「「デュエル!」」
夜闇統治LP4000
保科優姫LP4000
「保科優姫。よくここまで勝ち上がってきたな。これで直々に叩きのめせる」
「勝つのは私かもよ?」
「自信があるようだな。だが、それもわかる。お前のデュエルを2戦観てきたが、確かにお前は強い。それはこの俺も認めている」
統治は落ち着いている。嘘偽りなく私を賞賛しているようだった。
この前はあれだけ睨んできたのに、随分な評価の変わりようだ。
「その上で勝つのは俺だ」
ああ、結局はそこに繋がるんだね。自分は強い、誰にも負けるわけがない。統治の表情は雄弁にそう語っていた。
エリカもそうだけど、心の底から湧き出るようなこの表情は見ていて気持ちが良いものがある。
統治は強い、だからこそこういう表情ができるんだと思った。
「フフッ、そろそろ始めようか。私のターン、ドロー」
その上で勝つのは私だけどね、なんて。
「まずは《魔界発現世行きデスガイド》を召喚、効果でデッキから《儀式魔人デモリッシャー》を特殊召喚する」
《魔界発現世行きデスガイド》攻撃力1000
《儀式魔人デモリッシャー》攻撃力1500
「そして魔法カード《儀式の下準備》を発動する。効果で、デッキから儀式魔法《善悪の彼岸》とこれに記された《彼岸の鬼神ヘルレイカー》を手札に加えるよ」
善悪の彼岸って、ニーチェの本だったっけ。怪物と戦うとき、深淵を覗くのだ! みたいなやつ。違ったっけ?
「私は儀式魔法《善悪の彼岸》を発動! フィールドの2体のモンスターをリリースして《彼岸の鬼神ヘルレイカー》を儀式召喚!」
《彼岸の鬼神ヘルレイカー》攻撃力2700
「私はこれでターンエンドだよ」
保科優姫LP4000 手札4枚
《彼岸の鬼神ヘルレイカー》攻撃力2700
好調だ。
《ヘルレイカー》の攻撃力は2700。これは暗黒界の最高打点である《暗黒界の龍神グラファ》と同じ攻撃力だ。それに《ヘルレイカー》の効果は手札の《彼岸》モンスターを墓地に送ることで、相手モンスター1体の攻撃力と守備力を、墓地に送ったモンスター分下げるというものだから、戦闘で負けることはまずない。
そして《デモリッシャー》を素材として儀式召喚した《ヘルレイカー》は相手カードの効果の対象にならないようになっている。
暗黒界には効果破壊のカードが豊富にあるけど、殆どが対象を取るカードだ。中には対象を取らない全体破壊の効果を持つカードもあるけど、そういうカードは相応の工程を踏まないとダメなカードが多いし、そう簡単には《ヘルレイカー》は破壊されることはないだろう。
手札消費2枚でここまでできたのは最高と言っていい結果だ。《ヘルレイカー》1体で完封勝利もありえるかも。
「俺のターン、ドロー! そのモンスター、厄介だな」
「もうなす術ないんじゃない?」
「まさか。俺は《暗黒界の取引》を発動だ。お互いデッキから1枚ドローして、1枚捨てる。俺が捨てたのは《暗黒界の術師スノウ》、よって効果を発動する!」
「だったら私も今墓地に捨てた《トリック・デーモン》の効果を発動だよ!」
《暗黒界》の起点とも言える《暗黒界の取引》は確かに有用なカードだけど、自分にだけじゃなく相手にも効果が及ぶのは考えものだね。おかげで手札が1枚増えちゃった。
「私は《戦慄の凶皇—ジェネシス・デーモン》を手札に加える!」
「俺は《暗黒界の門》をサーチ、そして発動する」
《彼岸の鬼神ヘルレイカー》攻撃力2700→3000
《暗黒界の門》の効果でフィールド全体の悪魔族の攻撃力、守備力が300上がる。
