時刻は午前10時15分
第一試合、第二試合が無事に終了しついに第三試合である相川たちの出番がやってきた。
相川の初戦の相手は二年生である現在両者は向かい合う体制になっており試合開始のコールを待ちわびている状態である。
相川はリヴァイブ、片山は打鉄を纏っており武装も射撃がメインの相川に対し、太刀を構えている片山と二人の戦い方は対極的である事が伺える
そしてアリーナの観客席では実況が聞こえて来る
「さぁさぁ一回戦第三試合、一年一組の相川清香さんと二年一組片山梨子さんの試合だー。1年生訓練機3強の一人相川さん、その実力はいかに!!二年の片山さんの実力は二年の中堅クラス、さぁ良い試合を期待しましょう!!」
天野がそう言い終わるのと同時に試合開始のアナウンスが行われる。
そしてその合図と同時に片山は一気に相川に対し接近する。相手が射撃を得意とするならば撃たせる前に一気に攻めると言うのは当たり前の事である。とはいえ相川もこの攻撃を簡単に喰らうほど弱くは無い
「おおっと!?」
そう言いながら後ろに移動し相手から距離を取ると、右腕にサブマシンガンを構えると彼女に対し攻撃を始める。この攻撃に対し相手はすぐに回避しようとするが、何せ相川に対し攻撃を仕掛けていたこともあり反応が遅れ攻撃の大半を受けてしまう
「迂闊だったか…最弱何て言われてたけど全員がそうでもないみたい」
攻撃を受けた相手は今の行動に対し反省をする。相手が一年生と言う事や先の第一、第二試合を見ていた彼女は訓練機3強の相川と言えど大したことは無いと考えてしまっていたが今の行動でその考えを改める必要があると判断する。
すると彼女は直線的な軌道ではなく曲線的な軌道を描きながら彼女に対し攻撃を仕掛ける。この動きならば狙いを定めにくく隙が発生する、相手が候補生クラスならばこのような動きでもすぐに狙いを定められるが相川は一般生徒そのため変則的な動きに対し上手く狙いを付けることが出来ずに動きを止めてしまい、この隙を逃すほど二年生は甘くない。一気に彼女に詰め寄るとそのまま一撃をお見舞いする。
「きゃぁぁっ」
「もう2,3撃も特典としてどうぞ!!」
そう言いながら彼女は相川に追撃となる攻撃を叩き込む
そして相川は後ろに吹き飛ばされるだけでなく右腕に持っていたサブマシンガンも破壊されてしまう
彼女はそのまま膝をついてしまう。機体のエネルギーはまだあるはずだが衝撃までは殺せなかったのだ
「まぁこんなもんよね。初手に反応出来たってだけでも褒めてあげるよ」
そう言うと一気に接近し勝負を付けようとするのだが
「…なーんてね。待ってましたよ私に止めを刺しに来るこの瞬間を」
相川はそう言うとすぐに立ち上がり右手にまた別なサブマシンガンを呼び出すと接近してくる片山に攻撃を仕掛ける。
「同じ手は喰らわない!!」
そう言うと彼女は攻撃が放たれる前に射線から退避しマシンガンの攻撃を回避するのだが…
「武器はマシンガンだけじゃありません!!初戦からですがコレを投入させてもらいます(本来なら候補生の子たちに打ち込みたいけど仕方が無いか…!!)」
相川はそう言いながら左腕に新たな武器を呼び出す。それは対物ライフルを改造したような物であった。その特徴は本来運用されていた対物ライフルをIS用に改良した物であり、銃弾も従来の発射法ではなく電磁力により弾丸を発射するため速度も従来に比べ速く威力も保証でき、女性が片腕でも使えるように大きさと重さを改良し、攻撃後の反動も軽減した物だがこれはまだ試作品で安全面に問題は無いのだが一発撃つごとに排熱作業の為3分間使用できなくなると言う欠点がある武装だ。
しかもこれは通常の使用法をした場合であり、威力をさらに増大させるチャージショットもあるのだがこちらは使用すれば排熱に20分はかかってしまう困りものである
ちなみにこの武装はIS用と言う事もあり今回使用しているようなスポーツ目的で”リミッターを掛けていれば”直撃しても相手が死亡すると言う事は無い。
