ウチのキャラクターが自立したんだが   作:馬汁

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45-ウチのキャラクターと俺の友達の記憶

 教会の前。ちょっとした広場で、俺は半透明のウィンドウを見ていた。

 

『送信しました』

 

 

『件名:生存報告 ソウヤからケイへ』

 

『生きてるか? 俺は生きてる。相も変わらず人形姿だが。

 送信のタイミングが悪ければケイは戦闘中だろう、良ければ戦闘後だ。あんまり邪魔したくないんだが、大丈夫だったか?

 で、俺の居場所だが、今俺は教会に居る。何処の教会だとかの詳しい位置は、返信を確認してから伝えさせてもらう。

 

 俺の言いたいことは以上だ。

 

 これから戦う用事があるなら、ご武運を。

 もう用事は済んだなら、お疲れ様。』

 

 至って普通の、なんでもない生存報告。

 とある()()()によって、他の人に事情を伝えないまま教会に避難している。

 

「あとは、ケイの返事を待つだけか」

 

 後ろを見ると、脅威が去ったのを感じたのか、シスターが恐る恐る教会の外へ出てきた。

 開いた扉から見えるのは、俺と同じように避難していた大勢の一般人(NPC)達と……、

 

「ドラゴン、居なくなったのか」

「やっと終わった~……これ以上何もないよね?」

「イベントでもクエストでもないみたいだし、状況は全く分からないからなあ」

 

 そう、プレイヤー達だ。

 プレイヤーの頭上にアイコンが出たりしないこの世界では、会話からでしかプレイヤーか否かを確認できない。

 もっとも、彼らの様に遠慮なく『イベント』やらといった単語を口にしていれば、それだけで分かるのだが。

 

「よし、と。それじゃあ俺は……何を」

「ソウヤアァァ!」

「しい゛?!」

 

 

 ・

 ・

 ・

 

 

 感動的な再会シーン。

 ……とは、とても言えない。

 

「ケ、ケイ?」

 

「黙れ! 怪我はあるか? 『ヒール』!」

 

「黙れと言われても。ていうか無傷のところを回復されても。というか口調」

 

 何時もではないが、時々男らしくなるよな……。俺が女性だったら惚れているかもしれない。

 

 ああ、感動的な再会シーンとはどこへ行ったのだろう。

 確か俺は、お互いの無事を遠回しな軽口で祝い、感動的な音楽をバックに友情の抱擁をする予定だったのだが。

 

 ……いや、そんな予定はない。ただの現実逃避である。

 俺は現実と向き合わないといけない。不本意だが。

 

「あー……あのなケイ、いい加減によしてくれ。大衆の目がだな」

 

「生きてるな?!幻覚じゃないな?!」

 

「……話を聞け。というか、そんなに俺が生きているのがおかしいか?」

 

「おかしい!」

 

「そこだけは普通に返事するんだな」

 

「いや、だってキミ、あの子に殺されたんじゃないの……?!」

 

 あの子……ね。そう言われて最初に思い当たったのは、あの幼い友人。

 少しばかり目を逸らした俺だったが、直ぐに目線をケイの方へと向き直した。

 

「……詳しい話は後にしよう。お前はこの大勢の目前で何をやったのか、自覚しているのか?」

 

「へ?」

 

「転移の瞬間だ」

 

「あ」

 

 全く……。

 しかし、ケイが冷静さを欠くのは珍しいな。いや、数日前にも同じような様子を目撃したばかりなのだが。

 

「離れるぞ」

 

「え、待ってよ」

 

「待ちません。ほら行くぞ」

 

 俺はフードを深く被りなおして、多くの目線から逃れるように離れていった。

 街灯が照らす道の上を進み、後ろから誰かが追ってこないのを確認する。

 

 

「ねえ、そろそろ説明してくれても良いと思うんだけど」

 

「……そうだな」

 