「《暗黒界の門》の効果を発動だ。墓地の《スノウ》を除外して、手札の《暗黒界の導師セルリ》を墓地に捨てて、1枚ドロー! このとき墓地に捨てられた《セルリ》の効果発動だ。相手フィールドに守備表示で特殊召喚する!」
《暗黒界の導師セルリ》守備力300→600
「《セルリ》の効果だ、俺は手札を1枚捨てる。俺が捨てるのは《暗黒界の魔神レイン》だ、よって特殊召喚する!」
《暗黒界の魔神レイン》攻撃力2500→2800
「《レイン》の効果発動だ! 相手フィールドのモンスターを全て破壊する!」
万全だと思ってたけど、早々に突破されちゃったな。仕方ない。
「私はその効果にチェーンして《ヘルレイカー》の効果を発動! 手札から《彼岸の悪鬼グラバースニッチ》を墓地に送ることで、《レイン》の攻撃力、守備力を《グラバースニッチ》のステータス分下げる!」
《暗黒界の魔神レイン》攻撃力2800→1800
「そして、破壊された《ヘルレイカー》と墓地に送った《グラバースニッチ》の効果発動! まずは《ヘルレイカー》の効果で、フィールドのカードを1枚選択して破壊する! 私は《レイン》を選択して破壊するよ! 次に《グラバースニッチ》の効果で、デッキから《グラバースニッチ》以外の《彼岸》モンスターを特殊召喚する! 特殊召喚するのは《彼岸の悪鬼ガトルホッグ》!」
《彼岸の悪鬼ガトルホッグ》守備力1200→1500
《ヘルレイカー》は破壊されたけど、《レイン》を破壊できた。さらにフィールドにモンスターを残すこともした。
統治にはまだ召喚権が残っているけど、このターンはそんなに動くことはできないはずだ。
「ちっ、後に繋いだか。俺は《暗黒界の尖兵ベージ》を召喚だ」
《暗黒界の尖兵ベージ》攻撃力1600→1900
「バトルだ。《ベージ》で《ガトルホッグ》に攻撃!」
「《ガトルホッグ》は破壊される。でもこのとき効果発動だよ! 《ガトルホッグ》以外の墓地の《彼岸》モンスターを特殊召喚する。私は《グラバースニッチ》を特殊召喚!」
《彼岸の悪鬼グラバースニッチ》守備力1500→1800
《ヘルレイカー》は《彼岸》と名のつくモンスターだけど、残念ながら儀式召喚でしか特殊召喚ができないから《ガトルホッグ》の効果で蘇生することができない。蘇生できたらすごい強いんだけどな。
「俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」
夜闇統治LP4000 手札2枚
《暗黒界の尖兵ベージ》攻撃力1900
セットカード1枚
「私のターン、ドロー! 私は自分フィールド上に魔法、罠がないとき、《彼岸の悪鬼リビオッコ》を特殊召喚する!」
《彼岸の悪鬼リビオッコ》攻撃力1000→1300
「そしてフィールドの2体のモンスターをリリースして《戦慄の凶皇—ジェネシス・デーモン》を召喚だよ!」
《戦慄の凶皇—ジェネシス・デーモン》攻撃力3000→3300
「墓地に送られた《彼岸の悪鬼グラバースニッチ》の効果発動、デッキから《彼岸》モンスターである《彼岸の悪鬼スカラマリオン》を特殊召喚! そして、自分フィールド上に《彼岸》モンスター以外のモンスターがいるとき《彼岸》モンスターは自壊する」
《彼岸》モンスターの殆どは自身を特殊召喚する効果と、自分のフィールドに《彼岸》以外のモンスターがいるときに自壊する効果、さらに墓地に送られて発動できる効果を持っている。
そして特殊召喚の効果と墓地に送られて発動できる効果は、1ターンに1度、いずれかしか発動できない。
だから《リビオッコ》の墓地に送られたときの効果は発動できないんだ。
