ソードアート・オンライン 緑の何でも屋   作:カエル帽子

11 / 11
お待たせ致しました!やはり大体二週間に1話更新というペースになりそうです。読者の皆さん、これからもよろしくお願いします。


楽しい?お宝大捜索!

隠しエリア。解放条件は上のエリアの解放だったりクエストクリアがキーとなったり様々だが、共通として他エリアより敵が強いのが常だ。

とはいえ俺もフィリアも60層クラスのモンスターなら遅れをとることは無い。フィリアも聞いたところ、ついこの間70レベになったという。ついでに言うと俺は77になった。なので、依頼人を守りながら戦う必要が無く、カイトよりも頼れる相棒でもあるため、いつもより気楽に行けると、そう思っていた時期が私にもありました。

 

「うおおおおぉぉぉぉおおおお!!!!!???」

 

「わぁぁぁぁあああぁぁぁぁ!!!!???」

 

現在何をしているかと言うと、全速力で後ろから転がってくる大岩から逃げている最中だ。走れど走れど一本道で、坂でも無いのに岩は転がり続けている。物理法則どこいった!?あぁ、ここゲーム内でしたね。

 

「おまっ!なんだってこんなベッタベタな罠にかかるやつがあるか!?床の色変わってただろうが!?」

 

「しかたないじゃん!こういった狭い場所なら壁から矢とか来るかな?とか思うでしょ!?」

 

「だからって気をとられすぎだバカっ!何が「罠感知に反応あるわ(キリッ」だよ!バカなの!?」

 

「だったらアンタも一言何か言ってくれてもよかったじゃない!気づいてたなら言ってよ!?」

 

「あんな見え見えの罠を堂々と踏むとは思わなかったんだよバカっ!」

 

「ちょっと!?さっきからバカバカ言い過ぎだよ?!それにバカって言う方がバカなんだからね!?」

 

「小学生か!?今時そんな罵倒なんざ流行らねぇよバカっ!」

 

「あー!またバカって言ったぁ!」

 

ガタンっ!

 

「「えっ?」」

 

なんか後ろから変な音が聞こえてきたので言い合いをやめて、二人揃って大岩を見てみる。

 

「ゴロゴロゴロゴロゴロゴロっ!!!」

 

「ちょっと!?なんか加速してないこれっ!?」

 

「目の錯覚だと言いたいがマジで加速してるわこれぇ!?」

 

冗談じゃなねぇ!さらにペースアップだ!こんなベタな罠で死ぬのはごめんだぜ!

と、ふと気づく。だんだんフィリアが遅れていってる?

 

「だ、だめ、限界、ちかい...!」

 

「しっかりしろ!たぶんあともうちょいだから!」

 

「で、でも...!」

 

さらにフィリアのペースが遅くなる。このままじゃホントに大岩に引かれてしまう。やるっきゃねぇか。

 

「あぁもう、しょーがねぇなっ!!!フィリア!」

 

「え、何を、きゃっ!?」

 

少しペースを落としてフィリアに近づき、右手をフィリアの背中から右の脇の下に回して強引に少し浮かす。左手は膝の後ろに回して一気に掬い上げ、フィリアを抱える。

 

「えっ!?あのっ!?ちょ!?」

 

「口閉じろ!舌噛む!」

 

「...!!」(コクコク)

 

「よし...うぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

俺は一気にトップスピードでダンジョンを走り抜ける。敏捷寄りの俺のスピード舐めんな!

 

「ん、お!?ゴールだっ!」

 

「ほんとっ!?」

 

一直線の道の先に、人が出入りできるぐらいの大きさの部屋の入り口があった。扉もついてないから飛び込むことができそうだ。

 

「間に合えぇぇぇぇ!!!!」

 

俺が部屋に飛び込むと同時に後ろから物凄い音と衝撃が響いた。

 

「はぁ...はぁ...止まった、のか?」

 

「...そう、みたいだね。」

 

おそるおそる部屋の入り口を覗きこむ。壁に当たって大岩が粉砕したのだろう、瓦礫の山が出来上がっていて引き返すのは無理そうだ。

 

「あ、あのさっ!」

 

別の道探さないと帰れないなぁ、とか考えてたらフィリアから声があがる。

 

「その、そろそろ降ろしてくれないかなぁ、って。」

 

顔を真っ赤にしたフィリアの顔が目の前にあった。頭下げたら顔がくっつきそうで、

 

「あ、そ、そうだな!?わ、悪い!」

 

とっさの行動だったとはいえ女の子をお姫様だっことか、何やってるのよ俺!?

