時刻は午後5時40分
全てのブロックの決勝戦が終了し現在アリーナに人はほとんどおらず大半の生徒は自分の部屋で休んでいたりする
そしてティナもその一人であり今はルームメイトの鈴と雑談をしている
ティナ達はすべての試合が終了した後谷本たちとはいったん解散し後に学食で合流する予定である
「明日に向けての意気込みとかある?」
そう聞いたのはベッドに横になりながらファッション雑誌を読んでいたティナである
彼女がそう聞くと鈴は
「意気込みねぇ…特にないわね。全力でやるだけ」
そう言いながら鈴は椅子に座りお茶を飲んでいる
すると校内放送が流れる
「連絡を行います。明日の決勝トーナメント進出者は至急会議室に集まってください…繰り返します…」
するとそれを聞いていた鈴は
「さて、呼ばれた事だしちょっと行ってくるわね」
「行ってらっしゃーい」
鈴はそう言うと部屋を出て会議室の方へと足を運ぶ
鈴たちの部屋から寮の会議室までは歩いて5分ほどの距離である。
そうして会議室の前に到着すると部屋に明かりはついておらず近くには金色の髪を三つ編みにしそれをさらに後ろでまとめたような髪型、三つ編みハーフアップとも呼ばれる髪型の女子生徒、サラ・ウェルキンがいた
彼女は目をつぶり瞑想を行っているようなので鈴は声を掛けなかったのだがすぐに
「お疲れ様です。確か…一年二組の凰鈴音さんですよね?」
「えぇ、貴方は確か決勝でラウラを倒した…」
「二年のサラ・ウェルキンです。どうぞよろしく」
そう言うと彼女は再び瞑想を行う
それを見ていた鈴は
「(気まずい…無言の空間あたし苦手なのよね…誰でもいいから早く来て~!!)」
そう願っていると足音が聞こえ、現れたのは
「あちゃーっ。一番乗り逃したかぁ、ってか何この空気?」
「まぁまぁ落ち着いて」
やってきたのはGブロック代表の田中美空とAブロック代表の相川である
彼女たちの後に箒、セシリア、シャルロット、簪の順で会議室の前に集まる。
彼女たちが全員集まったころに生徒会顧問の真耶が到着し会議室の鍵を開け全員が中に入る
そして席に着いたのを確認すると彼女は
「えーっと。今集まって貰ったのは他でもありません。明日の決勝トーナメントの概要説明と抽選の組み合わせです」
そして真耶はメンバー全員に紙を渡すと内容を読み上げていく
説明された内容としては試合開始時刻と準備、決勝トーナメントで使用されるルールに付いてである
タイムアウトの時間が3分から5分に延長された以外は大きな変更点は無い。
昨年度も決勝トーナメントに進出したサラは紙を見つつも内心では
「(それにしても進出者の大半が一年生ですか…専用機出場が多いとはいえ少しさみしいですね。)」
そんな事を考えている内に打ち合わせが進みいよいよ組み合わせ抽選となる
方法はくじ引きであり、まず始めに参加者全員が名前の書いた用紙を麻耶に提出しその後真耶が用紙の入った箱から紙を引いていくと言う流れである
するとそれを見ていたサラは
「さて、今年はどんな組み合わせを披露してくれるんでしょうか。楽しみですね。特にサプライズ枠が」
「いや、私は普通に引いているだけなのですが…」
「あの、なんですかサプライズ枠って」
相川の問いに対してサラは
「山田先生はこういうくじ引きの時にですね必ずと言って良い程、組み合わせの一つがハイレベルな組み合わせになるんですよ。昨年でしたら…ダリル先輩対訓練機ナンバー2の生徒が決勝トーナメント初戦で当たったんですよ。それで私たちはサプライズ枠と呼ぶことにしたんです」
「とっ、とにかく抽選始めますよ!!」
真耶は慌てながらも箱に入った用紙を引いていく
「えーっと。初戦は更識簪さん対相川清香さんです」
その後も紙を引いていく