十分強いんだけど、この辺がたまにもどかしいことがあるんだよね。
それはさておき。
「私は《ジェネシス・デーモン》の効果を発動する。墓地の《トリック・デーモン》を除外して、セットカードを破壊するよ」
「それならチェーンして発動だ。《暗黒界に続く結界通路》! 墓地の《暗黒界の魔神レイン》を守備表示で特殊召喚だ!」
《暗黒界の魔神レイン》守備力1800→2100
壁が出てきちゃったか。《暗黒界の門》を破壊した方が良かったかな。
《ジェネシス・デーモン》の破壊効果は1ターンに1度だし、コストとして《デーモン》と名のつくカードを除外しなければいけないから、そんなにポンポンとは使えない。
「私は《ジェネシス・デーモン》で《レイン》に攻撃! 破壊する」
《ベージ》に攻撃してダメージを優先するか迷ったけど、強いモンスターを減らした方がいいと判断した。
「そしてカードをセットしてエンドフェイズ。墓地に送られた《彼岸の悪鬼スカラマリオン》の効果を発動するよ。デッキから悪魔族、闇属性、レベル3であるモンスター、《暗黒界の狩人ブラウ》を手札に加える。これで終わりだよ」
保科優姫LP4000 手札4枚
《戦慄の凶皇—ジェネシス・デーモン》攻撃力3300
セットカード1枚
「俺のターン、ドロー! 《暗黒界の門》の効果を発動する。墓地の《セルリ》を除外し、手札の《暗黒界の龍神グラファ》を墓地に捨てて、1枚ドローする。ここで墓地に捨てられた《グラファ》の効果を発動だ! 《ジェネシス・デーモン》を破壊!」
「私はそれにチェーンして伏せカード発動、永続罠《悪魔の憑代》! 通常召喚したレベル5以上の悪魔族モンスターが破壊されるとき、このカードを身代わりにする!」
「くっ、破壊できなかったか。それなら俺は墓地の《グラファ》の効果で、フィールドの《ベージ》を手札に戻し、《グラファ》を守備表示で特殊召喚、さらに手札からモンスターをセットする」
《暗黒界の龍神グラファ》守備力1800→2100
セットモンスター
「カードを1枚セットしてターンエンドだ」
夜闇統治LP4000 手札1枚
《暗黒界の龍神グラファ》守備力2100
セットモンスター1枚
セットカード1枚
「私のターン、ドロー!」
統治の手札は1枚。フィールドは《グラファ》とわからないカードが2枚。
表情を上手く隠しているからそこからは察せないけど、これは多分守りに入ったってことだろう。
だったら攻めていくべきだ。2枚の裏側カードをなんとかしたら、それでほぼ決着がつく。
「《ジェネシス・デーモン》の効果発動、手札の《デーモン・ソルジャー》を除外して伏せカードを破壊!」
「ああ、いいぞ」
セットカードは《暗黒よりの軍勢》、ブラフだったか。
「私は《カードガード》を召喚するよ」
《カードガード》攻撃力1600→1900
「《カードガード》が召喚に成功したとき、このカードにガードカウンターを1つおく。このカードの攻撃力はガードカウンター1つにつき300アップする!」
《カードガード》攻撃力1900→2200
「バトル! 《カードガード》で《グラファ》に攻撃!」
「《グラファ》は破壊される」
「そして《ジェネシス・デーモン》で伏せモンスターに攻撃する!」
まあ、これで勝負は決まっただろう。次のターン、多少の抵抗はあるだろうけど、手札枚数的に大したことはできないはずだ。
案外あっさりだったな。
「かかったな」
「えっ?」
「もう終わりだと思ったか? まだだ! 俺のセットモンスターは《メタモルポッド》!」
「ああっ!」
うわっ。完全に油断してた!
