時刻は午後一時、場所は第一アリーナ
準決勝終了後、二人の今までの疲労を考慮され長い休憩が終わったのちいよいよ決勝戦が行われる時が来た
この戦いを制したものがIS学園最強、すなわち生徒会長の座に就くことが出来るのだ。
その事もありアリーナにはIS学園の全生徒が試合を眺めるため今まで以上に混雑している
すると相川が
「すごい人だね…まぁ勝った方が生徒会長になるんだから当然かな?」
「まぁ自分たちの学校の代表が誰になるのか見届けるのは当然よね」
ティナがそう言いかえす
ちなみにティナが準決勝終了後に鈴とあった為試合を見ないのかと聞いたところ、準決勝で疲れた為部屋で休むと言ったためこの場にはいない。
そうしているとスピーカーから実況の天野の声が聞こえる
「みなさん、お待たせしました。いよいよ生徒会長決定戦、決勝戦を行いまーす!!」
その声と共に観客席からは大歓声が起こる
その歓声に合わせ彼女は
「では選手紹介!! まずは一人目。一年生にして日本の代表候補生、ジャミングなど力ではなく技術で勝ち上がってきたIS学園の貴重な眼鏡っ子枠の一人 一年四組 更識簪!!」
その声と共に簪は機体を纏いアリーナに入ってくる
「(眼鏡っ子…ってその紹介必要かな? まぁいいけど…)」
「そしてもう一人。昨年度ベスト4 ブロックの決勝戦、準々決勝、準決勝で一年の候補生を撃破し実力は十分 最近の悩みはクールさを意識するあまりクラスでは空気化している事 サラ・ウェルキン!!」
「その紹介に悪意が有るんですが…」
「サラさん、クラスの中じゃ地味な方なんですか?」
「そっ、そんな事無いですよ!!…多分」
簪はサラの紹介に対し疑問をぶつけ、サラは一応否定する
サラは基本クラスでは本を読んでいると言う事や、同じ二年には楯無やフォルテと言う良い意味でキャラが濃い生徒がいた為その陰に隠れてしまっているのだ
二人がそんな話をしているとスピーカーから
「それでは二人とも、準備は良いですか?」
「…はい」
「勿論です」
二人がそう言ったのを放送席で確認したため
「それでは、決勝戦。試合…開始!!」
そのアナウンスと共に試合が始まった
そして試合が始まっている中、学園の外では咲夜と真耶の二人が歩いていた
すると麻耶は彼女に
「良いんですか?決勝戦を見なくて」
「まぁ別にええで。勝った方とウチが戦う訳やし、実力知ったら面白くあらへんやろ?」
「そうですね。」
「それもあるし、不審者さんの乱入防止や。今までの行事。全部乱入されとるんやろ」
「まぁ…もしかして咲夜さん。来たら戦うつもりですか?」
「もちろん」
彼女の言葉に真耶は呆れる
教員の言う事を素直に聞かないと言うのは学生時代も今も変わっていないのだ
いつでも自分らしくいられると言うのはそれはそれで彼女の長所かもしれない
そうしていると咲夜は空を見上げ
「もしも、このタイミングで来るなら敵の目的は何やと思う?」
「従来通りこの大会の中止…もしくは上位進出者を倒し混乱を延長させるか…でしょうかね」
「まぁそれがベターな所やろな。山やん…ちょいと時間稼ぎ頼むわ」
「へっ」
「上や上、戦いは先手必勝言うやろ?」
「上…ですか?」
彼女はそう言われ空を見上げると何もない、はずなのだが景色の一部が歪んでいる
形状からして人型、今までの事を考えるとISと断言してもいいだろう
咲夜は早々に気が付いていたのか、すでにISを展開している
機体の形状や色は打鉄に似てはいるが、肩には4つの物理シールドがあり、右手にはランス、そして背中には太刀が装備されている
彼女の機体は防御系に分類され名を’打鉄改’と言う。世代では第3世代型に分類される
簪の専用機の打鉄弐式は打鉄の後継機種であるのに対し。彼女の機体は後継機候補であったもので採取的に機動型やマルチロックオンシステムを搭載している弐式を国は後継機種に指定したのだ。
すると彼女は
「ほな行ってくるわ。山やん、織斑センセへの言い訳よろしくな」
「えっ…ええっ!?」
彼女は真耶にそう言い放つと機体を飛翔させ、怪しい影へと向かう
「さーて、侵入者さん。おとなしく降伏せえや」
そう言うとカモフラージュははがれ、そこには黒いISがいた
しかし彼女の言葉に反応は無い。無視と言うより言葉を理解できていないようだ
「(何やこの機体…全面装甲で関節部にもパーツがある…生体反応は無し…どういう事や?)」
彼女がそんな事を考えていると機体は有無を言わさず右手を彼女に向けるとそこからレーザーを発射する
「交渉決裂…か。しゃーないな。ちょいとばかり本気で行かせてもらうで」
彼女はその攻撃を冷静にスピアで防御する
ここでも戦いが始まるのであった
某所ではそんな戦闘をまるでお笑い番組を見るかのように眺めている人物がいた
「あーぁ、どうしてこう邪魔が入っちゃうかな~?」
そう言っているのは篠ノ之束であり、普段なら不機嫌になるのだが今日はどういう訳か機嫌がいい
妨害されても特に気には留めていないようだ
「あの機体は前に使ったのと同じ。これは在庫処分みたいなもの。本命はもうちょい先だよねー。くーちゃん」
そう今回束が使っているのは以前乱入したゴーレムⅠである。本来なら今回の襲撃は見送るつもりだったのだが、機体が一機余っていたので簡単な改良をした後、在庫処分の意味も込めてIS学園にけしかけたのだ
束がそう呼ぶ人物。くーちゃんことクロエ・クロニクルは彼女の呼びかけに対し
「そうですね。あと三日ほどで完成するかと。」
「おおっ、思ってたよりも早いね~。流石くーちゃん」
束は素直に彼女を褒める
すると彼女は
「これはいつ投入しますか?」
「んー、最終調整が終わってしばらくしたら…かな?箒ちゃんの疲労が完全に取れてからだよね」
「そうですか」
「そうそう。こんな大会に興味ないし。くーちゃんそろそろご飯にしようか」
「はい。」
そんなやり取りが某所では行われていた
決勝戦はただでは終わらない