シリカの案内でNPCと会った俺たち。シリカから聞いたのと同じ話を聞き、無事クエストを受諾した。
予想外だったのは花を取りに行くダンジョンがこのクエスト限定の特別ダンジョンだったこと。
こういう場合、同じ層の敵よりも少しレベルの高いやつが出ることが多い、のだが。
やあぁっ!
シリカの気合いの入った声と共に化け物植物はポリゴン片となった。
最初はモンスターの強さを測るために、気合いいれて俺が刀スキルをかましたところ、一撃でポリゴン片となり消え去った。
「え、えぇ~。」
せめて俺のあとに続いて攻撃する手筈のカイトにまで耐えてほしかった。結構覚悟決めてた分とんでもない肩透かしである。
思っていたよりモンスターが弱いことがわかった俺たちは予定を変更。全力で攻略からシリカのレベリングも兼ねて進むことにした。
POPしてくる敵はどいつもこいつも化け物植物ばかり、自分の身の丈よりも2倍は大きいんじゃないだろうか。
そんなモンスターの攻撃を俺とカイトで軽くいなして止めをシリカが行う。
経験値はパーティの場合、ダメージを入れた分だけ多くそのプレイヤーに入るため、これが一番効率がいいのである。
「マナスさんとカイトさんはいいのですか?」
と言われた時に
「俺はレベル70だし、カイトも60は越えてるだろ?」
「今62だ。だから気にせずレベリングといこうぜ。」
と言ったら物凄く驚かれた。
「あ、やった!レベルアップです!」
「やったな!」
レベルアップしたシリカに俺は素直に賛辞を送る。対してカイトは、
「ハイタッチ、カモーン!」
と、かなりテンションが高い。ここまではよかったんだが、
「胸に飛び込んでおいで~!」
と抜かしたので俺が顔面にグータッチで答えてやった。もちろんシリカは苦笑い。
「あの~ホントにいつもどおりなんですか?」
「あー、ちょっといつもよりテンション高いかも。シリカがいて舞い上がってるんだろうなぁ。多目に見てやってくれ。」
普段とは違う人たちとパーティ組むことは俺もカイトもなかなかない。テンションが上がるのも無理はないだろう。
それが女の子ともなれば尚更だろう。
...そういや俺も気合いいれてたっけ、案外俺も楽しんでるのか?
と、気を緩めてしまったため、シリカの真後ろからの敵のPOPに反応が遅れてしまった。
「シリカ!後ろだっ!」
「えっ?きゃああぁぁ!!!!」
シリカ無事...かっ!?
真後ろに現れたのはハエトリグサの化け物。その蔓がシリカの片足に巻き付き空中に宙吊りにした。
俺が言葉につまったのは、シリカがスカートを掴み、裾が重力落下するのを阻止しているからだ。
つまりはその~、見えるかもしれないわけで。
「マ、マナスさ~ん!カイトさーん!助けてくださーい!」
カイトも同じことを思っているのだろう、助けようにも顔を敵に向けられず武器の狙いが定まらない。
かといってこのままなわけにはいかない。最悪な状況になる前に打破しないと!そんな考えに至った俺は、
(ごめん、シリカ!)
心の中で謝ったのち、ハエトリグサに一気に詰め寄り刀を一閃。ハエトリグサはポリゴン片となる。
触手から解放されたシリカは地面に落ちる前にカイトがキャッチしていた。
すぐに地面に下ろした辺り状態異常云々はなかったらしい。
シリカ無事か!?
