IS~科学と魔術と… 番外編   作:ラッファ

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第2話

彼女たちが一通り訓練を終えた後、アリーナの更衣室で代表決定戦に向けての作戦会議を開いていた

 

先ず相川が

 

「やっぱりマークするのは専用機持ちだよね」

 

と言い放つ、この代表決定戦で二組の鈴と四組の専用機持ちである楯無の妹である更識簪以外の人間は専用機で参加するのだから対策を練らなければ圧倒的な機体性能で瞬殺されることは目に見えている。

 

するとティナは

 

「専用機のデータって私たちは見ることが出来ないんだっけ?情報保護とかの関係で」

 

「そうだよ。専用機はかなり重要だし情報を共有できるのは専用機持ち同士だけ。私達みたいな一般生徒がどうしても相手の専用機の情報を知りたいなら模擬戦を挑むか、専用機持ち同士の模擬戦を見る以外に方法は無いね」

 

彼女の疑問に鷹月が答える。

彼女の言うとおり専用機の情報と言うのはトップシークレットと言う事もあり専用機の詳細な情報は同じく専用機持ちの生徒にしか公開されていない。どうしても知りたいのならば自分で直接模擬戦を申し込むか、その模擬戦を見る以外に方法は無い。もっとも挑んだとしても訓練機持ちの一般生徒には外部に情報を漏らさないと言う誓約書を書かす場合もあるのだが。

 

しかし相川は情報と言う面では一歩リードしている。なぜなら彼女は以前学年別タッグマッチでなり行とは言えラウラと組まされ専用機持ちに混ざりトーナメントに参加したのだ。彼女たちのデータならば持ってはいる。すると彼女は

 

「あのタッグマッチから分かったことはボーデヴィッヒさんの機体は多角攻撃に弱いって事だけだけどね…デュノアさんの場合は訓練機の機体のスペックを上げただけだし…」

 

「でもそれが分かってるのとそうじゃないのとじゃ大幅に違うわ。本番は一対一とはいえ多角攻撃さえできれば勝ち目はあるって事じゃない。デュノアさんの場合は…ごり押ししか無いわね。機体は第二世代型のリヴァイブ、その面だけならこっちと同じだし…」

 

彼女の言葉にティナがそう答える。

すると今度は谷本が

 

「それじゃぁ次はオルコットさんのブルー・ティアーズと篠ノ之さんの紅椿だね。この二つの対策かぁ…全然思いつかないんだけど…」

 

「オルコットさんの場合は典型的な射撃型だから格闘メインで切り込めば何とかなるんじゃないかな?クラス代表決定戦の時も織斑君に切り込まれてかなり危なかったし、篠ノ之さんの機体は…弱点なんて有るの?あの機体チートスペックだよ」

 

夜竹が、そう言い放つ、確かにセシリアの場合だと装備は射撃系の武器がメイン、ならば格闘で切り込めばまだ勝つチャンスがあるが、箒の場合はそうはいかない、第4世代型で射撃系統の武器もある、正直言って勝てる気がしないと全員が思っている。

 

すると鷹月が

 

「篠ノ之さん…間違い無く本気で来るからね…慢心してれば隙をついて倒す、なんて事も出来たんだけど…、先生方あの機体にリミッターかけてくれるとも思えないし…」

 

「まぁ当たったらその時はその時って事で…それよりさ、皆は本番どんな武器使うの?」

 

谷本がそう言う。この生徒会長代表決定戦は訓練機を使用する生徒限定で、様々な武器の使用が許可される。確かにIS一機を作るには途方もない時間がかかり、そう簡単に作れるものではないが武器だけならばそうではない。様々な企業の武器開発チームの人間が多種多様なな武器をIS学園に送ってくるのだ。中にはあまりにも独特過ぎて使い道に悩むような武器もあるのが欠点だが…

そして生徒会長決定戦ではその送られてきた武器を使う事が可能だ。そしてこれをもとに企業や国はスカウトする生徒に有った専用機を作成すると言う流れになる

そしてこの大会は整備課の生徒も機体の整備として参加することが出来るため、訓練機の生徒たちも思う存分戦えるのだ

 