これは⋯⋯、これは恥ずかしいミスだ⋯⋯。暗黒界なら十分あってもおかしくないカードなのに。
「効果発動だ! お互い手札を全て捨てて、5枚になるようにドローする!」
ああ、悔しいな。せっかく余裕な感じだったのに、手札を5枚まで回復させてしまった。
《ジェネシス・デーモン》で破壊するべきだったのはモンスターの方だったな。うわー、うわー。
「今墓地に捨てたカードは《暗黒界の尖兵ベージ》、よって効果で特殊召喚だ!」
「あ、うん。私も《暗黒界の狩人ブラウ》が墓地に送られたことで効果を発動。1枚ドロー、さらに相手によって捨てられたから、追加でもう1枚ドロー」
《暗黒界の尖兵ベージ》攻撃力1600→1900
2枚ドローだけど、全然嬉しくない。
「《カードガード》の効果を発動する。このカードに乗っているガードカウンターを取り除き、《ジェネシス・デーモン》に乗せる。これによって、ガードカウンターが乗せられたカードが破壊されるときに、ガードカウンターを取り除くことで破壊を防ぐことができる」
《カードガード》攻撃力2200→1900
「私は墓地の3体の悪魔族を除外して《ダーク・ネクロフィア》を守備表示で特殊召喚! これでターンエンドだよ」
保科優姫LP4000 手札6枚
《戦慄の凶皇—ジェネシス・デーモン》攻撃力3300
《カードガード》攻撃力1900
《ダーク・ネクロフィア》守備力3100
まあ、切り替えていくしかないか。統治の手札を復活させちゃったけど、私にも恩恵はあったしね。
「統治、多分次の私のターンで終わりだよ」
「それは挑発のつもりか?」
「そういう気持ちもあるけどね。けど、私が言いたいのはこのターンでできることは全部やっておいた方がいいよ、ってこと」
「ハッ、余計なお世話だ。お前に言われずとも、このターンでケリをつけるつもりだったさ! ドロー!」
できるかな? 私は無理だと思うよ?
「俺は《暗黒界の門》の効果を発動する。墓地の《レイン》を除外して、手札の《グラファ》を捨てて、ドローする。墓地に捨てた《グラファ》の効果を発動だ! 《ジェネシス・デーモン》を破壊する!」
「《グラファ》の効果にチェーンして発動! 手札から《スカル・マイスター》を墓地に送ることで、墓地で発動する魔法、罠、効果モンスターの効果を無効にする!」
「ちっ、だがまだだ! 墓地の《グラファ》の効果でフィールドの《ベージ》を手札に戻し、特殊召喚する!」
《暗黒界の龍神グラファ》攻撃力2700→3000
「そして《手札抹殺》を発動! お互いに手札を全て捨てて、捨てた枚数ドローする! 手札を捨てて、5枚ドローだ!」
「私も、5枚ドロー」
「俺が捨てたのは《暗黒界の龍神グラファ》、《暗黒界の狩人ブラウ》、《暗黒界の武神ゴルド》、《暗黒界の尖兵ベージ》、《暗黒界の術師スノウ》、の5枚! よって効果発動! まず《グラファ》の効果で《ジェネシス・デーモン》を破壊だ!」
「《ジェネシス・デーモン》に乗ってあるガードカウンターを取り除き、破壊を無効にする!」
「次に《ブラウ》の効果で1枚ドロー! そして《ゴルド》と《ベージ》の効果で特殊召喚する! 最後に《スノウ》の効果でデッキから《暗黒界の刺客カーキ》を手札に加える! まだまだ行くぞ!」
「ダメだよ」
「なにっ? なにかあるのか?」
「私も墓地に捨てられたカードの効果を発動する! 《魔界発現世行きバス》の効果を発動! 《魔界発現世行きバス》以外の自分または相手の墓地のモンスターを1体デッキに戻す! 私が戻すのは《暗黒界の龍神グラファ》だよ!」
「くっ、邪魔しやがって!」
「そしてもう1枚、墓地に捨てられたモンスターの効果を発動する! それは《暗黒界の龍神グラファ》だ!」
「なんだとっ!?」
