いことがあっても、家族がいてもそれら全てを他人に押し付けられるからよかったんですねぇ」
現在も、溜まっているだろうストレスをどこぞの知らない誰かに押し付け続けている。原作の彼は劣等感を抱いてるとかって言ってたけど、劣等感も優越感もくだらなくない?過負荷のスキルを持っているけど、使い勝手もいいし、そもそも他人なんて興味がないし…。俺のいらないものを押し付けるだけの物に過ぎなかったからな。人間じゃなくても物体や空間にも押し付けられていたから、人間が絶滅してもそこら辺の建物なんかにも押し付けられる。俺が死のうと思わない限り、死ななかっただろうね。
「さて、君には僕と一緒に別の世界に行ってみないかい?」
「え?」
「最近はいろんな世界に旅行に行っているんだ。でも、さすがに一人での旅行も飽きてきてね。誰か
インフィニット・ストラトス…っか。そういえば、へんな機械で空を飛ぶことができるようになるんだっけ?そういえば、十七年の人生の中で一度も空を飛んだことがなかったっけ?そもそも地上から足を離した記憶すらないや。なら、一度くらいは何かに乗って空を自由に飛ぶってのもいいかもしれないな。
「んじゃ、早速行こうか」
「ノリノリで結構。早速行こう…その前に、君に僕からプレゼントだよ」
「ん?何…って、ムグッ」
彼女から突然キスをされた。濃厚なやつ?まぁ、『
「…ぅん。これで君には僕が持つ過負荷系スキルを数個と『
「ありがとう、安心院さん」
「僕のことは親しみを込めてなじみと呼んでくれ、霧弥君。それじゃあ、早速行こうか。ほら、僕の手をつなぎな。おいて行かれるかもしれないぜ?」
なじみの手を握ると、小さく狭い教室ではなく、広く青い海の上に俺たちはいたのだった。…ここが『インフィニット・ストラトス』の世界か。この始まり方、まるで『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』の世界のようだよ。
とりあえず、これから来るだろう衝撃をそこらへんにいる誰かに押し付けることを決めながら、近づく海面を見つめるのだった。