【凶狼】が闇落ちしたのは間違っているだろうか。 作:ほしぞら
1年経ってないと気付き今更ながらにちまちま書き出しました……いやほぼ1年経ってるんですが。まぁそれはさておき覚えていらっしゃる方がいましたら嬉しい限りです。
今回は番外編もとい書いていない間のifみたいな気楽なベートさんです。これからストーリー進められるように頑張ります……(白目)
「……これでよし、と」
買ってきたペンキで書きなぐった文字は、所々掠れていたが読めないことはなさそうだった。バルカに殺されるぞ、と横で揶揄うヴァレッタにイラついて残りのペンキをぶちまけたい衝動に駆られた。というかぶちまけた。
「「………………」」
両者、共に見あって動きを止める。そして、共に襟に近いファーを掴んだ。ヴァレッタは猟奇的な笑みを浮かべこちらを睨んでくるが、ベートは何の悪びれもしない顔で筆についていたペンキも彼女の体に擦り付ける。
「いい加減やめろ【凶狼】ォ!?」
「お前怒ったらすぐ二つ名で呼ぶよな」
ほとんどつけ終わったところで全身の力を使って壁に投げつけられる。幸い距離はあったので空中で体勢を整え無事に着壁、軽く蹴って着地。殺すぞ……、と唸るヴァレッタにぷふぅと嘲笑を零して煽る。あからさまに感情を高ぶらせる女に、ベートはゲラゲラと久しぶりに腹を抱えて笑った。
「ホントふざけんなよ……着替えてる時間ねぇんだから」
「どうにかしろ。ほら、水魔法使える女居ただろ、タナトスが連れてきたやつに」
「彼奴のレベル考えて物言えよ……水浸しになった廊下見て悲鳴あげるぞ、バルカが」
「押さえつけんのは【闇派閥】の下っ端だろ」
「クズが」
「お前が言うな」
再び視線がぶつかる。が、真っ黒なヴァレッタを見てベートが鼻で笑う。躊躇いのない蹴りが飛んできた。後ろに下がり避ける。続けて拳が迫る。籠手で流して代わりに鳩尾に拳を沈め__ようとしたところでヴァレッタによる苦し紛れの頭突き。第一級冒険者の頭はもちろん石頭だ。脳震盪を起こしそうなまでの強い打撃に2人揃って蹲った。
「楽しそうだねぇ、ヴァレッタちゃん、ベートちゃん」
「「どこがだァ……!?」」
一回り年が離れた相手とガキのように喧嘩する様を、いつの間にかやってきたタナトスがカラカラと笑う。未だ痛みに呻く2人は苦しげな声で反論した。
「あれ、違った?それじゃあ仲良しだね」
「「ぶっ殺すぞ!!!!!!」」
「わぁ元気」
2人が本気の殺気を飛ばしてもタナトスは笑みを崩そうともしない。実際に死ぬ__もとい天界に送還されてもいいと思ってそうだ。ぐるぐると野犬のように唸る2人に近寄ってきては後ろに周り背中を押した。
「そろそろ中に入ってね。そろそろ聞こえるでしょ」
「……」
言われてベートが耳を立てれば確かに。索敵範囲のギリギリ、水路外から何人もの足音が聞こえてきた。入ってくるまでにまだ余裕はあるだろうが、ベートが任されている仕事はかなりある。入るぞ、とヴァレッタを促し扉の鍵を開けさせる。
中からバルカの怒りの咆哮が聞こえたが耳を倒して聞こえないことにした。
あ"り"か"と"う"ございました久々の更新に更新の仕方を忘れてました。
せめて月イチとは言わずとも半年に1回はあげたい所存です。文量も多くは無いですしね(大声)
思い出した頃に更新になるかもしれないので気長に見てもらえると嬉しいです