フィリアをゆっくり降ろす。が、お互いに顔を背ける。

 

「と、とりあえず、休憩しようか。さすがに疲れただろ?」

 

「そ、そうしようか、うん、そうしよう!」

 

部屋は正方形で結構広い。どうやら敵のでないセーフティエリアのようだ。あの罠の後にモンスター部屋につなげるほど、ゲームマスターは鬼畜では無かったらしい。

 

「...。」

 

「...。」

 

しかし気まずい。ホント気まずい。こういう時何て声をかけるべきなんだ?女の子ってこうゆうの憧れてるとか言うけれど、俺みたいなのがやっちゃって怒ってないだろうか。と、とりあえず声をかけてみよう。

 

「な、なぁフィリ」

 

「ごめんね。」

 

と思ったらフィリアから謝罪の言葉がとんできた。

 

「私、また助けられちゃった。あの時みたいに何も出来なかった。」

 

「...。」

 

「今度こそっ!って頑張っても、迷惑かけてばっかり。私ってダメだね、いつも足手まといだ。」

 

体育座りで顔を膝に乗せたまま喋るフィリア。まだあのときの事、気にしていたんだな。巻き込んだのは俺の方だと言うのに。

俺は膝を抱えて座るフィリアの後ろにしゃがむ。そして右手を振り上げて、

 

思いっきり頭にチョップしてやった。

 

「いったーい!なにするのさ!?」

 

「斜め45度で綺麗に叩いたら、その考えも治るかなーって。」

 

「私を一昔前のテレビ扱いしないでよっ!?それより治るって何!」

 

「そんなもん、お前が足手まといってやつについてだよ。俺がいつ足手まといなんて言ったのさ?」

 

「でも!私はあぅっ!?」

 

何か言おうとするフィリアの頭に力強く手を乗せて黙らせる。

 

「いいかフィリア。あの時も言ったが、あの状況で動けるやつなんて普通いねぇ。いたとしたら、そいつは異常者だ。だから、お前が気に病む必要なんかねぇのさ。」

 

それに、と俺は続ける。

 

「あんなのを目の前で見せたってのに、フィリアは俺とこうしてパーティ組んでくれてフレンドにまでなってくれた。感謝こそすれ、足手まといなんて絶対に言わねぇよ。」

 

「...。」

 

フィリアの頭から手を離す。

 

「俺には出来ないこと、フィリアはできるじゃないさ?罠関知とか罠解除とか。俺なんて一人でダンジョン散策してた時は全部力づくでねじ伏せるしかなかったし。フィリアがいてくれて俺は助かってるよ。」

 

宝箱を開けた瞬間、出入り口の扉が閉まりモンスターが部屋に溢れることが何度会ったか。一年前ならともかく今は絶対やりたくないな。

 

「...私は役立たずなんかじゃないの?」

 

「あぁ。役立たずなんかじゃない。」

 

「...そっか。ありがと。」

 

礼を言ってきたと思ったら急に立ち上がって伸びをするフィリア。

 

「んー!よしっ、休憩終わりっ!さぁいこっか、マナス!」

 

振り返るフィリアの顔は、陰なんて一切感じない満面の笑みで。

 

「...。」

 

「マナス?どうしたの?」

 

「い、いや、何でもない。ほら、行くんじゃなかったのか?」

 

ちょっと可愛くてドキッとしたとか絶対言わねぇ。恥ずかしすぎる!

 

 

 

 

 

数分後

 

「きゃああ!?マナス助けてぇ!」

 

「...持ち上げすぎたかなぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに奥へと進むと、また広い部屋にでた。

 

「どうやらここが最奥のエリアみたいだな。」

 

「そうだね...罠感知には何も反応がないけど。」

 

「索敵には反応があるわけで。」

 

「それは見たらわかるよ、間違いなくあれじゃない。」

 

フィリアの言うあれとは、部屋の中央にいる五メートルぐらいはあるだろう大きな人形の石像が一体。まぁ間違いなくゴーレムだな。

 

「ねぇ、あのときの事思い出さない?」

 

「あぁ、俺もちょうど思い出したよ。初めて会った時もこんな状況だったな。」

 

