前(あおばさんというアカウント)に投稿したものの修正版(というより原案)

文字制限は4500文字の短編書く企画で書いたもの。



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前(あおばさんというアカウント)に投稿したものの修正版(というより原案)

文字制限は4500文字の短編書く企画で書いたもの。


皆さんの知っているプリオイはここにはいません。




真円から見れば、楕円も歪(修正版)

 

 

 

 

 

…私のアドミラルはどこか変わっている。

 

気になる事は多くある。

 

まず、「提督」とか「司令官」、「司令」と呼びかける事を禁じていること。

 

そして、エリート街道を突き進んでいた人物だと、本国に伝わるほどであるアドミラルは、今、この田舎(しかも深海棲艦の居ない日本海)の監視所を最高の勤務先と言うのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…目が覚め、身体を起こし、額を拭えば直ぐに寝間着の袖が汗で濡れる。尋常ではない量の水分である。

 

最近ご無沙汰であった昔の夢を久しぶりにみた。

 

見捨てた部下であったり、部下を捨てて戦績を残し昇進してしまった俺を蔑む同期や先輩達。そんな彼らの二つの目が、暗闇でひたすら見つめてくるのである。

 

 

 

 

辺境の監視所であるこの基地の朝は、第一線にとてもじゃないが比べられるものではない。

 

起床ラッパは鳴らないし、朝の国旗掲揚もない、朝礼もないし、何より朝食の時間すら決まっていないのである。

 

朝食は、三人の人間が集った時間に始まるのである。

 

辺境の監視所と言えど、艦娘二人を有している時点で、警備府と言った方が良いと思うが、実際の戦力は旧式の睦月型駆逐艦一隻のみで、もう一隻は戦闘要員として認めていないので、ただの監視所である。駆逐艦一隻を有した監視所である。

 

朝食は、俺の作る普通の飯だったりとか、オイゲンの作る洋食の日もある。作りたい者が作るというスタンスなので、最悪は近くのコンビニ(徒歩45分)まで、歩いて行って買いに行くこともある。ただし、俺とオイゲンは絶対に皐月に料理をさせない。何故かって?可愛い子には危険を近づけたくないのさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はアドミラルが朝を作る。どうやら本日のメニューは卵を使った料理のようだ。

 

卵かけご飯に卵焼き、そして、玉子とじのお吸い物。この基地に来た時、つまり来日した時には箸は使えなかったが、今はある程度使えるようになった。サツキはとても根気良く教えてくれた。

 

食堂のテーブルはそこまで広くなく、座れても4人。アドミラルとサツキが私の反対側に座る形だ。

 

この基地の朝食の会話は、普段サツキが話題を出し、私が同意し、アドミラルが黙ったままという離散寸前の家族のような状態である。

 

「ね〜お父さん、ボクは甘い卵焼きが良かったんだけどな。」

 

言われてみれば確かに今日の卵焼きはしょっぱい。これは、これでライスも進むと思うけど。

 

「砂糖が無かったんだ、許せ。」

 

サツキが不満を漏らす。それをアドミラルは一刀両断するが、砂糖はまだ余っていた気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

「弁当持ったか?」

 

「うん!」

 

「1400までには帰ってくるんだぞ。」

 

「もちろん!」

 

「安全確認。」

 

「航路はいつもと変えない、電探・ソナーは常に調べる、補給は万全!」

 

「行って来い。」

 

「行ってきま〜す!」

 

基地から、皐月が連絡任務をこなしに基地の管理担当である舞鶴鎮守府に出発する。

 

 

 

 

 

 

 

 

執務室の窓を開け、椅子に座り込む。今日はこれといった業務はない。シャツの襟元を緩め、視線を外に移す。

 

 

 

「中佐、少し聞きたい事があります。」

 

「何だ、改まって。」

 

「…何故、エリートの貴方が左遷されているの?」

 

「艦娘が実戦投入され始めた頃、日本ではなんて騒がれていたか知っているか?」

 

「?」

 

「人造人間、サイボーグの類いじゃないのかとマスコミが騒いだんだ。まぁ、実際は…孤児の少女たちに体力をつけて、艤装装備したのが日本の艦娘なわけだが。」

 

「…孤児を?」

 

「そう、孤児。孤児は文句を言うものが居ないし、何より本人たちが望んで志願したからだ。」

 

「…サツキも?」

 

「…違う。俺はあいつの家族のことを知っている。」

 

「サツキの家族?」

 

「…話が逸れたな。で、日本ではその後「艦娘とは人間なのか、兵器なのか」という議論が巻き起こったわけだ。」

 

