IS~科学と魔術と… 番外編   作:ラッファ

20 / 43
第20話

現在第三アリーナでは箒対美空の試合が繰り広げられていた

箒は前回と同じく二刀流、美空も十文字槍を操り箒の攻撃をしのいでいた

 

とは言え美空は箒の攻撃に耐えるのみで反撃の糸口をつかめないでいた

 

「(マズイ状況だねぇ…流石全国大会優勝者って所か…とはいえ私も武将の末裔の一家の人間そう簡単に負けてあげないんだな)」

 

そう思ってはいるがこのままでは確実に完封負けを食らうと確信している美空は反撃に移る

突きだされる刀に対し美空は箒の刀を槍の穂先ではなく十文字槍独特の両サイドにある刃に挟み込む形で刀を止める。

とは言え箒は二刀流片方を止めた所でもう片方の刀は使えるのだから箒にとっては痛くも痒くもない

その事を美空も十分に分かっているため箒の第二撃が来る前に美空は槍を左側に振り切り箒の体制を大きく崩し地面に落とす

そして美空は槍を引き穂先を箒に向けると地上まで一直線に降下する

 

これが当たれば箒と言えどただでは済まない

美空は箒めがけ降下し刃が箒にあと少しで当たると言うところで機体の紅椿の装甲が前面に展開され攻撃を防ぐ

 

「硬い…!!」

 

美空は何とか防御を突破しようとするが装甲が硬く先に進めないそのため美空はいったん下がり体制を立て直すと突然両側から何かに切り付けられる

 

「何!?」

 

美空はその正体に気づかず周囲を見渡すと付近には二つの小さな刃のようなものが飛び回っていた

彼女がそれに気が付くとすぐに

 

「隙ありだ!!」

 

箒が機体を加速させ美空に向かう

彼女も箒の攻撃を回避しようとはするが今度はビット攻撃も加わり一段と回避が難しくなる

何せビットは縦横無尽に駆け巡り彼女を逃がさんと包囲網を作り上げ、時に切り付ける

そしてビットにばかり注目していては箒の攻撃を食らってしまう

美空もどうにか回避しようとするがフォルテと違い彼女は一年生で候補生ではない。

そのためシールドエネルギーも削られていき美空の負けはほぼ確定であろう

とはいえ彼女もそう簡単にあきらめるつもりはない

彼女は攻撃を受けていく中で後退し一息つくと目を閉じ集中力を高める

 

「(この状況じゃ勝つのは無理…でも最後に一撃は当てて終わりたい!!)」

 

そう思っている内に箒は加速しこちらに向かってくる

徐々に美空に近づいていくが彼女はいまだに目を開けない

 

「(勝負を諦めたか?)」

 

箒は内心そう思いながらも一気に距離を詰め美空に攻撃を放つ

両サイドからはビットも迫って来ており美空に回避する手段は無い

 

そして美空は攻撃が当たる瞬間に

 

「…ここだっ!!」

 

そう言いながら槍を大きく横に振り箒に渾身の一撃をお見舞いする

流石の箒もこれは回避できずダメージを受けたのだが、美空はビット攻撃を受けシールドエネルギーがゼロとなり敗北する

美空は地面に着地しながら

 

「負けたけど、一撃は当てたし良しとしよう。そうしよう」

 

美空は負けたがその顔に後悔はなくむしろ達成感が有った

彼女にしてみれば負けはただの負けではないのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

そして第四アリーナここでも激戦が繰り広げられていた

相手は鈴対セシリア。訓練機対専用機ではあるが操縦者は中国とイギリスの代表候補生と言う事もあり一進一退の攻防が繰り広げられていた

 

「ほらほら次行くわよ、次!!」

 

「させませんわ!!」

 

鈴は2本の青竜刀を使いセシリアに攻撃をする

と言うか彼女の武器はこれだけでありそれ以外の武器は一切持っていない。片やセシリアも4基のビットのうち2基は鈴によって破壊されているため彼女はライフルと残りのビットを使い鈴に攻撃を放つ

鈴はそれらの攻撃を青竜刀を使い器用に防ぎながらセシリアとの距離を詰める

するとセシリアは鈴に

 

「やりますわね、鈴さん。」

 

「今の機体貰うまでは私は訓練機でやってたわけだしね。訓練機の方が付き合い長いのよ私は」

 

彼女たちはそんなやり取りをかわすと戦闘を再開する。

再開したのだが今の間がどうやら鈴にとっては丁度いいタイミングだったのか、さっきよりも攻撃の激しさが増す。と言うより、鈴の機体のエネルギーには余裕があるのかダメージ覚悟で突撃を行う回数が格段に多くなってきたのだ