と声をかけてみるが、返ってきた言葉は予想と違うものだった。
「...見ましたか?」
と。その問いに俺は、
「...見ていない。」
と。
それ以上は言えなかった。横で嘘だぁとか言ったやつに敏捷力の乗った蹴りをかます。
ポイントまではあと少し。俺たちは深い森を歩いていく。
特別ダンジョンの森を歩き始めて一時間、指定ポイントらしき開けた場所にでる。
「あ、あそこに花がありますよ!」
広場のようなところの奥に花を見つけて走り出そうとするシリカ。その肩をとっさに掴んで止める。
「はやる気持ちはわからなくもないが、それは悪手だ。気を付けた方がいい...カイト、準備は」
「もちろんオッケー。いつでもいいぞ。」
俺が言葉を言い終わる前にカイトの左手には体のほとんどを隠す盾(タワーシールド)が握られていた。
「さて、モブは楽だったが、ボスはどうなんだろうな?」
「ないならないで越したことはないんだが。」
少しずつ花に近づく。今のところ変化はないが。
「きゅるる...!」「ピナ?」
その時シリカの肩に乗っているピナが低く唸りだした。
「どうやら...。」
「...当たりのようだな。」
次の瞬間、目の前の土が急激に盛り上がり始めた!
「シリカ、カイト!さっきまでと同じで、カイトはタンク、シリカは隙みて遊撃を頼む!」
「りょうかい(です)!」
指示を飛ばし終えたところで地中からボスが姿を現した。
(The rose queen)
あれが奴の名前のようだ。地面から直径四メートルあるだろう薔薇のような花が咲いており、花の中心には人の上半身が生えていた。
しかし、一番目を引くのはやはりその両手から伸びる茨の触手だろう。
獲物はどいつだと主張しているかのようにうねっている。
体力ゲージは二本。とりあえずフィールドボスの扱いではあるようだ。
「どうやら相手にとって不足はないようだなっ...!」
「さぁ、いくぜ!」
「いくよ、ピナ!」
「オォオオォォ!」
化け物の咆哮が戦闘の始まりの合図となった。
「だぁらっしゃああぁぁぁ!!!」
戦闘は思っていたよりもこっちのペースで進んでいた。カイトが大声を発するバトルシャウトのスキルを使い、
敵のヘイト値をかせぎながら、ひたすら自分にタゲをとらせ、盾で触手の攻撃を弾き、防ぐ。
「はあぁぁ!!!」
「せいっ!!!」
その間に俺とシリカが弱点となる中心の人型に接近し、その体を切り刻む。
もちろん敵も黙ってやられない。
一定のダメージを入れると足場となっている花が蠢き、数秒すると麻痺効果があるだろう粉を撒き散らす。
なので強い一撃を加えた後はすぐに花の外へ避難、ひたすらこれを繰り返していた。
HPバーが一本切れたところで一度俺たちは攻撃をやめる。このゲームのボス達はHPバーが最後の一本になるとバーサク状態となる。
ようするに怒って、これまでとは違う攻撃パターンが増えたり、能力がアップしたりするのだ。
そのため、一度ボスから距離をおいた。シリカもそれを知っていたようで俺が何も言わずとも下がってくれた。
ボスの怒りの咆哮が森に響く。バーサク状態の始まりの合図だ。同時にカイトが叫び自分へタゲをとらせる。
化け物もカイトに向いてモーションに入ったため、このまま攻撃を再開しようとしたその時。
「オォオオォォ!!!」
「しまった!?」
モーションが違うことに気づいた!そこに嫌な予感を覚えた俺はシリカを後ろに下がらせようとした。
「下がれシリカ!」
「え!?」
ボスはカイトに向かって触手を振り上げている。何故下がる必要があるのか、パターン通りじゃないのか。
その思考の時間がシリカの行動を送らせた。
振り上げられた触手は思い切り地面に叩きつけられる。
次の瞬間、自分の足元に異変を感じた俺は全力で横に跳ぶ。さっきまで足場だった場所には茨の触手が地面から飛び出していた。
「ぐっ!?」
カイトも重装備ではあるため完全ではないものの避けることが出来たようだ。だが、
「きゃああぁぁ!!!!」
「シリカ!?」
反応ができず直撃を受けたシリカは三メートルほど後ろに吹っ飛ばされた。
体力バーは...イエローではあるが限りなく赤に近い!