これはこの武装だけでなくISの武装すべてに言えることである。ちなみに専用機はこのリミッターに関して操縦者の操作で簡単に解除できてしまうため、ISで生身の人間に攻撃するのは大変危険な事である事をここで記しておく
そして今の攻撃に実況席はと言うと
「おおーっと、ここで相川さん電磁力ライフルを使用!!。対物ライフルの特徴である威力を増大させつつ反動軽減と言うなかなかなチート武装を使い一気に勝負に出るか!!」
そう天野が言うとそれを見ていたダリルは
「排熱時間もあるから一概にチートとは言え無いけど、威力に関してはチートスペックだろうよ。とはいえあの子まさかあれを片腕で持って直ぐに狙い定めて攻撃してるし…訓練機3強の名は伊達じゃないって事だな。とはいえアレ直撃でまだエネルギー残るって事はあの訓練機防御方面にかなり力入れて整備した機体って事だよな」
「そうなんですか?」
「あぁ、あのライフルのコンセプトは一撃必殺の射撃。つまりあの一発で勝負を決めることになるから防御方面にエネルギーを配分してる訓練機や専用機じゃなきゃ今の一撃でエネルギーはゼロになる。けどあの二年生の機体はあれを受けてもまだ動けるって事は恐らく整備の段階で防御方面に力を入れていたんだろうな」
ダリルはそう補足をする。ちなみに整備に関しては黛が詳しいのだが彼女はこの後の試合で担当する生徒がいるため席を外している
「成る程…参考になります…っと、ここで相川さん勝負に出るぞー!!」
ダリルの言葉を聞きつつ天野は解説を再開する
彼女が放った弾丸と言う名の雷撃の矢を片山は回避できず、直撃する。
「ぐっ…けどそれは3分間は使用できない。マシンガンの単体攻撃ならこっちに分がある」
片山は状況を冷静に判断し反撃を行おうとするが、ダメージが大きく動きが鈍る。こうなってしまえば後は相川の勝ちパターンに持ち込める。
彼女は先ほど使用したライフルを量子化しすると左腕に新たなサブマシンガンを呼び出しサブマシンガンを両手に持つ状態となる。ちなみに彼女が使用しているサブマシンガンは学園の機体に備え付けられている物である
「さて、一気に決めさせてもらいますよ」
そう言うと相川は両手に持ったサブマシンガンを一気に発射し彼女に集中砲火を浴びせる
勿論、彼女は回避しようとするが先ほどの一撃が予想以上に聞いていたため機体がうまく反応せず回避が鈍りその攻撃を直撃してしまう。
その結果彼女の機体のエネルギーはすぐさま0となり機体が煙を吹き停止する
そしてアリーナ全体に相川の勝利を告げるアナウンスが響く
その後二人は機体を解除すると片山が相川に
「いたた…相川さん。お見事この調子で頑張って」
「はい。対戦ありがとうございました」
二人はそう言葉を交わしたのちアリーナを後にするのだった
実況席では
「一回戦第3試合は相川さんの勝利!!何気に一年生勢初勝利です!、それではこの調子でどんどん行きましょう!!」
そんな声が聞こえていたりする
ピットではティナと鷹月が相川を迎える
「相川さんおめでとう」
「すごかったねー見てる私までドキドキしたよ」
二人がそう言うと彼女は
「いやーびっくりした。あのライフル当たってくれて良かった良かった。外したら積んでたよ今の試合」
そう今の試合で相川はあのライフルを外したらタイムアウトを取りティナ達にアドバイスを貰いに行くつもりだったのだ。
相川の勝ちパターンとは先のライフルなどで強力な一撃をお見舞いし、弱ったところをマシンガンなど連射の可能な銃で一気に仕留めると言う方法だ。
だからこそ先の試合では早々に秘密兵器の一つである電磁力ライフルを使用したのだ
「次は谷本さんの試合だねBブロックだからだいぶ時間が有るかな?」
「今の所順調に進んでる…と言うか予定よりもだいぶ早く進んでるし意外と早く出番が来ると思うわ」
鷹月の言葉にティナがそう言う。
相川はと言うと疲れたのかタオルで軽く髪の毛を拭いていたりする
その後彼女たちはピットを後にするのだった。