「次がサラ・ウェルキンさん対シャルロット・デュノアさんです」
今のところは納得が出来るような組み合わせである
残ったのは鈴、箒、セシリア、美空の4名
次に真耶が紙を引く。
「次は…えっ…と。篠ノ之さん対田中美空さんです」
最後の組み合わせが鈴対セシリアと言う事になる
ここまでの組み合わせを見る限り箒対美空がサプライズ枠と言う事になるであろう
その後は質問も出なかったため解散となり生徒全員が会議室を後にする
そして美空は廊下を歩きながら
「(篠ノ之箒…全国大会優勝者と対戦、か。因縁なのかねぇ?)」
実を言うと美空も中学時代は剣道部であり全国大会に参加するほどの実力者であったりする
成績は3回戦敗退でる。とは言え彼女は全国大会すべての試合を見ているため箒の事も知っていたりする…知ってはいるのだが彼女はそれ以外でも箒を知っている。
「(名前からしても篠ノ之流の後継者なんだろうねぇ。向こうは剣術のエキスパートこっちは槍術のアマチュア。さて、どうなる事やら)」
ちなみに彼女は周りに内緒にしているが彼女の家系は十文字槍を使用した武将の末裔にあたっていたりする
母親でなく父親がその武将の性であるにもかかわらず彼女の名字が”田中”なのは両親が結婚した際に父親が母型の性を名乗る事を了承したのだ。父曰く”名が変わったところで血筋は絶えないからな”だそうである。
ちなみに彼女が槍術を行えると言うのも基本的な動きに関しては父親から学んでいたのだ
教える父親も厳しく教えることはせず簡単な動きの身を教えたのだ。剣道を行ったのは彼女の意志で親から進められたと言う事は無い。
とは言え美空は夏休みに実家に帰った際に父親から新たな動作を学んだ以外は完璧に独学である
対して箒は幼少から剣の指導を受け実力は一級、機体も最新鋭。まさに美空にとって最大の壁である
美空は明日に向けて考えを纏めながら自室へと向かうのであった
そして鈴はと言うと部屋に到着するとティナは鈴に
「おかえり。早かったわね」
「ルール聞いて組み合わせやってオシマイだからね」
「組み合わせはどんな感じ?」
「うーん。まぁまぁって所。初戦はセシリアだからまぁ頑張ればって所かな」
鈴がそう言うとティナは
「頑張れとしか言えないわね。それで紅椿の子は誰と当たるの?」
「箒の事?アイツは確か3組の代表の子だった気がする」
「そっ…」
「気になるの?」
「ちょっと聞いてみただけよ」
鈴とティナはそんな雑談をしながら夕食まで時間を潰すのだった
明日は決勝トーナメントこの学園の最強が決まる日である。
そして日本国内の某所
ココでは一人の女性がパソコンの画面を眺めつつ鼻歌を歌っている
するとその背後から一人の少女がやってくると彼女に
「束さま。今日はやけにご機嫌ですね、何かありましたか?」
彼女が呼んだ束とは篠ノ之束の事でありここはそんな束のラボである
すると彼女は少女の方を向くと
「ご機嫌すぎて自分でも困ってるよ~♪なんてったって新しいアイデアがいつもよりも多く浮かんでくるんだから」
「そう言えばISの細かい調整を行っていませんがアレは廃棄ですか?」
少女がそう聞くと束は
「んーん。違うよ~アレも次に投入するけど細かい調整は後回し。ちょっと修正すれば終わりだからね。今は新しいアイデアを形にするのが先さ」
彼女はそう言うとさらに
「私も考え方を変えてみたのだー。いつもいつも同じ展開で向うも飽きて来てるだろうし今回はちょーっと思考を変えてみる。テンプレ厨って思われるのは悲しいからね~」
「はぁ…カレンダーの二重丸と関係が有るのですか。その日は特に何もないように思いますが…あの方の誕生日は終わっていますし…」
「ちょっとねー。まぁ楽しみにしててよクーちゃん♪」