「《グラファ》の効果! 相手フィールドにいる《グラファ》を破壊する! そして相手によって手札から墓地に捨てられたことで、さらなる効果を発動だよ! 相手の手札をランダムに1枚確認して、そのカードがモンスターだった場合、私のフィールドに特殊召喚する!」
デュエルディスクが作動する。
数秒後、統治から見て右端のカードが指定された。
「くそっ、よりにもよって⋯⋯っ!」
「《グラファ》か。だったら攻撃表示で特殊召喚!」
《暗黒界の武神ゴルド》攻撃力2300→2600
《暗黒界の龍神グラファ》攻撃力2700→3000
これでお互いの墓地に捨てられたカードの効果処理が終わった。統治は大きく動いてきたけど、私によって墓地の《グラファ》はデッキに戻されるし、手札の《グラファ》は奪われるしで堪ったものじゃないだろう。
それでも統治の手札は6枚ある。まだなにかやってくるはずだ。
にしても《グラファ》か。そんな予感はあったけど、ホントにこうなるとは思わなかったな。
「墓地の《グラファ》の効果、《ベージ》を手札に戻して特殊召喚!」
《暗黒界の龍神グラファ》攻撃力2700→3000
このターンだけで《グラファ》大活躍だな。
「そして《魔轟神レイヴン》を召喚だ!」
《魔轟神レイヴン》攻撃力1200→1500
「やっぱり来るか!」
「当然だ! 効果発動、手札を任意の枚数捨てて、このターン中、攻撃力をその枚数×400アップさせ、捨てた枚数分レベルを上げる。俺が捨てるのは5枚! よって2000アップする!」
《魔轟神レイヴン》攻撃力1500→3500
「そして捨てた5枚の効果発動! 《暗黒界の刺客カーキ》の効果で《ジェネシス・デーモン》を破壊、《ブラウ》の効果で1枚ドロー、《シルバ》を特殊召喚、《暗黒界の鬼神ケルト》を特殊召喚だ! 5枚目に捨てたのは《ベージ》だが、フィールドには5体のモンスターがいるので特殊召喚はできない」
《暗黒界の軍神シルバ》攻撃力2300→2600
《暗黒界の鬼神ケルト》攻撃力2400→2700
特殊召喚できないのに5枚捨てたのは、《レイヴン》の攻撃力を上げて《ダーク・ネクロフィア》の守備力を越えるためか。
「どうだ? このターンでケリがつきそうだぞ?」
「いやあ、5体も揃うなんて壮観だね」
「フン。バトルだ、まずは《グラファ》で《グラファ》に攻撃、相打ちとなる。次に《レイヴン》で《ダーク・ネクロフィア》に攻撃だ。そして《ケルト》で《カードガード》に攻撃!」
保科優姫LP4000→3200
これで全滅か。
「《シルバ》でダイレクトアタックだ!」
「させないよ。手札から《バトルフェーダー》の効果を発動する! このカードを特殊召喚してバトルフェイズを終わらせるよ」
「ちっ、それならフィールドの《シルバ》と《ゴルド》を手札に戻して2体の《グラファ》を特殊召喚! これでターンエンドだ」
「エンドフェイズ時、《ダーク・ネクロフィア》の効果で《グラファ》のコントロールを奪う!」
ふう、なんとかなったか。《手札抹殺》を使われる前は《冥府の使者ゴーズ》があったから安心してたけど、使われた後に《バトルフェーダー》が来てくれた。
大丈夫とわかっていても、目の前でこんなに激しく動かれるとちょっと怖さがあるよ。
夜闇統治LP4000 手札4枚
《暗黒界の龍神グラファ》攻撃力3000
《暗黒界の鬼神ケルト》攻撃力2700
《魔轟神レイヴン》攻撃力1500
「私のターン、ドロー!」
「さて、お前のターンだが、このターンで決着をつけるつもりなんだろう? 俺には無理だと思うが」
決着じゃなく、ほぼその状況だけどね。
「見てればわかるよ。私は魔法カード《終わりの始まり》を発動する! 墓地に7体以上の闇属性モンスターがいるとき5体のモンスターを除外して、3枚ドローする! そして自分のカードが7枚以上除外されているとき《カオス・エンド》を発動! フィールドの全てのモンスターを破壊する!」
「全てのモンスターだと!?」
