ハイスクールD×D~四天の龍を宿す赤龍帝~   作:ネヘモス

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番外編DA!!

時系列は原作開始の二年前。


紅い霧の追憶「赫焉の希望『博麗一誠』」

それは一誠が14の時に起きた。

 

幻想郷を妖気に満ちた紅い霧が覆った。その霧は人体に有害であり、このままでは人里に被害が出るのは火を見るよりも明らかだった。

 

「霊夢姉、これは異変だと思うんだけど?」

 

「大丈夫よ、どうせ魔理沙が解決してくれるから」

 

そんなんで大丈夫か、博麗の巫女。

 

「霊夢?霊拳ーー」

 

「行ってくるわ。義母さんと一誠は神社を頼むわ」

 

先代巫女、博麗神無の(物理的)説得により、霊夢は異変解決に向かった。

 

だが、この時一誠はとある仮説を思いついていた。

 

この異変は何かのSOSなのではないかと。

 

異変を起こせば博麗の巫女が動く、博麗の巫女とは幻想郷で最強の存在、だけど霊夢姉は未だに「夢想天生」を使えない。

 

「母さん、僕も行ってくる」

 

「気をつけなさい、一誠。万が一の事が起ころうものなら、真名を解放しても構わないわ」

 

一誠は一言ありがとうと呟くとクリアウィングの神器・神聖なる凛翼(セイクリッド・ウィング)を展開して異変の発生源と思われる紅い館に向かった。

 

そこで一誠を待っていたのはチャイナ服を着た赤髪の門番らしき女性だった。一誠は相手が構えたのを確認すると赤龍帝の篭手のみを展開して、

 

司祭の振り子との連携能力により門番らしき人物を一撃で気絶に追いやった。ただ一度の攻撃も受けることなく、

 

館に入ると次は銀髪のメイドが襲いかかってきた。厄介なことに不可解な能力で瞬間移動するものだから仕方なく禁手を使うことにした。結果を言えば、一誠の赤龍帝の鎧には時間停止(そんな小細工)など通用しなかった。そして、メイドはこの異変の概要を語った。

 

「お願いです。妹様を救えるのは、お嬢様の能力が正しいならあなただけなのです」

 

「それはどういう事?」

 

銀髪メイドーー十六夜咲夜は異変の首謀者、レミリア・スカーレットの妹、フランドール・スカーレットについて話した。

 

495年もの長い間、抑えきれない狂気が今宵溢れそうになっている事、そして、

 

それにより、霊夢姉の友達の魔理沙姉が重症を負ったということだった。

 

そして、

 

レミリアの私室らしき場所から爆音とともに何かが降ってきた。それは一誠の視界を遮った。そこで最初に感じたのは濃密な血の匂い、全身が真っ赤な人の様なもの、いや、

 

赤いリボンがトレードマークの霊夢姉が重症を負っていた姿だった。

 

「霊夢姉!?」

 

「か…は…。ゴメン…一誠…。私、お姉ちゃん…なのに、情けないね…」

 

ちゃんと修行すれば良かったなあ、とぼやく霊夢姉。そして、

 

「あはハハハハ!!!ネエ、マダ遊びタリナイヨ?遊ぼうアソボウ!!!」

 

狂気に満ちた笑いを上げてそこに来る人影が1人。それは、自分より年下だろう少女だった。

 

それの手には炎で出来た大剣が握られていて、その剣先には心臓を貫かれたであろうもう1人の少女が突き刺さっていた。

 

「お嬢様!?妹様、おやめ下さい!その方は、あなたのお姉様なのですよ!?」

 

「はあ?こんなのが?ソンナワケ無いじゃん!!コイツは、私をイミモナク閉じ込めた!!ワタシハクルシカッタヨ?だから、今度はワタシガオネエサマを苦しめるの。ダッテソレがオネエサマノ愛情ナノデショウ!!?」

 

ーー禁忌「フォーオブアカインド」!!

 

少女ーー恐らくフランドールとはこの娘の事だろう、はスペルカードを宣言し、4人に分裂する。そして、それぞれが霊夢姉、魔理沙姉、十六夜さん、レミリアさんの息の根を止めようと大剣を振りかざした。肉を斬る嫌な音が辺りに響き、そこら中に鉄の匂いが充満する、

 

という事にはならなかった。何故なら、

 

「ーー召喚『四天の魔術師』!!」

 

霊夢姉を赤い剣を構えた男性が、魔理沙姉を緑の杖を持った女性が、レミリアさんを黒い槍を構えた男性が、咲夜さんを紫の鞭を持った男性がそれぞれ大剣を防いでいたのだから。それらは総じて魔法使いのような格好をしていた。

 

「おまえ、ジャマだな…。サキニコワシテモイイヨネ?」

 

