魔法少女育成計画 己の大切な人を生かしたい   作:紀野感無

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さて、少しだけ原作改変をしていきます。
といってもスイムスイムの標的の順番が変わっただけですが。

どうやら、10話でスイムに対する希望が百八十度変わったりしてる人がいるらしいです。
(それが狙い)

基本的に、スイムは勝つためならなんでもやる、みたいな人間だと思っているので、そこに関してはミヤビと一緒なのかもしれませんね。

それではどうぞ


11話

人間に、興味がない

 

家族に、興味がない

 

善悪に、興味がない

 

他人がつける僕自身への評価に興味がない。

 

 

 

珠は、

自分の命より重い

 

金よりも重い

 

名声よりも重い

 

他の人間の命をいくら積み上げても珠の命の重さには到底かなわない。

 

僕の全てを捧げるに値する人

 

 

 

 

珠を

馬鹿にする奴が嫌い

 

いじめる奴が嫌い

 

道具として扱う奴が嫌い

 

悲しませる奴が嫌い

 

 

 

僕の、行動の中心にあるものは、9.5割は珠だ。いや、9.9割かもしれない

何かしらの行動を起こすのは、基本的に珠だ。

 

あとは、自分にとっての利益不利益のみだ。しかし、不利でも珠が利になるなら僕は喜んで不利益を手に取ろう。

 

なぜこうなったかと言われると、僕にもわからない。

幼い頃-----4歳くらいの頃-----に初めて会ったときに、どうしょうもなく惹かれた。

 

いわゆる、一目惚れ、というやつだろう。

珠はどうなのかは知らない。

 

僕のことなんて、単なる幼馴染としか思っていないかもしれない。

 

けど、別に構わない。

なぜなら、珠からみた僕の価値観=僕の価値、だ。

 

イかれている、と考える人もいるだろう。

 

だけど、そいつに問いたい。

 

 

大切なものを基準にして、その大切なものを守って何がおかしい、と。

 

 

みんなは、自分の命が危険にさらされたなら全力で守るだろう。なぜなら、自分の命ほど大切なものなんてほとんどの人が持ってないから。

 

ただ、僕はそれが自分の命でなく珠だったというだけだ。

 

 

 

だから-----

 

これは-------

 

必然だ。

 

 

 

僕は、自我が本当に飛んでいた。今は、どうしようもないくらいにスイムスイムを殺したい。

 

少し離れた木造の小屋の壁に寄りかかってこちらを見ている音楽家のような魔法少女が1人。腕から出血しているのか血の跡がある。

 

後ろには、気絶している珠。

 

そして、少し離れているところには、死体が一つ。

 

僕の目の前には、スクール水着の魔法少女------スイムスイムが。こちらはかなり痛手を負っている。

 

そう、これは…………

 

 

必然だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜少し時は戻りたまとレプリカが合流した頃〜

 

「……よし、これでもう大丈夫」

「ありがとう、ミヤビちゃん」

 

僕は、持ってきた腕を珠の右腕の部分に引っ付けながら額を合わせる。

けど、立ったままそれができないので珠には横になってもらった。

 

押し倒している感じになったがまあいいだろう。

え?よくない?変われって?いやだよ。

 

 

まあ、何はともあれ、腕も引っ付いた。

少し痛むらしいがそれくらいは僕にもどうしようもない。

 

「ねえ、ミヤビちゃん」

 

「ん?」

 

「これから……どうしたらいいのかな?」

 

「……と言うと?」

 

「もう……前にミヤビちゃんの言った通り殺し合いになってる…。やっと終わったかと思ったら今度は4人になっちゃったし……。家はもう戻れないし……」

 

「うーん、そうだな。珠はどうしたい?」

 

「え?」

 

「これから、どうしていきたい?僕は別に否定しない。珠がやりたいって思うことを全力でサポートするだけ。それが……他の魔法少女を殺すことでも、キャンディーを集めることでも、他の魔法少女を助ける、でもね」

 

「私は……」

 

珠は言葉に詰まった。

けど、別に構わない。いくらでも待つ。

 

「……私は、他のみんなを死なせたくない。スノーホワイトやバードゴア・アリス達を」

 

「……うん、わかった。それじゃあ……」

 

スノーホワイトとコンタクトを取ろう、そう言おうとすると、突如背後に気配が現れた。

 

即座に反転し構えるとそこには……

 

「なんだ……リップルか。………脅かさないでくださいよ…」

 

「ごめん……。クラムベリーから伝言。12時にいつもの場所に来てくれって……」

 

「うん……わかった」

 