 しばらく早歩きで進んでいたが、人の気配は全くしない。ここで他人の耳に入れたくない話をしても、問題なさそうだ。

 

「まず、”どうして生きてるの?”」

 

「”死んでいないから”、じゃあダメか?」

 

 そう言い放って、そっとケイの表情を見る。

 俺の答えを聞いて、むっとしていた。

 

「……私との仲でしょ。嘘はよくない」

 

「参った。納得するまで質問を止めないつもりか」

 

「そのつもり」

 

 どうしたものか……。

 だからといって「俺は一度死んだ」、だなんて言えないからな……。

 

「なんて言えば良いのやら……」

 

 俺はその一言を放ってから、良い答え方が思いつくまで、その時の記憶を振り返ることにした。

 

 俺が()()()()()、その時の記憶を……。

 

 

 ・

 ・

 ・

 

 

【ズガン】

 

 それは、人形がベッドの角に叩きつけられた音だった。

 勿論、柔らかいマットレスに叩きつけられてもこのような音はしない。人形が叩きつけられたのは、木製の部分だ。

 

「―――ッ?!」

 

 俺は痛みを感じなかった。ダメージを受けたという感覚もなかった。

 ただし、体は動かない。俺がいくら身体を動かそうとしても、指一本動くことはない。

 

「―――……?」

 

 唯一、視界だけが動いた。

 俺は自身の状態を確認すべく、自らの身体を見下ろした。

 

 すると、”俺の全身が倒れている”のを目撃した。

 目と首だけで見下ろせば、見えるのは首から下だけの筈だ。しかし今見えているのは、首から上を含む全身だった。

 

「これって……霊に?」

 

 幽体離脱。

 まずその単語が頭に浮かび上がった。

 

「ということは、死んだ?」

 

 死。

 次にその単語が浮かび上がった。

 

 特に驚きはしなかった。

 驚く前に物事が起きて、そうする隙がなかったとも言う。

 

「俺が、死……」

 

【ピコン】

 

 それを受け入れた頃だろうか、控えめな電子音と共に、目の前にメッセージが現れた。

 

『あなたは戦闘不能状態になりました』

『>蘇生を待つ』 『>リスポーン』

 

 確かに俺は死んだ。しかしそれは本物の死ではない。

 幸い、その事にいち早く気付いた俺は取り乱すことはなかった。

 

 しかし死ぬのは初めてだ。よって、このメッセージを見るのも初めてになる。

 つまり初見の出来事……しかし、その時の俺はそのメッセージに一切の興味も抱かなかった。

 

「あ……あ、れ……?」

 

 メアリー。あのメッセージよりも、彼女の方が気がかりだった。

 

 目の前の友人が、なにか言葉を口にしている。それを見た直後、俺はメッセージウィンドウを手で払い、退けた。

 視界からウィンドウは姿を消し、代わりに視界の中心には彼女が捉えられた。

 

「お、にいちゃん?」

 

 先ほどまで紅く光っていた瞳は、既に元に戻っていた。その目線は俺の亡骸へと向けられている。

 メアリーがその手で命を奪った、人形の亡骸。

 

 勿論、死体が動くことはない。

 

「ソウヤおにいちゃん……?」

 

「……」

 

 メアリーは、俺の死を理解したのだろう。その死を与えた犯人が誰かも。

 

 殺人の罪。

 たったの1つの拳、それを一度振るっただけで、この幼い女の子はこの罪を背負う事になったのだ。

 

 ……それも、奪ったのは親しき仲の命。

 果たして、この子はその罪に耐えられるのだろうか。

 

「あ……! ごめ……ごめんなさい……!」

 

 その時か。

 メアリーの身体に異変が起きた。

 

「わたし……わたし……!」

 

 黒いモヤのように見えるそれらが、何処からともなく現れたかと思えば、そのモヤがメアリーを呑み込み始めたのだ

 メアリーの身体に吸収されているようにも見えた。

 