「きゅるる!」
すぐにピナが主にヒールブレスをかけて体力を限りなく緑に近い辺りまで回復させる。だが危機を脱することはできていなかった。
カイトとシリカの体力バーの横に黄色の雷マークが映っている。これは麻痺効果のマーク、つまり今シリカとカイトは麻痺効果で起き上がれない状態にある。
そして薔薇の化け物の触手が振りあげられる。その視線の先に居るのは...。
「シリカ!?」
くそっ!このままじゃシリカがっ!!!
振り上げられた触手と倒れ伏すシリカ。
瞬間、とある情景が俺の頭をよぎった。
「師匠!?」
振り上げられた巨大な拳。その狙う先は倒れ伏す一人のプレイヤー。そして
「師匠おぉぉぉぉ!!!!」
降り下ろされる拳の先、プレイヤーは笑っていた。そして拳は地面へと突き刺さり...。
...もう二度とあんな思いはごめんなんだよっ!!!あの時の俺とは違う!!!今度は、今度こそは守ってみせる!!!
俺はシリカを助けるために刀を鞘に納める。スキルはスロットにずっと固定しているから発動に問題はない!
右手を柄に触れるか触れないかの所で手を止める。刀が赤い光を放ち、スキルの発動を感じた俺は、次の瞬間にはそこにはいない。
Sideシリカ
「私...私、まだ死にたくない!助けて、"キリト"さん!!」
ピナを助けてくれたあの人の思い出が蘇る。死ぬ直前でようやく自分の本心がわかるなんて。
私、キリトさんが好きなんだな。
そう思った瞬間、降り下ろされたはずの触手に一本の赤い軌跡が走るのが見えた。そして少し遅れて触手が地面に落ちてポリゴン片となる。
突然のことに何が起きてるのかわからなかった。でも、一つだけわかることがあった。
「無事か?」
今まで聞いたなかで一番短く、低い声で、でも確かに私を気遣ってくれているマナスさんが私の前にいました。
「オォオオォォ!!!」
触手をぶったぎられた苦しみなのか悶え苦しむ薔薇の化け物。
俺がしたことは至極単純。シリカに降り下ろされた触手をソードスキルで切り落としただけだ。
弾き飛ばすつもりだったんだが思った以上の成果だ。しかも体力が一本の半分近くまで削れているときている。
一気に畳み掛けるチャンスだ。さっきのをもう一発加えたいが、スキルのクーリング時間がまだ解けない。
別のスキルだとおそらく体力を削りきれないだろう。スキル発動後の硬直時間も長い為、乱用はできない。
どうする...と思った矢先、隣から甲冑の音が聞こえた。
「今のうちに回復を!」
「わかった。」
カイトが暴れ狂う触手を相手にしてくれている間に、俺はシリカに麻痺結晶を使う。
シリカの麻痺アイコンが無くなり、俺は手を差し出す。
「大丈夫か。」
「あ、ありがとうございます!まだ、戦えます!」
「きゅるる!」
俺の手をとり立ち上がるシリカ。その目には確かな闘志が宿っていた。ピナもやる気十分だ。
これならっ!