『たーっく、本当に面倒なことをしてくれたぽん』

 

と。突如リップルの端末からクソマスコットが出てくる。

 

『レプリカさあ、別にファヴが気に入らないのはいいぽん。けど、だからと言って端末を壊すのはいただけないぽん。情報伝達とかめんどくさくなるだけぽん。本当に……』

 

 

と、何か言っていたが僕にはもう聞こえていない。

なぜなら……既に自我が飛びかけてたから。

 

その証拠に、リップルとたまが怯えているのがわかる。

 

 

『ま。そゆことで。さよならぽん』

 

ファヴもまずいと思ったのか言っていることを切り上げて消えて言った。

 

それと同時に頭に登っていた血が引いていくのがわかった。

 

……なんと言うか、僕って器用?

自我が飛びながらも冷静に周りのことを見れた。

 

言葉とかは何も耳に入っちゃいないけど。

 

「失礼……話ってそれだけ?」

「いや、もう一つだけ…」

「?」

 

「……ありがとう、トップスピードを助けようとしてくれて」

 

……はい?

 

「リップル……お礼を言われるほどのことをした覚えがない。現に私は……トップスピードを…お腹の子供すら助けれなかったんだから……」

 

「それでも……お礼を言いたかった…。私の友達を…助けようとしてくれたから。トップスピードの体も…外見だけは綺麗になってた。ありがとう…それじゃあ」

 

と、言い終わったリップルは何処かに行ってしまった。

 

「………」

 

初めてだ。あんなふうに、お礼を、珠以外に言われたのは。

 

………僕が変わってる証拠か?

 

「ミ、ミヤビちゃん?」

「っ、ああ、うん。ごめん。それじゃあ……珠はスノーホワイトとコンタクトを取ってから一緒に行動してあげて。その方がスノーホワイト達も安心するし。僕は…クラムベリーのところに行ってくる」

「う、うん。気をつけてね」

 

 

 

 

 

 

☆スイムスイム

 

「んで、次どうする?」

「………」

 

私は、考えた。

必死に考え、考え、考え、考えた。

 

次はどうすべきか。

誰をやるべきか。

 

たまを落とせなかったのは痛い。

これにより、たまとレプリカが常に一緒に行動するようになってしまっただろう。

だとすると、この2人は容易にはやれない。

 

とすると、次はスノーホワイトとハードゴア・アリスかリップルかクラムベリーか。

 

スノーホワイトとハードゴア・アリスは正直難しい。

ミナエルによるとスノーホワイトは心を読む魔法を使って、ハードゴア・アリスは不死身になれるような魔法だ。

 

リップルも、あの屋上で対峙した時にかなり強いことがわかった。

 

クラムベリーは?力はわからないけどほとんど姿を現さないのは、なんで?弱いから?元気が出る薬も試してない…。クラムベリーを襲う時に使ってみてその次にリップルにすれば…

 

「次は…クラムベリー」

「理由は?」

 

(正々堂々とやるなんて無意味だ。全ては結果。勝利しか意味はない)

 

ルーラの言葉が脳裏に蘇る。

 

「スノーホワイトとハードゴア・アリスは不意打ちが難しい。リップルは、負けないけど勝つのはむずかしい。たまとレプリカは…今回ので殺しきれてないから……きっとしばらく動かない。それに、最大限警戒されるだろうから、その状態のレプリカはとてもじゃないけど勝てない。だから……クラムベリーを先に仕留める。元気の出る薬を試すのも兼ねる」

 

「……わかった」

 

 

 

 

 

 

☆クラムベリー

 

夜はいい。誰にも邪魔されない。それが森の中ならなおさらだ。

 

音楽もいい。自分の思うように、思ったことを外に吐き出せる。

 

『マスター』

 

と、そこにファヴが端末から出てくる。

 

『スイムスイムからだぽん。今日のうちに会って話したいことがあるらしいぽん』

 

「そうですか、断っておいてください。今日は…」

 

『スイムスイムなんだけど、なかなかキてるぽん。レプリカとおんなじくらい。今の所、()()()はダントツぽん』

 

と、そこまで言われてピアノを弾く指を止めた。

 

「ほう……それはそれは。少し興味が湧いてきました。いいでしょう。どうせ最後には私と殺しあうんです。今日やっても大して変わらないでしょう。……レプリカと同じ時間帯に、と伝えておいてください」

 

『承知したぽん。………ああ、そうそう。もう一つ。そろそろ、途中経過を『魔法の国』に送るけど、何かあるぽん?』

 

「適当でいいですよ」

 