「わたし、ソウヤおにいちゃんを……」

 

 すると、メアリーが両手で顔を覆った。その腕には、禍々しい黒の鱗が張り付いていた。

 それを見て、俺は察した。

 

「ころしちゃった……―――」

 

 彼女は、別の姿に変わり果てるのだろう、と。

 言うまでもなく、その異変を止める術は俺にはなかった。

 

「……」

 

 手、腕、足を包む鱗。そして、背中から生える大きな翼。

 俺が何もできない間に、メアリーの身体が変わってゆく。

 

「……ゴメンナサイ」

 

 禍々しい手から、何か光るものが滴り落ちたと思えば、メアリーが突如として窓から飛び出した。

 

 

 ・

 ・

 ・

 

 

 それから俺は、あのメッセージウィンドウを呼び戻して、リスポーンを選択した。

 

 俺は一度死に、そして復活したのだ。

 あの部屋の中でそのまま復活できれば、それで良かったのだが……、その願いに反し、俺は教会で復活した。

 その場所が、俺が先ほどまで避難していた教会だ。

 

「答えたらどうなの?」

 

「”お互い生きてて良かったね!”じゃダメか?」

 

「ダメって言ったでしょ」

 

「むう……」

 

 回想までした俺だが、結局ケイを納得させられそうな答えは思いつかなかった。

 俺は目も口も無い顔で、気難しいとでも言いたげな表情を表そうと試みる。

 

「なに、そんなに答えづらい事なの?」

 

「……あれ、男口調じゃなくなってる?」

 

「と、ぼ、け、る、な!」

 

「いてっ」

 

 話を逸らせば逸らすほど、ケイの怒りを買ってしまうらしい。複数購入で割引セールでもされているかのような怒り具合だ。

 ……この時点では、そう思ってた。

 

「こっちは心配してたんだよ? ドラゴンが現れたと同時、姿を消したキミ。……誰もがドラゴンに殺されたと思うでしょ」

 

「……?」

 

 その時、ケイの言葉の中に違和感を感じた。

 

「私もそう思ったよ、ドラゴンに殺されたって。それでも死体も見つかってないから、生きてる可能性も無視できなかった。だから私は必死になったんだ。被害を広める前にドラゴンを倒して、いち早く君を捜し出そうと」

 

「えっと……ケイ?」

 

「私は、”()()失いたくない”って気持ちで心が一杯だった。ねえ、キミなら分かるでしょ?」

 

 ケイの言葉にある違和感とはつまり、怒りとはまた違う感情であった。

 そうと分かると、心理学者じゃない俺でも、その正体が何かはすぐに分かった。

 

 それは、”後悔”だ。

 

「どういう事だ?」

 

「……ああ、そっか。知らないんだっけ」

 

「知らない」

 

 嘘を吐いた。

 この世界において、俺はケイのことを誰よりも知っている。

 

 ついさっきも俺の嘘を見抜いた筈のケイは、何も言わずに俯いた。気づいていてあえて見逃したのか、そもそも気づかなかったのか。

 そこまで考えて、一つ提案を持ちかける。

 

「お前、混乱してるだろ。昔話でもして落ち着いたらどうだ?」

 

「……昔話、ね」

 

 ケイはそれだけ言って、しばらく口を閉ざす。

 

 

「……前世の話だ。護送任務に従事していた日、私はその道中の町で、とある知らせを耳にしたんだ」

 

 数秒だったか、あるいは数分だったか。

 それだけの無言の後に、ゆっくりとケイが話し始める。

 俺にとって既知である筈の物語は、何故か新鮮な話であるように思えた。

 

「エルが住む村へ進撃するモンスターの大群、と。それを聞いた私は、すぐに任務から抜け出した。馬に跨って、出来る限り早く。幸い村までそこまで遠くなかった」

 

 彼女が語る物語。それは、ケイが魔法を研究する切っ掛けとなった出来事。

 俺は口を閉ざし、その物語に耳を傾ける。

 

