弟はマのつく自由業、私はメのつく自由「いえいえ、王たる夫に永久就職です!!」 作:紗代
そのためにも何としてもおじさんとの和解をさせておかねば!!
次の日の朝早く。桜ちゃんが起きてくる前に意を決した雰囲気の雁夜さんが私の元を訪れた。
「あのさ、あれから色々考えたんだ。」
「うん」
「やっぱり時臣のことは許せない。でも、そうだな、一発殴るくらい。いや、桜ちゃんと葵さんの分も含めて三発殴るので済ませることにした。そもそも葵さんから養子に出されたことは聞いてもなぜ桜ちゃんがウチに来たのかっていう理由を聞かずに先走った俺にも落ち度はあるだろうし、でなんだけど、その、シールダー」
「はい?」
「今まで散々なこと言って、悪かった。俺たちを治してくれたのにお礼も言ってなくて」
「いえ、いいんですよ。あなたが桜ちゃんを守ろうとした。それは保護者としても人としてもとても尊いことなんですから。もし桜ちゃんが遠坂を選ばなかった場合、あなた以外に保護者の適任者はいませんしね」
「はは、ならいいけどな・・・それで、俺の願いは「桜ちゃんの幸せ」だ。俺たち大人が本来叶えてやらなきゃならない、これからのあの子の未来に願うべきこと。そのために、シールダー、俺に力を貸してくれ」
雁夜さんは頭を下げた。ああ、ほんとはこんな風にある程度礼儀を弁えた奥ゆかしい人だったのだろう。桜ちゃんのことも含めどれほどこの家の環境が良くないのか間桐家の闇を垣間見た気がする。
「もちろんですよ!これからよろしくお願いしますね、マスター!・・・・・・・となるとあれは邪魔ね」
「ありがとう、シールダー・・・・てなにか言ったか?」
「いいえ、なにも。じゃあ願いというか目標も決まったことだし、さっそく修行に移りましょうか」
「修行?」
「はい。回路があっても使えないことほど危険なことはありませんから。魔術の基礎と応用。ある程度戦えないとあなたも桜ちゃんも生き残れませんし嫌だとは思いますけど」
「いや、桜ちゃんを守れるならなんだってする。お前の足手まといにもなりたくないしな」
「・・・ありがとうございます。じゃあ時間もないのでこの部屋を疑似神殿に作り替えて精神と時の部屋みたいな時間の経過のところにします。準備ができたら二人で来てくださいね」
てきぱきと今後のことを決めていくと「そういえば」と雁夜さんがふと気が付いたように声を出した。
「シールダー、おまえの真名まだ聞いてないんだけど」
「え、言ってませんでしたっけ?私の名前はイノリ。古代メソポタミアの王・ギルガメッシュの王妃です」
その瞬間、雁夜さんはフリーズし桜ちゃんが探しに来るまでそのままだった。
まあフリーズしようがなんだろうが修行するのは決定事項だけどね。
というわけで、「イノリのパーフェクト魔術教室」始まるよー☆
具体的な修行シーンの予定はないです。単にチルノのパロさせたかっただけ。
イノリちゃんのギルガメシュ叙事詩はかなり有名です。