「ちゃんと覚えてたんだ。悪鬼羅刹の時のことだから忘れてると思ってたよ?」

 

「一人で隠しエリアに入るどころか、一つの宝箱を欲しいがために、たまたま通りがかった俺に協力求めるようなやつのことなんて、そうそう忘れるわけないだろうに。」

 

あの時は自分の耳を疑ったな。ボスを倒すならまだしも、宝箱を守る敵に対して協力してなんて。

 

「私はトレジャーハンターだよ?目の前にお宝があるのに簡単に諦められるわけないじゃない。」

 

「さいですか。それで今回はどうするのさ?」

 

「そんなの決まってるじゃない。」

 

そう言うとフィリアは腰の短剣を引き抜き構える。

 

「あの時と同じように、お宝を頂くだけだよ!」

 

「おっけ。開幕は任せてもらおうか!」

 

俺たちが近づくと同時に石像が動き出す。近くで見ると迫力あるなぁ。まぁ、この前の剣虎ほどじゃないけど。

俺は刀を抜かずに構えをとる。これも前と同じ。あの時と同じ抜刀術で幕開けだ。

 

「さぁ、始めるとしようかっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「この一撃で...沈めっ!」

 

「!!!!!??????」

 

俺の抜刀術の一撃で声にならない悲鳴をあげながら、体をポリゴン片へと変え、消えていった。

 

「ふぅ...やっと終わったぁぁぁ!!!」

 

刀を一度右に振り、バトンの要領で一回転させ鞘にもどし、両手を思いっきり振り上げ天井に向かって吠えた。

 

「や、やったあぁぁぁあ!マナスっ!」

 

フィリアが喜びながら右手を挙げて走ってくる。俺も右手を挙げてフィリアに近づいていって、思いっきりハイタッチした。

 

「うぅ~、マナス思いっきり叩きすぎだよっ!」

 

「お互い様だ、フィリアも随分と強くやりやがって。」

 

文句を言いながらもお互い笑顔でやり取りをしている。ボスを倒せたことが、こんなにも嬉しいことだったのは、いつ以来だろう?

 

「でもまさか、こんなに時間がかかるとは思わなかったよー、私達どれぐらい戦ってたのかな?」

 

「んーっと、大体二時間ぐらいだな。誰だよ、あの時と同じ、みたいなこと言った奴。あれでフラグ建ったんじゃねぇの?」

 

「し、しかたないじゃん!ちょっと思い出したから言っただけだもん!それに、あの時と同じように対処しようとしたのはマナスも同じでしょ!?」

 

そう言われるとちょっと困るな。ここは素直に謝っておくか。

 

「うっ...すいませんでした。」

 

「よろしい。それじゃ、お宝を頂いちゃおうか!」

 

フィリアの視線が部屋の奥に向いたので、俺も視線をそっちに向ける。

 

石像を倒したことで、宝箱が一つ、新しく出現していた。

 

「さーて、今回はどんなお宝ちゃんがでてくるかなぁ~♪」

 

この瞬間だけはホント別人に見えるよなこの人。

 

「良いものがでなかったら、アイテム壊そうぜ?」

 

「ちょっと!?それは駄目だからねっ!」

 

「冗談だ。まぁ憂さ晴らしにダンジョンのモンスター殲滅してくるから。」

 

「...それもできたらやめてくれないかなぁ。」

 

むぅ、そしたら俺は何で憂さ晴らしすればいいんだよ。困るぜ。

 

「ん!トラップは無いみたい!それじゃ開けるよ!」

 

フィリアが宝箱を開け、中身が手の上に現れる。

 

「これは、刀?」

 

「おぉー、これは当たりじゃない?」

 

でてきたのは刀だった。鞘に納まってるから刀身は見えないけど、苦労した分だけの能力はあると俺は思っている。

 

「なぁ、この刀のステは?」

 

「あぁ、うんえっとね、これは」

 

「ふわぁぁぁ。よく寝たぜぃ。」

 

「「へ?」」

 

本日2回目、フィリアと声が重なった瞬間だった。

 

 




少しフィリアの動画を見直していたのですが、改めて感じたことは、

フィリアは可愛い。

ということでした。

次回、喋る刀さんの登場です。読んでいてわかる方いるかもしれませんが、オリキャラの半分は他作品のキャラをイメージして作っています。ただし、関係性とかはまったく無い設定です。ご了承下さいませ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。