「俺は人間派だった。だから逆に、人間だからこそ、取捨選択として捨を選ぶことができた。

 

ある時、敵が沖縄沖に棲地を作って、俺の艦隊はそれを破壊寸前まで追い詰めた。戦艦二隻は残弾に余裕があり、空母も爆弾は十分だった。だが、随伴の駆逐艦がその時点で大破しており、部隊からは撤退の進言がされていた。それでも俺は、棲地の破壊を命じた。実際、棲地は破壊、沖縄県民を救うことになった。駆逐艦一隻の犠牲により。」

「駆逐艦一隻の損失により、多くの沖縄県民を救う。それが、俺の判断だ。だが、その判断は軍人として正しくとも、艦娘たちにとってはただのクズだ。」

 

「…私は、アドミラルの判断は間違っていないと思う。」

 

「そうか。…そろそろ皐月が帰ってくるな。港に行ってくる。」

 

 

 

 

 

「ただいま、お父さん!」

 

「おかえり。」

 

皐月はツインテールを揺らしながらこっちに走ってくる。

 

「艤装片付けろ。」「はーい!」

 

 

 

「お父さん、行こう!」

 

「わかった。オイゲン、ちょっと出かけてくる。」

 

「行ってらっしゃい。」

 

「いって来まーす!」

 

私のアドミラルは少し変わっている。

 

たまに…いや結構な頻度でサツキとどこかに出かけて行く。元々引きこもりがちな私はついては行かないのだが、一体どこに行くのだろうか…ついて行ってみよう。

 

 

 

 

アドミラルとサツキは手を繋ぎながら山の方へ歩いていく。ここから見ればまるで親子のようだ。まぁ、サツキはアドミラルのことをお父さんと呼んでいるのでどうでもいい。

 

あまり、こちらの方に来たことがないからか、とても新鮮だ。あっちでは農家の人が作業をしている。…コツン!

 

周りを見ていたので、アドミラルたちが止まって水路を覗いているのを知らずに追いついてしまった。

 

「…オイゲン?」

「プリンツさん?」

 

「え…えっと…あはは…」

 

気まずい中、突然田んぼから農家のお婆さんが声をかけて来た。

 

「軍人さん!お疲れさんです。皐月ちゃんも、今日は。」

 

「今日は!」

 

「田中さん…今日は雑草取り?」

 

「そうそう、もう一週間サボっただけでボウボウに生えよるんよね〜…で、そこの外国の人は…まさか皐月ちゃんのお母さん?」

 

ワ、ワ、ワ、ワタシがサツキのお母さん⁈

 

「違う。ドイツの巡洋艦、プリンツだ。」

 

「えと…プリンツオイゲンです…よろしくお願いします田中さん?」

 

「あら?よーけ日本語上手やないの!これ!持って行きんさい。」

 

そういって田中さんが渡してくれたのは袋に入った数本のキュウリ。

 

「いいんですか⁉」

 

「いいのいいの!軍人さんにはいつも世話になっとるしな〜。」

 

 

 

 

 

 

「アドミ…中佐はいつもこんな風に見回りを?」

 

「アドミラルでいい。まぁ、ついでなんだけどな…」

 

そう言うアドミラルはどこか嬉しそうだ。

 

感謝されることに慣れていないのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

階段を登ると、一気に空気が変わる。木々に囲まれ、何処か瑞々しい雰囲気を感じとれる。監視所から1時間ほど歩いた先にこの神社はある。

 

「千鶴、いるかー?」

 

ここの巫女を呼ぶ。

 

「はいはい、って…あんた…結婚でもしたの?」

 

「…?してないが。」

 

「じゃあその女誰よ?」

 

「部下だ。」

 

「プリンツオイゲンです、よろしくお願いします。」

 

「あたしは千鶴。苗字とかは気にしなくていいわ。」

 

「今日はちづるさん!」

 

「皐月、いい子にしてたかしら?」

 

「もっちろん!」

 

…千鶴は、元艦娘だ。しかも、元部下。あの判断をした時、唯一俺を擁護しようとした艦娘である。で、皐月と会うために俺に連れてこさせる。特にやることもないので良いのだが。

 

 

 

オイゲンと皐月が神社の木の周りで遊んでいる。

 

そんな光景を神社の縁側に座りながら眺めているのである。

 

「もう、ビックリしちゃったー…提督さんが美人な女の子連れてくるなんて…」

 

「ズズッ…ズズッ…」

 

出された緑茶を飲む…渋すぎだろこれ。

 