「カイト、シリカ!あいつの動きをすこしでもいい、止められるか!?」
「あそこにソードスキルを叩き込めばいいんだろ、いけるぜ!」
「大丈夫です!やれます!」
「よしっ、いくぞ!」
化け物が振り下ろしてきた触手を躱して一直線に走り出す俺達。
始めに動いたのはシリカ。相手に突進するソードスキルで一番に飛び出す形となる。
システムアシストで一気に距離を詰めたシリカの短剣の突きが化け物の本体に刺さる。
「グギィヤァァァ!!!」
ダメージを受けた化け物がシリカに標的を変えるが、攻撃に動く前に二撃目が飛んでくる。
カイトもまた相手に突進するソードスキルで化け物に一気に詰め寄り槍を突き刺す。
ちなみに盾は触手を躱して走り出した時に適当に放り投げている。
「ぐおおオおおお!?」
カイトの一撃は化け物の体力バーをさらに削り取り、少しだが化け物の動きを止めることにも成功する。
でも少しである。カイトの一撃から立ち直ったボスはスキル硬直で動けないカイトに残った片手で攻撃しようとする。
が、その攻撃は届かない。何故なら、
「これで終わりだからだっ!」
ボスの体に今度は青い軌跡が走る。それは本体から花にも伝わっていき、
全体に広がったところで、音を立てながら砕け散った。
「・・・終わったんだよな?」
「・・・ですよね?」
「あぁ、終わったようだな。」
Congratulations!とボスを倒したのにでてこないので構えてしまったが、そもそも花を持っていくクエストだったのを思い出した。
敵がPOPしないことを確認し、刀をくるっとバトンのように一回転、逆手に持って鞘に戻す。
ようやく肩の力を抜けると思った瞬間、
「やったぜええぇぇぇ!!!!」
「やったよ!?私達ボスを倒したんだよ!ピナ!?」
「きゅるる~♪」
パーティメンバーの勝利の雄叫び?が広場に響いた。若干一名うるさいけど、それも心地いいものだ。
「お疲れ様だぜ!マナス!」
「ほわっとぉ!?」
いつの間にか傍にいたカイトが肩を組んできた。訂正、心地いいじゃなくて暑苦しい。
「こ、こらひっつくな!」
「ほら、もっと喜ぼうぜ!なぁシリカ?」
「はい!あんなに強いボスを倒したんです!マナスさんも、もっと喜びましょう!」
やばい、シリカもテンションがおかしいことになってる!?
こうなったらピナ!お前しかいない!宿屋で生まれた友情を今こそっ!
「ヘルプだピナ!」
「きゅるる!」
そうだ、カイトを俺から突き放すために突進を・・・あれ?俺に向かって、え、ちょ、おま!
「きゅるるー!!!」
「はにゅあ!?」
なんともいえない叫びと共に顔面にピナを装着。
この時ばかりはシリカも笑うだけで、ピナを顔面から離してはくれなかった。
俺とカイトの目の前にそれぞれラストアタックボーナスとレアドロップ報告のウィンドウが表示されていたのだが、
それに気づくのは五分後である。
「マナスさん、あの時はありがとうございました。」
帰り道、シリカが俺に頭を下げる。花を回収した俺たちは森の入口で待っているだろうNPCの元へ戻るため、
来た道を逆走している最中だ。
不思議なことに、ここに来た時お出迎えしてくれたモンスター達は一体もPOPしていない。
このクエストの仕様なのかもしれないな。
「マナスさんがいなかったら私・・・。」
「ん、ホント間に合ってよかったよ・・・あぁそういえば。」
「?」
シリカが首をかしげる。ちょっと暗い雰囲気は苦手だから、話題を変えるとしよう。
「キリトさんじゃなくてごめんな?」
思考時間3秒。自分があの時何を言ったのか思い出しているようだ。
「はっ!?あの、あれはその、なんといいますか、ですねっ!?」
突然顔が赤くなったと思ったら今度は青へ。表情豊かな子だなぁ。
まぁ流石にやりすぎたと思った俺はシリカの頭に手を置く。
「でもま、生きててくれて本当によかった。」
そういいながらシリカの頭を撫でる。と、ふと弟のことを思い出した。今頃あっちでなにをしているのだろうか。
よくこうして頭を撫でてたっけ。なんて思っていると。
「・・・ロリコン。」
「はっ!?」
横の変態の言葉で我に返った。変態の言葉で目覚めるなんて、なんという屈辱。
「す、すまん。思わず手が。」
「い、いえ!私も嫌じゃなかったんで。」
お互いなんともいえない空気に。どうしたもんかと思ったところでカイトが割り込んできた。
「ところでさ、ロリコン。」
「はっ倒すぞ?」
