【凶狼】が闇落ちしたのは間違っているだろうか。 作:ほしぞら
テストがおわりました(ダブルの意味)
ちょっと今回あれですがどうぞ、!
今回はリーネちゃんのはお休みです()
__……いったい、何れだけの間、無音だったのか。
数時間にも思える沈黙を挟み、アイズは遂に口を開いた。
「……ありがとう、ございます」
その言葉に、馬鹿みたいに安堵して、体から力を抜いた。
そして__
「けど、」
「ッッ!?」
思いきり振るわれた少女の腕に足を払われ、体がかしぐ。
あわてて建て直すも、その時にはアイズはもう立ち上がっており、ベートは犬歯をぎしぎしと鳴らし、彼女に鋭い視線を向けた。
「なんのつもりだ、アイズっ」
「……けど、私にとっては、ベートさんも、【ファミリア】です」
「……だから、なんだってんだ?」
__それがなんだと言う。良いから、早く此処から消えて、そうして生きて帰ればいい__。
少女の真意を理解できず、何より理解を拒んで、毒を吐いた。
胡散臭そうに睨み、本当に甘くなったなァ、と嘲笑う。
対して少女は、悲しげに眉を寄せ、悲壮な表情で唇をぎゅっ、と噛んだ。
「あの日も、貴方はそう言いました」
激情を、少しずつ。
ほんの少しずつ、言葉に乗せて流していく。
「【ファミリア】だからなんだ、そう言って、ベートさんは歩いて行きました」
自分が飲み込まれないように。
目の前の青年を、飲み込んでしまわないように。
「置いていかれた私達の気持ちを、見ないままで、行きました」
今にも泣きそうな、そんな目でベートを見詰めて。
本心を、溢した。
「私達は、ベートさんに帰ってきて欲しいです」
それを聞いて、ベートは一瞬硬直する。
そして、口端を吊り上げた。
あからさまな嘲笑、そのまま侮蔑の言葉を吐こうとした口は、数度開閉をしたが音を発しなかった。
「ベートさん、帰りましょう……?」
随分と成長した少女が、手を伸ばす。
淡く微笑んで、目の前の青年を見上げる。
金色の長髪を揺らして。
兄を待つ妹のように。
大人しく優しい幼馴染みのように。
隣に並んだ彼女のように。
「____!!」
その表情を見た瞬間、青年は彼女の手を叩き、離れた。
連鎖するように感情が、脳の奥からごぽごぼと沸き起こる。
青年は驚く少女を置き去りに、逃走した。
▼▼▼
「…………くそっ」
メタルブーツで床を蹴り、遠くへ遠くへとかけた。
固い音が響くなか、狼の悪態が口をついた。
「くそが……くそがっ、くそがっ!」
癇癪を起こした子供のように、壁を思いきり蹴る。
アダマンタイトの壁は凹みもしないが、何度も蹴りつける内に、靴を伝わり響く衝撃に、冷静さを取り戻していく。
額を抑えて、目を軽く閉じた。
__こんなときに思い出すのは、先程のアイズの表情、そして【ロキ・ファミリア】にいた頃の記憶であった。
閲覧ありがとうございました!
前書きの通りお休みです~;;