プロローグ
「ふ〜、さあ帰って寝るか!」
俺はいつもと変わらず委員会の仕事を終え帰路につく。
そして呑気に鼻歌を歌いながら歩いていると、フラフラと蛇行したトラックを見つけた。
よく見るとトラックの目の前に子供がいる。
(不味い、あのままだと子供が轢かれる!)
そう思った俺は迷わず子供を庇い…轢かれた。
(あっ、俺死んじまったな。まだやり残したことあったのに…)
薄れゆく意識の中、そう思いながら意識を失った。
この時の俺は思いもしなかった、これがこれから待ち受ける様々な困難の入り口だったなんて。
(……んっ、ここは?俺車に轢かれたあと…)
さばく、意識を覚醒させた俺に聞こえ来たのは看護師の声だった。
「っ!
(えっ、『ぼく』ぅ!看護師がいるってことは此処は病院だろ。だけど俺は高校、ぼくなんて歳じゃねえし、…これはどういうことだってばよ⁉︎)
意識を取り戻したのは良いがぼく呼ばわりされ混乱していると看護師が声をかけてきた。
「えーと、ぼく大丈夫?先生呼んでこよっか?」
(えーと、どうすれば…?はっ、そうだ‼︎)
「す、すみませんその…手鏡を貸していただけませんか?」
「手鏡?分かったわ。はい、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
「あら、しっかりお礼が言えるなんて良い坊やね」
手渡された手鏡を除いて見ると…。
(おいおい、この顔って⁉︎包帯で所々隠れていて幼いけど…衛宮士郎じゃねかよ!)
手鏡を見て驚いていると看護師が心配して声をかけてきた。
「坊や本当に大丈夫?やっぱり先生呼んでくるね」
そう言い病室から出て行った。
しばらくして病院の先生らしき人を連れて戻ってきた。
「どうやら、目が覚めたようだね少年君。それでは少し診察しようか」
そう言い診察を始めた。少し経ち診察が終わったすると。
「どうやら、怪我としてはそこまで酷くは無いようだ。それで少年君、キミに少し尋ねたい事が有るのだが良いかね?」
「尋ねたい事ですか?はい、大丈夫ですけど」
「尋ねたい事は…キミの名前だよ」
「えっ、ぼ、僕の名前ですか⁉︎」
「そうだよ、キミの名前だよ。いつまでもきみや少年君なんて不便だろ」
「えーと…」
(とうする、俺の名前を言うのか、それともこの体の本来の持ち主の名前言うか?…っ、どうする?)
「ぼくの名前は?」
(えーと、…こうなったらヤケだ!)
「士郎です」
「えーと士郎君?そのー苗字て何かな?」
「えーと、苗字ですか?…すみません思い出せません」
「思い出せないって。先生、彼…」
「ふーむ、少し心配だレントゲン検査をしてみるか」
その後レントゲン検査をその日は終わった。
(この体になってしまって、これからどうすれば良いのかな)
俺は大きな不安を抱えたまま眠りについた。
次の話から日記形式にしたいです。