ToLOVEる 兵器と人   作:早乙女

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この小説で申し訳ないのですが、とりあえず生存報告。仕事が忙しすぎて小説どころではありませんでした。

今までほったらかして申し訳ないのですが、いつかは投稿したいと思います。

気分転換にこんな小説を書いてみました。別のアイディアも浮かんだので。

どうぞ、ご覧ください。


プロローグ

私の人生は殺しで出来ている――――。

 

兵器は、私の人生の縮図だ――――。

 

この二つがあってこそ、私は、私らしくいられる――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前は、破壊と混沌を生むだけの機械になるのだ――――。

 

そうすれば、お前の求めているものが必ず見えてくる――――。

 

これは、私を育ててくれた博士から教えられた言葉だ。

 

私の体を滅茶苦茶にしたその人を信じていた私は、その言葉を胸に今を生きてきた。

 

博士は私たちに優しくしてくれた。私たちが求めている物を何でも与えてくれた。

 

誰かに嫌われようが、誰かに蔑まれようが、私はその教えを崩すことはなかった。

 

だってそのように生きるしかないから。そのように生きると決めたから。

 

たとえ今私が、一つの命の終わりを告げることになったとしても。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

掛けるような石の音が聞こえる。私はその音を頼りに、逃げるヤツを追跡していく。ただの歩きで。

 

ヤツの姿を見失っても問題はない。気配さえあればヤツはまだいなくなっていない証拠。私は追うことができる。

 

私はヤツが逃げる方向を予測して、路地裏へと入る。

 

暗闇の中を進み、壁へと飛んで昇ると家の屋根へと飛び移り、屋根から屋根へと飛び移っていく。

 

見つけた。逃げている男だ。追い詰められているのも知らずに、必死で走って逃げ回っている。

 

そして、私は逃げるヤツの前へと飛び降りた。

 

「ひぃっ!!」

 

男は恐怖か驚愕かもわからない声を上げて、尻餅を付く。何やら股間から液体のようなものを流しているが、私が気にするようなことではない。

 

私は黒いセーラー服の懐から、一丁の拳銃を取り出す。それを見た瞬間、男は更なる悲鳴を上げて立てないまま後ずさる。

 

そんな男に何の感情も抱かないまま、私は一歩一歩近づいていく。

 

「お前が、凄井渡だな?」

 

「ひぃ・・・た、助けてくれッ!」

 

その命は私の前で、惨めったらしく命乞いをしながら怯えている。明かりがわずかに照らす暗闇の中で。

 

しかし、私はこいつの命を奪うように依頼を受けている。可哀そうに見えても仕方がないのだ。いや、可哀そうだとは思わない。

 

「頼む、助けてくれ! 私には大事な家族が・・・!」

 

「恨みはないが、悪く思うな。これも運命だ」

 

私は持っている銃の、その先をスーツ姿の男へと向ける。そして、そのまま人差し指を手前に引いた。

 

何度も何度も指を前に引き、目の前の男から赤い蜜を流れ出させる。男の濁ったような声が聞こえてくるが、そんな声はこれまでも何度か聞いている。別に気にすることではない。

 

「・・・・い、が」

 

銃声が数回響くと、体中穴だらけになったその男は儚い声を上げて崩れ落ちた。何やら家族の名前を口にしていたようだが、私には知り得ないことだ。

 

私は止めとばかりに男の頭を貫いた。それを最後に男は動かなくなった。

 

命の最後を見届けた後、男のスーツのボタンを引き千切る。少し血で汚れているが、こんなものは見飽きているので、問題はない。

 

再び銃口を向けると白い銃弾を放ち、男の遺体に当てる。男は血痕一つ残さずにこの世界から姿を消した。

 

こんなものがこんなところにあったら、何が起こるかわかったものではない。私は証拠を消すために遺体を消滅させたのだ。

 

銃口から上がる煙を吹き、セーラー服の懐へとしまう。

 

そして背を向けて男の遺体があった場所を見下ろすように一瞬見た後、その場を立ち去った。

 

私はその男を可哀そうだとは思わない。だって私には、そんなものを感じる機能は存在しないから。

 

たとえこいつを殺して、誰かに恨まれたとしても、私には関係のない話。仕事を完了させて、その場からいなくなるだけだ。

 

何の感情も抱かずに・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

仕事を完了させ、家へと戻った私は汗を洗い流そうとシャワーを浴びていた。

 

お湯が肌を撫でる感覚に気持ち良さを感じながら、私はいつも思うあることを考えていた。

 

生ける生物の命は醜い。そこにあるのは脆さと欲望しかない。今まで私が渡ってきた宇宙の星々で、命を美しいだなんて思ったことは一度もない。

 

この星は平和だ。奇怪な顔をした人が一人も存在しない。むしろ普通の顔ばかりだ。

 

なのにも関わらず、この星にも醜い命しか存在しないのか。

 

シャワーを浴び終えた私は、寝巻へとチェンジさせ、リビングへと向かう。

 

私の部屋にベッドなど存在しない。そのまま座り込んで目を瞑るだけだ。

 

この星では当たり前のようにやってくる、明日を迎えるために。

 

私の仕事は命を奪うこと。そうすることでしか、私は生きることができない。

 

そんな私に、博士はある一つの名前を与えてくれた。

 

私の名前は「銀の混沌」。この平和で宇宙の争いごとなど知るはずもない星――――地球に住んでいる。

 




今後も投稿できるかはわかりませんが、粛々と投稿していきたいと思いますので、よろしくお願いします!
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