「そして《終焉の精霊》を召喚!」
《終焉の精霊》攻撃力4200→4500
「攻撃力4500!?」
「このモンスターの攻撃力と守備力は、除外された闇属性モンスターの数×300になる。私と統治の除外されているモンスターは12体。よってこの攻撃力になるんだよ。⋯⋯さあ、とどめだよ。《終焉の精霊》でダイレクトアタック!」
「ま、まだだ! 手札から《バトルフェーダー》の効果を発動する! このモンスターを特殊召喚して、バトルフェイズを終わらせる! ハッ、いくら攻撃力が高かろうが、効果で破壊してしまえば問題はない! 次のターンで勝たせてもらうぞ!」
「そうはいかないんだよね。私は《D・D・R》を手札を1枚捨てて発動するよ! 《エンド・オブ・アヌビス》に装備して特殊召喚!」
《エンド・オブ・アヌビス》攻撃力2500→2800
《終焉の精霊》攻撃力4500→4200
「《エンド・オブ・アヌビス》がいる限り、墓地を対象にする効果と、墓地から発動する魔法、罠、モンスターの効果は全て無効になる。これでもう《暗黒界》の効果は使えないよ!」
「な、に⋯⋯っ? まさか⋯⋯」
統治の威勢がここにきて初めて落ちた。それはそうだろう、この局面で《エンド・オブ・アヌビス》は暗黒界にとって痛すぎる。こうなれば統治は大したことはできないだろう。
でも私は攻めの手を緩めない。
「私は3枚のカードを伏せてターンエンド」
保科優姫LP3200 手札0枚
《終焉の精霊》攻撃力4200
《エンド・オブ・アヌビス》攻撃力2800
装備魔法《D・D・R》
セットカード3枚
《エンド・オブ・アヌビス》で墓地を封印されていて《暗黒界》の効果を使うことができないこの状況では、3枚の伏せカードは気が遠くなるほどの思いだろう。
統治はこの伏せカードを私に使わせることでしか対処できないのだ。
今、どんな心境なんだろう。まだ勝つ気でいるのかな?
「お、俺のターン、ドロー! 俺は《暗黒界の策士グリン》を召喚、墓地の《グラファ》の効果で《グリン》を手札に戻し、《グラファ》を特殊召喚する」
《暗黒界の龍神グラファ》攻撃力2700→3000
《グラファ》の特殊召喚は効果じゃないから無効にはできない。それはわかってた。
「バトルだ! 《グラファ》で《エンド・オブ・アヌビス》に攻撃!」
「伏せカード《強制脱出装置》を発動。《グラファ》を手札に戻す!」
「くそっ。俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」
夜闇統治LP4000 手札5枚
《バトルフェーダー》守備力0
セットカード1枚
「私のターン、ドロー。そろそろ終わりにしようか?」
「っ! 終わりだと? その油断が命取りだ!」
「油断じゃないよ、もう読みきったから。バトルだよ! 《エンド・オブ・アヌビス》で《バトルフェーダー》に攻撃!」
「俺はここで《バージェストマ・ディノミスクス》を発動だ! 手札の《グラファ》を捨てて、《エンド・オブ・アヌビス》を除外する! どうだ! これで墓地の封印は解かれた! 俺は墓地に捨てられた《グラファ》の効果を——」
「それだと思ったよ」
「は?」
「私は《闇次元の解放》を発動! 除外された《エンド・オブ・アヌビス》を特殊召喚する! これで《グラファ》の効果は不発だよ!」
「は? は? だったら、だったら! 俺が負けるじゃないか!」
「そうだよ。私は《エンド・オブ・アヌビス》で《バトルフェーダー》を攻撃。《バトルフェーダー》は自身の効果で特殊召喚された場合、フィールドから離れると除外される」
《終焉の精霊》攻撃力4200→4500
「やめろっ、やめろ! 俺は負けないんだ!」
「《終焉の精霊》でダイレクトアタック!」
「うわああああああああぁ!」
夜闇統治LP4000→0
「私の勝ちだよ」