しかしこれは鈴の作戦でもあったのだ。多くの攻撃を行えばセシリアは必ず集中力が途切れ攻撃のテンポに狂いが生じてくると彼女は読み、このような行動に至ったのだ。

そして鈴の目論見道理、攻撃を行うに当たりセシリアのリズムに狂いが生じ、大きな隙が出来る

その隙を鈴は逃さず一気に攻撃を行い勝負を付ける

 

そしてアリーナからは

 

「この激戦を制したのは凰鈴音選手だー。いやー手に汗握る大接戦。見てるこっちまで緊張しましたー」

 

そして大きな拍手がアリーナ全体に響き渡る

セシリアと鈴はと言うと

 

「お見事です。準決勝もがんばってくださいまし」

 

「まぁここまで来たら優勝狙ってもいいわよね?」

 

「そうですね。残り2試合、優勝は目の前ですわ」

 

「そうね…それより勝った私が言うのもアレだけど今後は大丈夫?」

 

「大丈夫だと思いますわ。本国にとってみれば重要なのは結果ではなく機体の稼働率の上昇。ノルマが果たしたと言えますわ。箒さん以外の専用機参加者は理由は同じでしょうし」

 

そんなやり取りを行った後、彼女たちはアリーナを後にするのであった

 

暫くするとスピーカーから天野の声が流れる

 

「現時点を持って準々決勝を終了しまーす。そして準決勝は20分後に第一、第二アリーナを使い準決勝を行います。そして組み合わせは近くにあるモニターに表示しまーす」

 

彼女がそう言った後学食やアリーナの観客席などに組み合わせが表示される

その組み合わせは

 

第一試合:更識簪対篠ノ之箒

第二試合:サラ・ウェルキン対凰鈴音

 

と表示される

 

 

 

 

 

 

そしてそれを第三アリーナの観客席で見ていたティナや谷本、鷹月はと言うと

 

「凰さん準決勝の相手はウェルキン先輩かー」

 

「クラス的には篠ノ之さんを応援したいけどなんか複雑…」

 

二人がそんな事を言っているとティナは

 

「まさか鈴がここまで勝つなんてね…まぁ実力はあったわけだし妥当なのかしら?」

 

彼女は自分のクラスメイト兼ルームメイトの活躍を素直に評価する

魔術に精通しているティナであるがISの試合を見て鈴やほかの候補生の実力を素直に認める

 

 

 

 

そして準決勝進出者の一人簪はと言うと彼女の専属メイド?である本音をつれ整備室にいた

すると本音は

 

「かんちゃん。用って何かな~」

 

「準々決勝で使ったジャミングボムの改良と機体の整備を手伝ってほしい」

 

簪が言うジャミングボムとは相川との試合で使用した武装で簪が勝手に命名したものである

本音はこう見えても整備が得意なのは簪も熟知しており20分と言う非常に短い時間ではあるがその時間に本音の手を借りる必要が出てくるほど箒と言うのは厄介なのだ。

すると本音が

 

「準決勝の相手はモッピーだからね~。整備しても厳しい所があると思うよ」

 

「…そんな事は分かってる。でも咲夜さんは言ってた”本気で勝ちに行こうとしなければ勝利はつかめない”って。だから私はルールを守って正々堂々と戦うけどルール上ありなら使える武装は何でも使う…そのぐらいしなけりゃあの機体には勝てない…」

 

簪がそう言うと後ろから

 

「関心関心。さすが候補生。良い心がけや」

 

「…えっ、咲夜さん!?」

 

「久しぶりやな、簪ちゃん」

 

咲夜はそう言いながら彼女たちの方へと歩いていく

勿論自分がここにいるとばれないようにドアを閉めることを忘れずに

 

簪は彼女に

 

「もしかして今まで…ずっと…?」

 

「今までの範囲が分からんが…昨日の予選からずっとIS学園にいたで?試合もチラホラ見させてもらったしなぁ」

 

「そっ…そうだったんですか…」

 

簪はそう言いながらも若干後悔する

憧れの国家代表の前で少々情けない試合をしたと彼女は思っているのだ。しかし咲夜は

 

「簪ちゃんの試合も数試合見たけど良い試合やで。準決勝も期待してるから、頑張りや」

 

「ありがとうございます」

 

咲夜は簪に一言そう言い放つと整備室を後にする

彼女の応援が聞いたのか簪は今まで以上に集中力を高めるのであった




IS9巻軽く立ち読みし、本音の物作りや整備の腕の良さはこの小説でも使おうかなと思ったがそれ以外は…

代表決定戦もあとわずか。
ようやく本編再会が見えてきました…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。