弟はマのつく自由業、私はメのつく自由「いえいえ、王たる夫に永久就職です!!」 作:紗代
ただイノリちゃんは全ての章に登場させるつもりはないのでかなりすっ飛ばしての話になると思います。
それ以外にもカルデアの短編とかイベントとか幕間の物語とか書いてみたいなあ・・・という希望。
きっかけ?聖杯に縁があったからじゃないですかね?
意識が覚醒する。
体の体表が熱さを感じ取る。
鼻が燻臭さを嗅ぎとる。
目を開けると―――――――そこは地獄だった。
「と、ここはどこかな・・・・ユキー、お願いできる?」
こくりと頷くようにしてユキは猛スピードで走り出すと数分後、大体散策し終えたのか戻ってきた。
「ありがとう、じゃあ共有」
ユキの額に自分の額を合わせてユキの経験や記憶を共有する。
「――――――――――――なるほどね、ここは冬木市か」
この世界の冬木には生命と呼べるものは一つも存在していない。いるのは亡霊や黒化したサーヴァントのみ。
「原因は――――いや、そんなこと言ってる場合じゃないか。それよりもこれから来る子たちを見に行ったほうがいいのかもしれないな」
だってここはまだ始まりの序章みたいなものなんだし。黒幕はいないうえその使い魔みたいなやつも来たはいいけど隠れてるみたいだし。
というかそれよりこの世界の規模が小っちゃくてそのうえ不安定なせいか脆そう。いや、確実に脆い。この調子だとあと何日、あと何時間持つのかな・・・・。まあ、そんなこと考える前に第一村人・・・ならぬ第一漂流者たちと合流しないとね。下手すると時すでに遅しで全員殺されておじゃんになってBADエンドなんてことになりかねないし。そうなると場合によってはこの世界がループしちゃうなんてこともあり得る。見つけて助けるかどうかはその時になってから考えよう。漂流者さんたちの方にある「盾」はそんなにやわじゃないだろうから。
「人理、かあ・・・黒幕も随分思い切ったことをしたものだね、まったく」
人間に対する姿勢は回りまわってツンツンでデレをひた隠しにしちゃってるけど、嫌いなところをたくさん言えるならそれだけよく見てるっていう、裏を返せばれっきとした人類愛になるんじゃないのかな?正義とか世界平和に固執するまっくろくろすけで目が死んでるどっかの誰かさんを思い出すね!あはは!!
恨んでるわけじゃないけど令呪使われたちょうど次の日にギルとデートする約束してたんだよ?そしたら、ねえ?
・・・・傷痕が疼くぜ(※傷痕残ってない)。
思い出したら聖杯に対してもちょっと腹が立ってきたのでいざという時、漂流者の人たちと会わなかったときのためのプランを考えておこうと思う。
そう、名付けて「メリーさんごっこ」あ、間違えた「定時連絡作戦」である。内容は簡単。聖杯とそれの所有者に某都市伝説のごとく定期的に頭に直接話しかけるのだ。ちょっとした嫌がらせである。
「さて、そうと決まれば行くか!」
とりあえず聖杯のところへ行ってきます☆