IS~科学と魔術と… 番外編   作:ラッファ

34 / 43
第34話

京都のとある場所にある旅館にはIS学園から来たメンバーに加え千冬と真耶、国家代表の咲夜とアリーシャ、少し離れた場所には先ほど捕まえたオータムがいる

 

すると簪が

 

「…まさか私達以外に国家代表も来ているなんて驚きました」

 

彼女の言うとおり、IS学園でされた説明では参加するのは学園のメンバーだけと聞かされていたが実際にこの場には世界最高峰の国家代表が二人もいる。その事実にただただ驚くばかりである

すると咲夜の横にいるアリーシャが

 

「えっと…自己紹介しておくのサ。私はアリーシャ。”嵐”のアーリィと言えば分かるのサ?」

 

そう言うとサラを除く欧州組のメンバーはうなずく

第1回第2回モンド・グロッソの準優勝者の名を知らない方が不自然である。

彼女の腕と目に関しては噂程度だが聞いた事があるためあえて聞かないでいる。

 

するとセシリアとシャルロットが

 

「それにしてもダリル先輩とフォルテ先輩が裏切るのは予想外でしたわ。ダリル先輩に関しては専用機を入手する目的で候補生になり今まで過ごしていたって訳ですし…」

 

「うん、それにフォルテ先輩までついて行くなんてね…。いろいろあってまだ整理できてないかな」

 

二人はそう呟く

ついさっきまで学園にいた仲間が理由はどうあれ裏切ったのだ

その動揺は計り知れないものがあるだろう

さらに付け加えるなら楯無、フォルテ、ダリルと上級生の専用機持ちが全員抜けたと言う事も1年生にとって重い事実ともいえる

するとラウラが

 

「だがサラ会長の手腕も見事だった。専用機にも驚かされたが暗殺をかいくぐり簡単に幹部を捕まえたのだ。」

 

「いえいえ、私なんて大したことありませんよ。あの時協力してくれた3名のおかげです」

 

ラウラの言葉にサラはそう言いかえす

実はあの時亡国の幹部が来ていたことに気が付いた彼女は急いで鈴、簪、セシリアに連絡を取っていたのだ

後は彼女たちが到着するまでの間、逃げ続け時間を稼ぐ。それだけのことである

 

すると捕まっているオータムが

 

「チッ、無能の学園にも少しは使える奴がいたんだな」

 

「それに捕まるアンタは無能以下って事やな。オータムさん?」

 

咲夜はにやけながらそう言いかえす

すると千冬がそんなやり取りを目にしつつ

 

「とりあえずこっちの戦力は私たちの他に1年の専用機持ちとサラ、そして咲夜とアリーシャ。向こうは今までのメンバーに加えダリルとフォルテが加わった。人数で言えばこっちに分がある」

 

「いいや、そうとも言えんで」

 

千冬の言葉に咲夜が反論する

それを聞いた千冬は

 

「どう言う事だ?」

 

「うちらが戦ってる時に投げられたロープの持ち主もおる。もしかしたらまだ敵さんには何かおるかもなぁ」

 

「ロープはISを持たない支援員だろう。抑えるのはISを持つ主要メンバーだ」

 

「(だとええけどな…)まぁええわ。でメンバーはどうするんや?一応ウチらはアンタかサラちゃんの指示聞けって命令受けとる」

 

咲夜の言葉を受けると千冬は

 

「先ほど真耶と相談して決めた。一つはアリーシャを筆頭に篠ノ之、オルコット、ボーデヴィッヒ、もう一つは近江、凰、更識、デュノア、ウェルキンだ」

 

それに続き真耶が

 

「アリーシャさんたちには敵の潜伏先である市内のホテルに、咲夜達は空港の倉庫に向かってください。私たちは何かあった時の為にここで待機しています。危なくなったらすぐに連絡をください」

 

彼女がそう告げると各々がうなずく

そして作戦が開始されようとしたのだがサラが

 

「すみません、私はあそこにいる彼女に聞きたいことがあるので少し遅れます」

 

咲夜達に告げると

 

「尋問か?ならウチらは先にいっとるで。とは言えこっち来る途中何かあっても困るし…簪ちゃんを護衛につけるで」

 

「ありがとうございます」

 

そんなやり取りをすると咲夜達は倉庫へと向かう

千冬は真耶と何かやり取りすると一旦持ち場を離れる。おそらく支配人と何かを打ち合わせしに行くのだろう。内容は本格的に取り調べをするための用意かもしれない

部屋に残ったのはオータム、サラ、簪、教員の真耶だけである

先ほどまでいた部屋は防音となっており声が外に聞こえることは無い

尋問はサラ一人で行いたいと要望したため真耶は何かあった時の為に小さなボタンを渡す。これは外にいる二人に部屋で異変が起きたことを知らせるための物で押せば簪のISに反応が出るようになっている

 

そしてサラは部屋に入りオータムの前に立つ

部屋の外では何があってもいいように簪がISを展開している

 

「ヘッ、生徒会長様が何の用事だ?」

 

「色々と聞きたいことがありますが、最優先事項として一つ。貴方たちが強奪したサイレント・ゼフィルス。アレどうやって盗みました?」

 

サイレント・ゼフィルス。今は亡国機業のエムが使用している機体だがもともとはイギリスで作られた機体である

本来なら本国にいる操縦者に渡される予定だったのだが機体を乗せた列車がユーロトンネル内を走りイギリスに向かっている最中に亡国機業に襲撃され盗まれたというのが国際的に発表された内容である

あの時には英国側のIS管理と列車の警備が不十分だとして欧州を中心にし強い非難を浴び、そのせいもあり、つい最近まで専用機の開発やISの研究についても大幅に遅れてしまったのだ

 

「国際的にはバンカークラスターの件も含め強い圧力がかかりましたし、あの時は相当警備に力を入れました。にも関わらずあなたたちは簡単に盗み出しました。少ないメンバーでアレを盗み出すのは不可能に近いです。言い方変えましょうか…誰があの列車に機体があるとリークしました?」

 

そうサイレント・ゼフィルスに関しては本来なら英国国内で完成させ披露するつもりだったのだが色々な事情や圧力で機体を披露するのはフランスで行ったのだ。

勿論英国側も何かあった時の為に移送する列車の情報や時刻をブラフを交え本命には客や乗務員に成りすました護衛を入れたにも関わらず簡単に盗まれてしまったのだ

 

するとオータムは

 

「どうやって盗んだかなんて知るか。私たちは貰っただけだ」

 

「貰った?」

 

「いきなりやってきて機体だけ渡してソイツらは消えたよ」

 

「(本国は機体が敵の手に渡っているにも関わらず今まで放置したのは敵ではなく盗んだ本命をたたくため…機体はくれてやると言う事でしょうか?しかしなぜ本国は放置を…?)」

 

彼女がそう考え、一息つくと

 

「まぁ良いです。残りは他のメンバーを捕まえた時に聞きます。貴方よりも上を捉えた方が有効な情報が出るでしょうし」

 

彼女がそう言い放つと部屋を出る

すると簪が

 

「大丈夫ですか…?」

 

「はい。これ以上遅れるわけには行きません。私たちも行きましょう」

 

「はい」

 

簪がそう言うと二人はその場を後にしようとし、その途中真耶が

 

「気を付けてください。さっきはああ言いましたが”切り札”の準備が終われば私もすぐに駆けつけます」

 

その言葉に二人はうなずくと、その場を後にするのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。