「それでも、間に合わなかった。私が到着した頃には、モンスターの襲撃は既に始まっていた。……私は、直ぐに……」

 

 言葉が一度区切られる。

 その記憶を口にすることに、抵抗を感じている様に思えた。

 

 ケイの目線が、何もない地面に向けられる。

 

「私はエルの家に駆け付けた。既に家の扉は破壊されていた。

 私は考えるまでもなく家の中へ踏み込んだ。モンスターの気配がした。

 私はすぐに気配の方へ向かった。エルの姿と、モンスターを見つけた。

 

 私は……、何もできなかった」

 

「ケイ……」

 

「既にエルは、生きてはいられない程の傷を負った。モンスターを切り殺しても、間に合わなかった。……エルは死んだんだ」

 

「……それが、時や空間を操る魔法を求めた切っ掛けか」

 

 ケイはゆっくりと頷いた。

 それから、再び俺と目を合わせた。

 

「ソウヤ、君にはわかってほしい。もう二度とあんな別れ方をしたくないんだ」

 

 その瞳には、既に後悔は見られなかった。

 しかし代わりに篭っていた感情が何かは、分からなかった。

 

 ただわかったのは、その歴史を繰り返さぬよう、彼女が必死になっている。という事。

 

「……安心してくれ。俺は死なない。というか、死んでも死なない」

 

「―――っくふ、なんなの、それ」

 

 彼女が笑顔を見せて、今までの空気がなかったかのような態度になる。

 

「君がよく知ってるだろう? あの時はよくも串刺しにしてくれたな」

 

「えー、それはもうずっと前の事じゃん! それにもう謝ったでしょ?」

 

「いや、謝ってないぞ」

 

「……そうだっけ?」

 

「そうだ。……まあ、俺とお前の仲だ。水に流すさ」

 

 元の調子に戻ったケイを見て、微笑む。

 この時ばかりは、表情筋も何もない人形ボディに感謝だ。こんな顔を見られでもしたら、ケイはこれ見よがしにからかうに違いない。

 

「……ありがとう」

 

「どうも」

 

 

 ・

 ・

 ・

 

 

 あの話の後、結局宿屋まで転移することも無く、なんとなく徒歩で行くことになった。

 この近辺の道は知っているから、特に迷う事は無かった。

 

「所で、死ななかった理由の説明をしつこく追求したのは何故なんだ?」

 

「いや、生きてるのがあんまりにも信じられなくって、偽物かと思ってたんだ」

 

「……動いて喋る人形なんて一人しかいないだろ」

 

「まーね」

 

 まーね、って……。

 あれほど問い詰めたというのに、それだけで済ませられるのか?

 

「納得する答えは用意しなくて良かったんだな」

 

「うん、もう要らない。第一、もう遅いし」

 

「確かにそうかもしれないが」

 

「それに、本当に答えづらいみたいだからね。気を遣ってあげたの」

 

「……それは、まあ、ありがたい事で」

 

「その代わり、お料理レッスンは無期延期ってコトで」

 

「おい」

 

「へへ、恩は売ったもん勝ちなんだよ」

 

 

【ピロピロン】

 

「っと」

 

「メールだな」

 

 電子音で話が中断されて、俺とケイが目を合わせる。

 ケイがメールのウィンドウを呼び出して、そこを俺が覗き込む。最新メールの差出人は、『レイナ』となっていた。言うまでもなく、宛名は『ケイ』だ。

 

 流石にシステムメニューの扱いにも慣れたのか、直ぐにその内容を表示した。

 

 

『送信者:レイナ 件名:無題』

『ケっちゃん、いきなり何処へ行ったんですか? ケっちゃんの事なので心配してないんですけど……。いえ、やっぱり心配です。

 あ、だからって急いで戻ってこなくても大丈夫です。ただ、ちょっと困った事があるんです。

 

