ONEPIECE 空の王者が海を征す   作:魔女っ子アルト姫

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今回は短めですが次回から長くなって行きます。流れの都合上。


空の王者、水の都へ

海軍大将青雉というとんでもない存在との会合、同時に知らされた政府がレウスを狙っているという事実と青雉の圧倒的な力。常軌の逸した悪魔の実の力で凍結されてしまったルフィとレウスはその後一味の必死の看病と手当によって意識を取り戻す事が出来た、互いに死に掛けながら何とか生還出来た事に喜びつつも一端その身体を癒す為に三日間の停泊を経てメリー号は記録指針が示す次の島へと向かう事となった。

 

のんびりとした航海をする船を襲った次なる衝撃、それはクロールをするカエルであった。普通言うなれば平泳ぎをするカエルがクロールをするという衝撃的な光景と常識外れなそのスピードに一同は驚くと思わず其方の方向へと舵を切ってしまった。その際にカエルを追う時の連携は偉大なる航路に入ってから有数とも言えるほどの素晴らしい物だったのが何とも言えなかった。そしてカエルを追っていくとあるものに遭遇した、海上を疾走する蒸気機関車であった。

海の上に敷かれている線路を走り帆船とは比べ物にならない速度で進んでいく列車に一同は呆然としていた。陸上ならまだしも海の上に機関車を走らせようなどと考え付かないからだ。そして追っていたカエルは機関車の進行上に立ち塞がると力比べをするようにぶつかるがそのまま吹き飛ばされてしまった。二重の衝撃で呆然としていると近場の駅と思われる所から老人と子供と小動物が飛び出してきた。

 

どうやら此処の駅で働いているココロさんというお婆さんとその孫のチムニーとゴンベというウサギだった。ゴンベはなぜかニャーと鳴いているが間違いなく兎であるとレウスは断言している。そしてそのココロさんから次の島の情報とその島が造船技術で有名であること、そして紹介状まで書いてくれた事で一同は興奮と感謝で一杯であった。意気揚々と次の島、ウォーターセブンへと到達した。

 

「おおっ……こりゃすげえな」

「すっげぇぇっ!!噴水だぁ!」

 

此処まで来るまでにゴーイングメリー号が負っているダメージや完璧な修理が出来る事に鼻歌交じりに進む船の上で見えてきた次の島を見た時、一同は思わず感嘆の声を漏らした。島の彼方此方から沸きだし噴出している無数の水の柱、それだけでは飽き足らずまだ上陸すら出来ていないにも拘らず美しい町並みが確認でき素晴らしい島である事が決定付けられていく。

 

「うっはぁぁっっすっげえなこりゃ!!ココロの婆さんが造船がすげえっていったけどこりゃその筈だぜ!!超巨大都市だぜ!!」

「これなら海列車も走る訳ですね」

「これならメリーも安心だな!!」

 

今まで見た事もないような島に連なる都市の大きさに一同の期待もどんどん膨らんで行く、これならば空島で手に入れた金の換金と船の修繕の事も万全の体勢で行える。メリー号もレウスの鱗や甲殻でなんとか持たせているがレウスの鱗などがなかったら浸水も酷く沈むことも十分に考えられる。いよいよウォーターセブンへと入っていくメリー号、水路が島の中にまで巡っており正に水上都市となっている。

 

「おーい君達!海賊船が堂々とこんな所にいたらまずいぞ!何しに来たんだ略奪か?」

「船を直したいんだ!」

「いや可笑しくないか今のやり取り」

 

此方へと気さくに声を掛けてくるおっさんの言う通りに船を島の裏側へと回していくがその途中数回島の住人に話しかけられたがどれも海賊を恐れている感じでは全くなかった。妙に寛大で馴れ馴れしい感じがする。そして船を大きく裏へと移動させ岩場の岬へと停泊させた。

 

「うほほほぉ~い!!!よ~し俺が一番のりだぁぁ!!」

「いーや俺だぁぁぁっっ!!!」

 

船を付けると同時に駆け出していくルフィとウソップ、ウソップは兎も角ルフィは本当に青雉にやられていたのだろうか。回復したにしても元気があり余っている。

 

「待ちなさいよあんた達勝手に行動しないでよ!!?」

「ったくしょうがない……ナミちゃん、あの二人は俺が見るよ」

「お願いレウス、私はビビと一緒に換金に行ってくるわ。あっサンジ君同伴お願い」

「はぁ~いナミすわぁ~ん♡」

 

楽しげな雰囲気のまま進んでいく状況、だがこの島が麦わらの一味にとってある大きな事件の中心となるのだった。

 

 

「あれがレウス様……私の想像以上の御仁ですわね♡」




次回、予告

ル「おいウソップ見ろよあの海パンロケットパンチしたぞ!」
ウ「この島は驚きで一杯だな!」
レ「少しは大人しくして……君は?」
?「アーウ!!兄ちゃん俺のスーパーさが分かるか!?」
?「お迎えに上がりました、レウス様」

空の王者、変態と姫に出会う

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