ようこそ実力至上主義の教室へ 【捻くれ者の主人公】   作:修羅シュラ

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櫛田の目的と天使と悪魔

「ねえ?私のお願い聞いてくれないかな?」

 

櫛田にそう言われた途端心臓がピクリと動いたのを感じられた。

俺は櫛田にバレないように鼻で大きく息を吸った。

 

「なんだ?」

 

俺はこう一言櫛田に投げかける。

不安を悟られないようにただ静かに、冷酷に。

 

「堀北さんを退学にさせる方法を一緒に考えてくれないかな?」

 

「............は?」

 

俺は一瞬こいつが何を言ってるのか理解できなかった。

刹那、櫛田が俺の目の前にいるのがわかった。

反応が一瞬遅れ、一歩下がり攻撃態勢をとる。

 

「そんな警戒しなくていいよ〜ただ堀北さんを退学にさせる手伝いをしてくれたらいいから」

 

その言葉で表面だけは攻撃態勢をやめる。

けど意識は半分櫛田の目的を聞く耳と何が起こっても攻撃態勢を取れるようにしている。

 

「馬鹿かお前。なんで俺がそんなことに手伝わないといけない」

 

「ん?だってテストとか須藤くんに教えたのって比企谷くんだよね?」

 

「いや、だから言ってるだろ。堀北が全部「ううん。堀北さんじゃないよ私わかってるよ。全部比企谷くんの指示だって」.........。」

 

何も答えることができなかった。全部見透かされてるような気がしたからだ。こいつはリア充なだけあって、話題のふりや会話の組み立てなどリア充になるための言葉遣いは俺よりも上だと踏んでいる。

だが人を退学させるほどの材料を一人で調達できるだろうか、櫛田ならなんとか頭の回らない奴らならできそうだが堀北や優秀な奴は追い込むことはできたとしても、退学までにはできないだろう。

それを読んで俺に相談して来たってわけか。

 

「じゃあ一つ聞かせてくれ。なんでお前はそこまで堀北を退学にしたい?」

 

「んー。まだ比企谷くんから協力のオーケーをもらってないからあんまり答えたくないけど。一つ言うなら私の過去を知るものだから?」

 

なんで疑問系なんだよ。

そうかこいつは過去を知っているから、自分のことを知っているから追い出したいと、なるほどな。もともとこいつは堀北を嫌いには思っていたがまさか退学させるほど嫌いだとは思っていなかった。けど今納得いったこいつは嫌いなんじゃなく、ただ自分の過去を知っているから。まあ嫌いっていうのも過去を知ったから余計嫌いになったんだろうけどな。

 

「そうか、大体は読めた。けど俺は手伝わない」

 

櫛田がピクリと動いたのを見逃さなかった。

けど動揺が少ない。手伝ってはくれないと思ってはいたのか。

 

「話がそれだけなら俺は帰るけど」

 

「ううん。話は終わってないよ。あなたが肯定してくれないと前にあった制服のこと先生に言って退学にしてもらうって考えてるから」

 

そう来たか。まあ櫛田の表情には負けてないっていう顔ががあったからな。

 

「まあ、それでもいいが。お前はいいのか?」

 

「なに?私の本性を学校中にバラすって?あははは!無理無理。あなたみたいなぼっちが誰も信じてくれるわけないでしょ?」

 

「ああ、お前の言った通り、口だけなら冗談だと思われるはずだ」

 

「へー。なんかあるんだ?」

 

「まあな、これなんだかわかるか?」

 

俺はポケットに入っていたスマホを出した。

俺のスマホは黒い画面が映っていた。よく目を凝らしたとしてもなにも見えない。

 

「これはな、お前の音声が入ってるんだよ。聞きたいか?」

 

櫛田は肯定も否定もしなかった。ただただ俺をずっと見つめてるだけだった。

まあなにも言わなくても流すけどな。俺は一回画面をタッチして下に再生ボタン、上に動画の分数や飛ばしたりできるものが出てくる。

俺は再生ボタンを押す

 

『あー堀北うざい.........』

 

この一つの言葉でわかったであろう。

そう、電話したと同時に録音をしていた。電話するときに録音機能っていうのがある。それを使い櫛田の行為を録音していた。

 

「な、に、これ?」

 

櫛田はすごく驚いてるようで口を手で押さえながら後ろに後退して行った。

櫛田は今なにを思ってるだろう、絶望?怒り?それとも妥当策を考えてるのだろうか?

けどもう遅い、もうお前は終わってたんだよ。

 

「チェックメイトだ櫛田」

 

「ッッ!」

 

櫛田は悔しそうに奥歯を噛みしめる。

 

「まあ、これは別にバラす気はない。今まで通り生活してくれ」

 

俺はめんどくさいことにならないようにさっさと帰ろうとした。

 

「......して」

 

「は?」

 

「どうして、私に手伝ってくれないの?堀北に振り回されてうんざりしてるんじゃないの?」

 

俺は回答に迷った。うんざりしてると言ったらうんざりしてるのかもしれない。もういい加減にしてくれって思ってるのかもしれない。けど俺はなぜか堀北を手伝ってしまう。これはなんでだろう。

いやわかっていたんだ。けど恥ずかしいから口に出さなかっただけだ。

 

「まあうんざりしていないと言うと嘘になる。けど俺は案外堀北のことも気に入っていたのかもしれないと言うのが本音だ」

 

この発言をした時後ろにある茂みが少し動いた気がした。風か?