 メアリーの事なんですが……えっと、ごめんなさい。やっぱりこの話は直接した方が良いと思うので、今は留めておきます。

 アイザックとケっちゃん、それとソウヤさんと一緒に話したいんです。

 

 私はメアリーを連れて宿屋に帰ってくるので、もし私より先に着いたら、アイザックさんに伝えてください。彼は宿屋の中に居ると思います。

 それじゃあ、お願いしますね。』

 

 

「……メアリー」

 

「そういえば、言ってなかったね。あのドラゴンの正体はメアリーだったんだ。なんとか……というかほぼ偶然なんだけど、一応すっかり元に戻ったよ」

 

 いや、それは既に知っているんだが……それよりも気になることが一つだけある。

 

「無事なのか?」

 

「無事ではなかったけど、最終的に無事だった」

 

 どっちだ。

 でもケイがそう言うのなら問題無いのだろう。

 

「それは良かった。悪い知らせをアイザックに伝えたくはなかったからな」

 

「そうだね」

 

 そう言って安堵したケイが、返信のためにメールを作成し始める。キーボードにもだいぶ慣れてきたようだ。

 

「……なんか、お菓子食べたくなってきた。結局アイスは食べられなかったし」

 

「妙なタイミングだなお前。深夜だから店もやってないし……例の四次元ポケットに残ってたか?」

 

「確か残ってた筈……あった、10Yチョコ」

 

「地味だな」

 

「地味だね」

 

 ……こうして下らない話をするのも、随分と久しぶりな気がする。

 誘拐騒ぎに続くドラゴン騒ぎ。色々な出来事が昼過ぎから深夜まで起きてたワケだから、実際の時間よりも長く感じるのは当然か。

 

 この調子で、メアリーとも感動の再会を果たしたいものだ。彼女の記憶には俺の死体姿がこびりついているかも知れないが、まあ、きっと何とかなるだろう。

 

 

 ……なんて楽観的な考えは、時に現実というモノにより裏切られる。ある意味当然な道理であるそれを、再会の時に知ることとなる。

 

 

 ・

 ・

 ・

 

 

「ただいま」

 

「あ、お帰りなさい! 待ってましたよ!」

 

「お帰り。ミス・ケイ、それとソウヤも。……ほら、メアリーもお帰りを言うんだよ」

 

 玄関を開き、ケイが帰宅の合図である4文字を口にする。

 宿屋に居たのは、ずっとここで腰を落ち着かせていたというアイザックと、結局俺たちよりも先に到着したレイナ。そして……呪われた幼い少女、メアリー。

 

「お、おかえり……なさい」

 

 メアリーはなぜか緊張している。いつかの様にアイザックの後ろの方に隠れている。

 仕方ない、メアリーにとって俺は亡霊なのだ。

 

 俺の死が伝えられていないケイには、メアリーの警戒の理由が思い当たらなかったのかもしれない。少し訝しげな顔をして、しかしメアリーがいる手前、すぐに表情を笑顔に戻した。

 

「うん、ただいま」

 

「ソウヤさんも、お帰りなさい」

 

 俺の声が伝わらない彼女らに、言葉の代わりに手を振るジェスチャーで返す。

 

「さて、5人集まったワケだけど……、話があるんだったよね?」

 

「はい。ですがその前に()()()じ……いえ」

 

 ……()()()

 

「アイザックさん、お願いします。あなたの言葉の方がいいと思います……」

 

「わかった。……メアリー。彼女たちが、さっきまで話していたケイとソウヤだ」

 

「えと、あ……」

 

 まて、お前ら。一体何を言って……?

 その言い方はまるで……。

 

「あ、あう……あの、はじめまして……。ソウヤさん、ケイさん。わたしのなまえは、メアリー、です」

 

 俺たちが、初対面みたいではないか……?




記憶の落し物が大変多い近頃ですが、皆さんどうお過ごしでしょうか。
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