ビルの屋上にいるダリルは狙撃銃を構え、500メートル先にいるある人物へと狙いを定める
狙われているのは一人の女性、付近には人もいるがそれはただの民間人。
女性が頭を打ち抜かれれば、間違いなく騒ぎになりその隙にビルから逃げるというのが彼女の作戦だ
「(じゃあな。あんたの事、嫌いじゃなかっなぜ。)」
そう思うのと同時に彼女は引き金を引き、弾は放たれた
そんなことなど知らず、標的の女性、IS学園生徒会長、サラ・ウェルキンは街中を歩いていたが不意に足を止める
「(やはりこうなりましたか…、出来れば嘘だと思いたかったのですが…そうは行きませんか)」
彼女がそう思うのと同時に弾丸が彼女の頭に直撃し、地面に倒れる
はずであった
「ふぅ。これがあって助かりました」
彼女はその場に立っている。そしてそれはダリルも確認できた
目立った外傷は何処にもない。とは言え彼女は普通の人間500メートル先から放たれた弾丸を避けることなど不可能
「(外したか?なら…!!)」
当然ダリルは自分のミスショットだと思い込む
そして今度は二発、頭と心臓めがけて放つ、しかし放たれた弾丸は何かによって弾かれる
その現象に、流石のダリルも驚きを隠せない
付近に人は見当たらない、ならばどうやったのか。そう考えているとダリルの元に通信が入る
「流石に焦りましたね」
聞こえてきたのはサラの声、彼女はその場に立っているが右腕と左腕は鎧のようなものを纏っており、右手には一本の剣がある
その正体にダリルも、この光景を見て何が起こっているのか理解できないフォルテもすぐに察しが付く
「まさか…アンタの専用機か!!でもそんな情報は何処にも」
「えぇ、ありませんよ。何せこの機体まだ完成していませんから」
サラはそう告げる
彼女が身にまとっているのは確かにISであり、ISでないのだ
ISと言えば全身にまとい戦うのが基本であるが、部分展開も可能である
ならばこう考える事は出来ないか?
IS全体を完成させるのではなく腕などの一部だけを先に完成させれば実戦投入とはいかなくとも緊急時の手段としては有効であると
事実彼女が身にまとっているのは彼女に与えられる予定の専用機の一部であるのは事実であり、この後ボディなど本格的な開発に入るのは明確
しかし今回の作戦に参加する以上サラにも機体が必要だという風に感じたイギリスは腕と武器、後はセンサーなどの基本的なシステムだけ完成させ彼女に送り届けたのだ。未完成なので腕と武器以外何も展開は出来ない。名前もまだない
ちなみに待機形態は、腰に巻いているベルト…のバックルの部分である
そうなると先ほど起きた現象にも説明がつく
センサーのみを起動させ街中を歩き迫りくる弾丸を剣で切ったのだ
「さて、もう手が無いなら次はこちらのターンですね。」
サラはそう呼ぶと何かを話している
おそらく近くにいる専用機持ちを呼ぶつもりであろう
それを察したダリルは
「まさか部分的に開発された機体を即投入とはやってくれるな…さてこうなるとここもばれる事だし、どうするフォルテ?」
彼女はフォルテにそう問う
フォルテは今の後継すら戸惑いを見せ、言葉が出ないが、それでも言う
「何…してんスか?…なんで…?」
「何をってサラの暗殺だよ。専用機も無いし楽に行くかなと思ってたんだけどな。」
フォルテにとってダリルとは面倒見のいい先輩でありタッグのパートナー、そしてそれ以上の関係の人である、そんな人がなぜと思うのと同時にサラに聞かれたあの疑問を思い出す
「(まさか…ウェルちゃん気づいてたっスか?ダリル先輩がいずれ自分を狙って来るって…そして…)」
フォルテの悪い予感は的中する
「後、オレのコードネームはレイン・ミューゼル。炎の家系の末席」
そう告げるレインの表情はいつも通り、悩んだりしている風には感じられない
「まぁ呪われてるのさ、家の家系は。だから裏切る。それに学園にもちょっと嫌気がさしてきたしな。」
ビルの屋上に風が吹く
あまり長居している余裕はない。だからこそレインはフォルテに告げる
「さて、フォルテ。お前も一緒来いよ、学園も世界も全て裏切っちまおうぜ。そして運命と、この世の中を引き裂こうぜ」
「…ッ!!」
フォルテは彼女からの問に息をのむ
こうなったことでその質問がくる事は予想できたし、どちらかを選ばなければいけないことも予想できる
そして、サラのあの問
「(私は…どうすれば…)」
結論は決まっている
だがそれは片方を裏切る事と同じことである
だからこそ彼女は悩むのである
これから年末に入り少し時間が出来たので更新速度も…上がる…かな?
ちなみにサラさんの専用機が来た時期は
作戦日の一週間前くらいですね
次回もよろしくお願いします