「やれるもんならやってみろよ」

 

「俺達の主は強いぞ?」

 

「て言うかね…」

 

「主を怒らせて」

 

「「「「タダで済むと思うなよ?(思わないでくださいね?)」」」」

 

その魔法使いは姿を変える。赤い剣を持った魔術師は二色の眼が印象的な赤い龍に、黒い槍を持った魔術師は細い体躯の黒い龍に、緑の杖を持った魔術師は綺麗な翼が印象的な白い龍に、紫の鞭を持った魔術師は蛇の様な体躯の禍々しい紫の龍に変化した。

 

そして、それを呼んだ一誠もまた、その姿を変えていた。

 

「俺はこれより、『博麗一誠』の名にかけてお前を救ってやる!」

 

その時、一誠の周囲の大気が震えたような気がした。

 

「我は覇の理を喰らう者」

 

『我は神に抗う者』

 

「『我ら覇の理を撃ち破りて、赫焉より世界を滅ぼす覇龍とならん!!』」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

一誠はそこから先を覚えていない、気がついたら一誠は大きなベッドの上で仰向けになっていた。…何故か咲夜さんが自分の隣で寝息を立てていたのは何故だろうと思っていた。

起き上がろうとしたら左腕に異変を感じた。見てみると左腕が赤龍帝の篭手のまま戻っていなかった。一誠にはその症状に心当たりがあった。

 

「限定的とはいえ、『覇龍』を使ったからか?ドライグ」

 

『すまん、俺もこればかりは初めてのケースでな。戻し方が全くもって分からん』

 

後で紫お姉ちゃんに聞いたところ、永遠亭でなら治せるだろうと助言を与えられた。

 

そして、暫く眠っていた時のことだった。

 

「お兄様ーーー!!」

 

一誠の体に謎の物体がダイブインしてきた。手負いの一誠には効果は抜群だった。それは金色の髪をした少女だった。そして、背中には妖怪のものと思しき宝石を散りばめたような羽が生えていた。

そして、その娘が自分と死闘を繰り広げたフランドールだと知った時、一誠は訳が分からなかった。

当然だ、前会ったときは「邪魔だから殺す」と言っていたはずなのに、今では物凄くなつかれている。まるで意味が分からんぞ!!

 

そして、レミリアから聞いた話だと、一誠は見たこともない龍の鎧を纏ってフランドールと戦い、フランドールを正気に戻すことに成功したとの事だった。

そして、それはレミリアの予知していた運命とは全然違うものだったという。

 

曰く、その鎧にはスペルカードが効かない。

曰く、その鎧には能力が効かない。

曰く、その鎧は赤龍帝の鎧ではない。

 

曰く、その姿は「覇龍」を制御してるように見えた。

 

曰く、その姿は戒めより解き放たれ、赫焉となりて全てを滅ぼす龍の様だったと。

 

ーーーその鎧の名前は「赫龍帝の極覇龍鎧」。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

その異変、後に「紅霧異変」と呼ばれる異変は一誠と幻想郷、そして霊夢に多大な変化を及ぼした。

 

まず、一誠は週一のペースで紅魔館に赴くようになった。永遠亭で発覚したことだが、一誠の血にはあらゆる力を抑え込む特効薬の様な力がある事が発覚した。

つまり、それを定期的に摂取することでフランが狂気に堕ちる事は無くなった。それと、紅魔館の執事業も兼ねている。一誠は容姿端麗で家事スキルもエクストラと言っていい。執事にするには確かにもってこいの人材だ。最も、そこのメイド長の十六夜咲夜が一誠に向ける目はどう考えても異性に向けるそれだった。

 

そして、これが最大の変化。

 

「そんじゃ行ってくるね、霊夢(・・)、母さん」

 

「行ってらっしゃい義兄さん(・・・・)♪」

 

「どうしてこうなったの…?」

 

一誠と霊夢の関係が逆転した。そして、霊夢もまた、一誠を兄としては見ていないようだった。紫は、

 

「これは、間違いなく正妻戦争が起こるわね…」

 

先の事を見越したのか、「一誠の重婚可能婚約届」を密かに作っていたという。

 

 

 




真名を明かすという事
本当の意味で全力を出す事と同意。実際、一誠は「兵藤一誠」として名乗ってる時は本当の全力の5割しか出さない。

召喚「四天の魔術師」
自分の精神世界の「虹彩の魔術師」「黒牙の魔術師」「白翼の魔術師」「紫毒の魔術師」を呼び出す。

赫龍帝の極覇龍鎧
覇龍を完全コントロールした鎧。強力ゆえに持続時間が3分しか無い。発言した当時は限界時間までこの鎧を着ると1週間は目が覚めなかったらしい。
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