 

「......このドM」

 

その吐きゼリフはマジで許さないぞお前。

 

******

 

学校に来ると明らかに堀北の態度がおかしかった。

作戦会議をすると言っておきながら堀北はなぜか作戦会議をしないし、堀北に声をかけるとなぜか前よりもひどく罵倒されるし、散々な目にあっていた。

 

「なあ、堀北俺なんかしたか?」

 

「別になにもしてないとも言い切れないけれど、あなたは私には直接なにもしてないわ」

 

「なにその言い回し?なぞなぞ?ナゾナゾ博士なのあなたは」

 

堀北に最後の言葉は無視され、昼食を食べていた。

あ、今は昼休みですよ!授業中喋ったらコンパスで刺されますからね!綾小路が

堀北は俺の方がチラチラ見ていたような気がしたけど堀北の方を向くとなにもなかったかのようにご飯を食べている。

しかもなんか顔が赤いような気がする。

俺は大きなため息をつくと、買ってあったパンを食べ始めると、堀北の視線がより一層鋭くなったのを感じ取れた。なんでちょっと怒ってんだよ。パン食べたらダメなのかよ。

 

******

 

時は放課後。

先生のホームルームが終わればみんなは自由になれる。

しかし楽しい放課後のはずが、先生の説明でみんなは憂鬱になるのだった。

その説明とはポイントが貰えるかどうかわからないというものだった。その説明にみんなは知っていたはずだかやっぱり憂鬱さを隠せなかった。けどそれを踏まえなぜもらえないのか説明をされることになった。CクラスとDクラスが暴力事件を起こしたからであると説明された。そのことを聞くとざわめきが絶えなかった。俺はその説明をされた時あることに気づいた、目撃者だ。

このクラスに目撃者がいた。その名前は.........なんだっけ?

 

******

 

「比企谷くん、目撃者を見つけたわ」

 

「マジか?」

 

堀北も見つけいたようだが俺は知らないふりをしておく、そうすると堀北の実力がわかると思ったからだ。

決して名前がわからなかったからじゃないよ!ほんとだよ!

 

「ええ、佐倉愛理。彼女先生の説明の時ずっと下を向いていたもの。多分彼女で間違いないわ」

 

「そうか、まあ堀北がそういうなら間違いないんだろうけどな」

 

「そうね、なら事情聴取といきましょうか」

 

「お、おいちょっと待てって」

 

堀北が佐倉さん?っね言う人に尋問じゃなかった事情聴取をしようとしていたが、俺は堀北の腕を取り止めた。

 

「な、なにするの?セクハラで訴えるわよ」

 

「ち、ちげーよ!普通に待てってことだよ!」

 

堀北の反応がいつもより驚いているのと赤くなっているのはともかく俺の作戦を告げることにした。

 

「なあ、じんも...事情聴取する前に事件現場に行かないか?」

 

「ちょっと、じんもの続きが気になるのだけど」

 

俺は堀北の発言を無視して向かうことにした。

 

******

 

「堀北どう思う?ここは」

 

「そうね、カメラもない、人もあまり来ない。暴力事件を起こすなら適当な場所ね」

 

「そうだな。何か妥当策はあるか?」

 

「策?この現場で思いつく策ってこと?」

 

「ああ、お前なら気づけると思うぞ」

 

頑張れ堀北、応援してるぞ!

堀北は顎に手をやり考え出した。2、3分そうやっても回答が出てきそうになかった。

 

「いやもういいぞ、考えなくて。とりあえず帰るか」

 

「え、ええ。その言い方ムカつくわね」

 

俺たちは寮に戻ろうとすると、階段の途中で佐倉にあった。

佐倉はびっくりしたのか「ひゃぁい!」とか言う声をあげて尻餅をついた。

 

「えーっと悪いな」

 

俺はつい妹の小町にやるように手を差し伸べてしまった。

俺がう、やべと思い手を引こうとすると佐倉は手を取ってくれた。

うわぁ天使や天使が現れたぞ。こんな俺に手を取ってくれるなんて

堀北が性犯罪者を見つけたようにすごい勢いで睨んでいたが佐倉の行動に癒されていたからどうでもいい

 

「あ、ありがとうございます」

 

「あ、ああ」

 

佐倉は下をうつむきながらスカートについたホコリをはらっていた。

 

「そろそろ手を「そろそろ手を離してもいいんじゃない?」

 

佐倉が発言したその瞬間に堀北が合わせるように言った。

いやなんで重ねたんだよ。

 

「あなた、暴力事件の目撃者?」

 

堀北が間髪入れずに聞いてきた。

 

「し、知らないです」

 

すると天...佐倉は走って行ってしまった。

ああ、天使が去っていく。俺は一言佐倉に言うことがあった。

 

「佐倉、なんかあったら堀北に相談してくれていいからな。堀北が怖かったら俺でもいいけどな!」

 

俺は謎のテンションで佐倉に告げた。

けど佐倉はなにも言わずに去って行った。

ふう、いい仕事した。これにて仕事終わり!

 

「ねえ、比企谷くん、ちょっと話したいことがあるのだけれど」

 

堀北が今までで一番俺のことを睨んでいた。まだ仕事は終わらないようだ。




今MF文庫のイベントに並んでます。
4時間くらい並んでるので書いていました。
一緒に並んでる人がいるかもしれません。これを読んでちょっとは暇を潰せたらいいなと思います。ではまた!
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