「あの時のスキルは何なんだ?初めて見たぞあんな・・・抜刀術みたいなやつ。」
「わ、私も初めて見ました!」「きゅるきゅる。」
ピナもうんうん頷いていた。
「あー言わなきゃダメ?」
「とーぜんだっての!ここで言わないなんてナシだぜ?」
「近い近い!顔近いから離れろっての!?」
手のひらでカイトの顔を押し返した俺は覚悟を決めて口を開く。
「スキル名なんだが・・・さっきカイトの言った通り”抜刀術”だ。」
そう、あのボスに使ったのは抜刀術のスキルだ。
刀専用のスキルでモーションは全部鞘に納刀した状態で発動する。
このスキルの凄いところは、他の基本的なソードスキルと比べて、スキルの威力がかなり高いことだ。
パワーだけなら大剣と同じぐらいはあるかも、いやそれ以上あるかもしれない。
だがもちろんデメリットも存在する。威力が高い分、スキルの硬直時間がかなり長いのだ。
あの時は触手を切ったことでボスが苦しんでくれていたため反撃を受けずに済んだが、実際はかなり危なかったのだ。
そしてもう一つはクーリング時間も長いのだ。
一度ソードスキルを発動すると、同じスキルをまた使うには少し時間を空けなければならないのだが、抜刀術は通常のスキルよりも、さらに時間がかかる。これが乱用できない理由だ。
「まさに諸刃の剣ってやつだな。」
「だからあまり使わないようにしてたんだ。隠してたのもあるが、かなり扱いづらいんだよ。」
「あの~」
ここまで黙っていたシリカが手を挙げる。
「そのスキルの出現条件ってなんなんですか?」
「俺も知りたい、これがわかれば皆の戦力アップにつながるしな。」
「それがな・・・わからないんだ。」
「え?」
「俺がまだ一人でやってた時にな、いつの間にかスキル一覧に載ってたんだ。」
「刀スキルの熟練度で開放されるものとか?」
「そしたら俺より先に攻略組の誰かが使ってるはずだろう、俺より先に刀マスターした人ぐらいいるだろう。」
例えばあの人とかな、と一人心当たりのある人物を思い出す。最後に会ったのはいつだったか。
「むー。出現条件がわからないエクストラスキルか。まさかユニークスキル、なんてものだったりしてな?」
「ユニークスキル・・・可能性はあるかもですね。SAOにはまだまだ不明な点がたくさんありますし。」
エクストラスキルは一定の条件を満たすことで開放されるスキルのことだ。例えば俺の刀スキル。
これもエクストラスキルの一種で、条件は曲刀をずっと振っていれば自然とでてくるというもの。
だが、抜刀術なんてスキルは今まで聞いたこともない。
対してユニークスキル。これは誰でもゲットできるものではなく、一人のプレイヤーのみ使えるであろうと噂される、エクストラスキルの上位に当たるもの。
今現在、このユニークスキルを持っているのはギルド(血盟騎士団)の団長がもつ”神聖剣”のみと言われている。
もしかすると、抜刀術もここに分類されるかもしれない。
「俺もそう思ってる。こんなめちゃくちゃなスキルがただのエクストラスキルなわけがない。」
「そもそもエクストラの刀専用スキルって点だけでもユニークの可能性はあるかもしれないな。」
「説明はこんなところだ・・・それでまぁ頼みがあるんだが。」
「わかってる、このことは誰にも話さないさ。もちろん情報屋にもな。シリカもいいかな?」
「はい、私も誰にも喋りません。」「きゅるる。」
ピナも頷いてくれた。よかった。
二つ目のユニークスキル出現!なんてことが広まれば何かと騒ぎになって面倒だ。
特にレアアイテムやレアスキル持ちのプレイヤーに対する妬みとか、負の感情を持つ人達には何をされるかわかったもんじゃない。
さらに”緑の何でも屋”ともなればなおさらだ。
俺自身もそうだし、なにより宿の連中にも被害が及ぶかもしれない。だからなるべく伏せておきたいのだ。
「ありがとう・・・さ、あともうちょいだ。はやくいこうぜ。」
礼を言うのもされるのも慣れてない俺は早歩きで二人の前に出る。
「シリカ、マナスはかなり照れ屋なんだ。覚えておくといい。」
「そうみたいですね。覚えておきます♪」「きゅる?」
後ろで好き勝手言ってるが無視だ無視。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
オリ主強いの理由の1つが登場です。
抜刀術スキルですが、両手剣等よりもスキル火力が高い、という設定です。