ちなみに昨年の代表決定戦では楯無は槍、ダリルは短剣や投げナイフを使っての超近接格闘、フォルテは射撃、サラはロングソードと呼ばれるタイプの剣を使っていたりする。

ちなみにダリルの場合は本気と言うよりクラスメイトと悪乗りして選んだ武器を使って準優勝したことからも彼女の技量の高さがうかがえる

決勝で楯無に負けたのも試合の中で短剣がすべて折れ、ナイフもなくなり、最後は拳で戦うと言う事になったからだ。

 

 

するとまずは相川が

 

「私は射撃メインかなぁ…まぁ実際の性能は明日にならなきゃ分からないけど…」

 

「私は格闘メインで行こうと思う…リストを見る限りじゃぁ日本刀以外にも西洋剣やら大剣とかもあるらしいし…」

 

相川に続き夜竹が言い放つ、彼女たちは専用機持ちを除けば一年の中でもトップクラスだ、そして戦法は互いに真逆である。

ちなみに谷本と鷹月は特にこれと言った指定は無く、バランスタイプであり、ティナは戦闘が苦手なため代表決定戦には出ない。

しかし彼女にも出来ることはある

 

「もし大剣を使うのなら一撃必殺がメインになるからあまり深追いはしないで攻撃したらすぐに離脱するのが良いと思うわ…機体もそんな感じで調整してもらえばいいんじゃないかしら?」

 

「成る程…って言うかハミルトンさん詳しいね。そんな戦法や動きまで思いつくなんて…国家代表クラスの人がようやく思いついたって言う噂の戦法なのに…」

 

「まっ…まぁね。(…っと通信が入ってたけど…後で連絡すればいいか…)」

 

夜竹の言葉にティナも苦笑いしつつ返す。ちなみに彼女がこのような事を言えるのは簡単で魔術サイドには聖人と言う破格の能力を持った人間がおり、その中の数名は巨大な武器を持ちながら高速で移動して戦うと言うのを彼女は知っているのだ。それは彼女の同僚にも聖人が居るほか、彼女の母親からも聖人の情報を聞いていたからだ。生身では無理でもISの補助を得れば訓練機でも聖人と似た戦い方が出来ると彼女は判断したからだ。

ちなみにISの国家代表にも巨大な武器を使い、機動力で翻弄すると言った戦い方をする人間も数は少ないがおり、イタリアの国家代表でモンド・グロッソで二大会連続準優勝者もこの戦法を愛用している

 

すると相川が

 

「詳しい話は学食でしようよ、みんなでお昼でも食べながらさ」

 

「いいね、私もお腹すいちゃって」

 

彼女の言葉に谷本や他のメンバーが反応するがティナだけは

 

「ごめんなさい、みんな先に行ってて。私も後から行くから」

 

「そう?それじゃぁ先に行くね」

 

鷹月がそう返し、ティナ以外のメンバーはその場を離れる。そして彼女もそれを確認すると通信用の霊装を使い、一夏と連絡を取る。

彼女は表向きでは平然を装って入るが内心、かなり喜んでいた。それは同僚が無事であったといいう確信以外にも別な感情が含まれているのを彼女はまだ気づかない。いつもなら雑談をしたのであろうが、同僚の一夏から学園都市で起こっている事件を聞き通信を終えた時にはそんな感情など吹き飛び冷や汗が大量に噴き出しているのを自覚する

 

「(使徒十字…まさかあんなとんでも霊装を連中が日本に持ち込んでくるなんてね…しかも実行されるのは今日…成功すれば学園都市や世界はとんでもないことになる。全く…こんな展開になるなんて神って言うのは私たちを余程楽しませたいのね…代表決定戦と使徒十字の両方を一気に取り扱うなんてね。まぁいいわ私もたまには一夏や向こうにいる土御門たちの負担を減らすために頑張らなきゃね)」

 

そう言いながら彼女はいったん学食に向かった友人たちと合流するためにアリーナを出る。

午後からはいろんな意味で忙しくなりそうだと内心では思っていた。

 

 

 

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