『マスターは()()()()()()()()なのに無責任ぽん』

 

()()?フフッ、真実を伝えていない時点で初めからアウトでしょう。魔法少女に()()()()()から自分が選抜試験を受けているということをね」

 

『魔法少女()()育成計画に則った報告書を適当にでっち上げとくぽん』

 

「血の赤い色で、彩られた殺し合いを、牧歌的で平和的な良い子の試験に見せかけておいてください」

 

『魔法の国』は才能を求めてはいるが、その過程で死人が出ることを良しとしない。

 

自分たちの都合で他世界に迷惑をかけるべきではないのだという。

 

 

 

何を馬鹿なことを言っているのか。

 

 

 

才能を求めて異世界に手を伸ばすというその行為が迷惑そのものだ。

 

必要以上の迷惑を云々など、傲慢でしかない。

 

どうせ迷惑をかけるなら、やるべきことを全てやればいいではないか。

才能が欲しいなら、弱者を排除し、強者を選別すべきだ。

 

その件に関して、今回の試験でのトップだったのと予想していたのが

レプリカとウィンタープリズンだった。

 

前者は、まだまだ荒削りで、鍛えればきっと私を凌駕する。私の師匠である魔王のところに放り込んだらどうなるのだろう。

後者は、既に完成されていた。

強化されたとはいえ、私と渡り合った。

 

しかし、ウィンタープリズンはもういない。

今の楽しみはレプリカだけになってしまった。

 

「スイムスイム…期待してますからね」

 

だからこそ、スイムスイムの申し出を受けたのだ。

好敵手(強者)になり得るかもしれなかったから。

 

スコアがダントツ。レプリカ並みにキている。

期待するには十分だろう。

 

「さて、もう直ぐですかね。スイムスイムのこともありますし、面倒ですが一度山を降りましょうか」

 

『健闘を祈るぽん』

 

 

 

 

 

☆スイムスイム

 

「それじゃあ、手筈通りに」

「ああ」

 

私は、言われた通りの小屋へ向かい、ミナエルは透明外套を持ち予定通りの場所へ。

奇襲をかけやすい場所で透明外套をつけて変身しておいてもらう。

変身しておくのは、万が一、人の状態であった場合動いたときに何かしらのアクシデントが生じるかもしれないから。

 

何もないところから何かが現れたときに動揺を誘えるのでは、とも思った。

 

小屋に着くと、まだクラムベリーはいなかった。

これから来るのだろうか。

 

「レプリカもいるみたいだし……念のために連れてきておいて正解だったのかな?」

 

スイムスイムは、小屋のすぐそばに連れてきていた--------を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

☆クラムベリー

 

私は、耳がいい。魔法のおかげもあるだろう。

だが、それを抜きにしてもかなりいい。

具体的にいうと、遠くの天使の羽音や心音が聞こえる。

 

そして…途切れたのもわかった。

恐らくは変身しているのだろう。

 

羽音がなくなったあたりに向かうと心音がはっきりと聞き取れる。

だが、本来あるべき場所に何もない。

 

恐らくは透明外套を被っているのだろう。

 

大体の見当をつけてを思い切り突き刺す。

すると、何もなかった場所に、空間に腕がねじ込まれたような感覚になった。

 

引き抜くと、一緒に透明外套が付いてきた、

その下には……既に生き絶えた人間がいた。恐らくはミナエルだろう。

 

「透明外套は……わたしはいりませんしレプリカ(弟子)へのプレゼントにでもしますか」

 

透明外套をしっかりと丁寧にたたみ、私は小屋へ向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆レプリカ

 

どういうことだ……なんで、なんで……

 

「スイムスイム……お前はとことん僕を怒らせたいみたいだな……」

「……」

 

なんで…たまが()()()()()

 

クラムベリーさんがこっちに歩いて来る。けど、クラムベリーさんには悪いけどそっちは二の次になった。

なぜなら……スイムスイムを殺すから。

 

「クラムベリーさん……少しだけ待っててください。今から……スイムスイムをやるので」

「ええ、構いません。思う存分どうぞ」

 

「てことで……スイムスイム。

 

ラクに死ねると思うなよ?」




はい、そろそろ無印もクライマックスまで近づいて来ましたねー。

思ったのですが、restart編をどうするのか悩んでます。
やるからやらないかでレプリカたちをどうするかがだいぶ変わって来るんですよ。

そこのところ、意見とかあればどうぞ感想欄に。
投票とかやって見たほうがいいんでしょうか……

読んでくださりありがとうございます

レプリカについて(本編には全く影響しません)

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