「瑞鶴、これ渋すぎだ。」

 

「えー…そう?」

 

大福を食べながら飲めば渋くないわな…。

 

「で、なんであの子を連れて来たのよ?」

 

「知らん。勝手について来た。」

 

「…ついてきたって…連れてきたんじゃなくて?」

 

「…ついてきたんだ。」

 

「ま、いいや!提督さん、煎餅いる?」

 

「いる。」

 

 

 

「はい、煎餅。」

 

「ありがとう。」

 

「どういたしまして。」

 

「なぁ…あの二人どう思う?」

 

「どう思うって、どういう意味で?」

 

「世間体で見たらの話だ。」

 

「まぁ、母子じゃない?」

 

「…はぁ…俺と皐月は親戚なんだけどなぁ…」

 

「…いいんじゃない?ここら辺の人たちは提督さんの話を知らないから優しいし、プリンツも悪い子じゃないし。」

 

「プリンツは逆に真面目すぎる。引き金を引けないことに負い目を感じてるんだろうけど、仕事は早いし、料理も上手い。家事なんかは業者レベルと言ってもいいぐらいだ。」

 

「うわ、ベタ惚れ?」

 

「惚れてはない。」

 

「歪な関係を続けるつもり?」

 

「…皐月には家族が必要なんだ。」

 

「それは贖罪のつもり?」

 

「違う。」

 

「なら、今、しっかりと決めなきゃ。」

 

「…まさか、皐月の前でプリンツに求婚しろと?」

 

「そこまでは言ってない。」

 

「…はぁ。オイゲンとはなかなか喋ることもできないんだがな…」

 

「ナニ怖気付いてんのよ…」

 

「皐月と喋っててくれ。」

 

「いいよ。頑張ってね。」

 

その手には銀に輝くリングがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神社の階段に座る。同じようにしてオイゲンも座る。

 

「どうしたのアドミラル?」

 

「…お前に話しとかなきゃいけないことがある。」

 

 

「まず、俺と皐月は…血が繋がっている。」

 

「じゃあ、さっきの家族って…」

 

「皐月は、孤児じゃないんだ。誘拐された。」

 

「…じゃあ、なんでアドミラルをお父さんと呼ぶの?」

 

「皐月の父親、従兄弟と俺は結構似てるらしい。」

 

「…サツキはそう思い込むことで精神の安定を図っているってこと?」

 

「端的に言えばそうなる。」

「だけど…従兄弟の嫁さんを皐月は見たことがないんだ。だから、自分に母親がいることを知らない。」

 

「…じゃあ、さっきは…」

 

「複雑な顔をしていた。」

 

「…私がココにスカウトされたのは?」

 

「…俺が手配した。オイゲンに対して、千鶴…瑞鶴を重ねたからだ。」

 

「…私は…他の適合者と違って…明るくないし、トリガーも引けない…使えない艦娘ですよ、アドミラル。」

 

「そんなことはない。戦えなくてもお前は俺を助けてくれた。」

 

「…助け…た?」

 

「いつもの食事の時、口数が少ない俺をフォローしてくれた。皐月に料理を作ってくれた。洗濯してくれた。お茶をいれてくれた。この基地に…来てくれた。何より…皐月と仲良くしてくれた…」

 

「…でも…アドミラルは!…アド…ミラルは…千鶴さんのこと…」

 

「…想っていた。そして、千鶴とオイゲンを、重ねていた。だけど…これから、俺はどうして生けばいいのかわからない。ただ…皐月は…皐月は…自分の道を生きてもらいたい。…こう願ってしまうんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…泊まってく?」

 

「いいのか?」

 

「たまにはゆっくりしていきなさいよ。」

 

「お言葉に甘えて。」

 

「お父さん、今日お泊まり⁈」

 

「そうだ、プリンツと風呂行ってこい。」

 

「うん!行こ、お母さん!」

 

「あっ、待ってサツキ!タオル忘れてるよ!」

 

「持ってきてー!」

 

 

 

 

 

「…提督さん、どうだったの?」

 

「どうだったと思うか?」

 

「歪なのに変わりはないね。」

 

「真円と比べれば楕円も歪だ。」

 

「提督さん…」

 

「どうした?」

 

「今夜のうちに皐月の妹は作らないでね?」

 

「やらねぇよ。」

 

 

 

 

 

 




...葛城....なんでドロップ報告が一個もないのか....

速吸...神威...なんでそろいもそろってE-3ドロなんや...

ガングートさん...ほし...かっ...た..................

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