【凶狼】が闇落ちしたのは間違っているだろうか。   作:ほしぞら

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べーとさん………ツンデレツンデレにっこにっこで騒がれましたね。

尊いです。


二人の怪人と躊躇の欠片と。

青年が水晶の置かれている部屋から出ると、すぐ、嗅ぎなれた匂いが鼻に着いた。

 

カツカツと鳴らしていた足音を止ませ、相手が出てくるのを待つ。

響くのは布擦れの音と微かな呼吸音のみ、足音を出さないままに、その人物は現れた。

 

「鍵はお前か、エイン」

「……アァ」

 

短い返答と共に、仮面に覆われた顔を縦に小さく振る。

それで終了した会話を置き去りに、彼__エインは【ロキ・ファミリア】が奥にいる扉へと、足を進めた。

 

その背中を無言で見送り、自身はまた歩き出す。

 

「……狼人」

 

その背中に、声がかけられるまではそれほどもかからなかった。

「……なんだ、化物女」

「お前は『アリア』の元仲間なんだろう。下らない情で、見逃す等と言う行為をしたときには…わかっているだろうな」

 

赤髪の怪人__レヴィスがその緑眼を細め、問うてくることに一瞬だが青年は目を見開き__そして、すぐに嘲笑に頬を歪めた。

 

「ハッ、テメェもそんな心配すんだなァ」

「…当たり前だ。アリアは私が殺す。それを邪魔される可能性があるなら、排除するになんの躊躇もない」

「おー、言うじゃねぇーか。それで逃がした時のテメェの面は、抱腹モンだろーなぁ?」

 

端から見れば軽い言葉の投合、但し、意味には生温い感情は込められていない。

「殺すぞ、狼人」

「殺れるモンなら殺ってみろっての。……ま、今は無理だろうけどなぁ」

 

彼に対し、殺意を滲ませる彼女も気付いたのだろう。

仮面の人物が向かった場所__『アリア』達が居る、扉の方向へと、感情の矛先を変えた。

 

「雑魚共も、来てるみてぇだな」

「関係無い。ただ、アリアを殺すだけだ」

 

狼耳に届いた多くの足音に、呆れたような言葉を漏らす。

 

その隣でまた殺意を溢れさせる赤髪の女に、狼人の青年はちらりと琥珀の瞳を向ける。

 

その時には、彼女はヴァレッタに指定された場所へと足を進めていた。

揺れる血のような髪を見詰め、吐息をつく。

 

その溜め息を残し、青年も足を動かし出す。

__これから始まるのは元の仲間との闘争。

だと言うのに、何の感情浮かばない琥珀色は、ただ前を見据えていた。

 

          ▼▼▼

場所は代わり、人造迷宮『クノッソス』上層の一つの広間。

ダンジョンの物を準えて造られた正方形の空間。

唯一繋がっている正面の通路、上り階段の奥には暗がりだが確かに道が続いているのが見えた。

左右の最硬金属の『扉』が、酷く窮屈さをかもし出している。

 

「……広間に似てる」

 

零れた猫人の少女の呟きは、無機質な空間に反響し、溶けていく。

不気味なまでの静寂に包まれ、何か言おうとした女戦士の妹の口が、何度も開閉を繰り返す。

ついには動きを止め、静かに耳を澄ませた。

 

「………」

 

動きを止め、静かに疼き続ける親指を見詰めていた小人族の首領は、静かに視線を持ち上げた。

それと同時、アナキティの耳が鋭く立ち上がった。

他の獣人の団員達も同様の動きを見せ、視線を奥の通路へと集中させる。

 

そこからは悠然とした足音が響き、まもなく一つの影が姿を現した。

 




題名詐欺とか言わないでください()
躊躇したら闇落ちとかいえねっと思ってあわてて文章を大きく変えたバカですけど何か問題がありますか?ありません(自己完結)

閲覧ありがとうございました。
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